国力の種はどこに?(2/7の産経新聞から) | toshi2215のブログ

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米ワシントンの通勤で地下鉄を利用していると、つい慣れ親しんだ東京の地下鉄と比べてしまう。

先日も出勤しようとして駅に着いたら、改札へ向かうエスカレーターが故障で止まっていた。特段の張り紙もない。東京では珍しいが、利用者は淡々とエスカレーターを歩いて下っている。

米国人が文句を口にしているところを見たことがない。故障頻度が高く、記者も慣れてしまった。

ただ、エスカレーターの周囲を見ると、屋根や雨風を防ぐ壁がないところがある。日本のように丁寧な点検で故障を予防したりする感じでもない。

この話を知日派の米国人にしたら、故障を繰り返しても改善しないべ国に「改善文化」を持つにほんが労働生産性で負けていてはダメだと叱咤された。就業者1人当たりの労働生産性は、経済協力開発機構(OECD)加盟38ヵ国で日本の29位に対し米国は4位。

バイデン政権は2021年11月成立の1兆ドル(約132兆円)規模のインフラ投資法で道路や橋、鉄道など老朽化したインフラの刷新や高速通信網の整備に着手。経済基盤を整え生産力を強化する方針だ。

日本がインフラで対抗する必要はないが、日本の文化や習慣が国力を引き上げる「種」になるという人もいる。種は何かと考えながら、今日も地下鉄のエスカレーターを歩き仕事場に向かった。

(坂本一之)