ほつれる(amazon prime) | アレレの映画メモランダム/休日は映画の気分

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ジャンルや新旧問わずに週末に映画館に通っています。映画の感想から、映画がらみで小説やコミックなんかのことも書ければ。個人の備忘録的なブログです。


ほつれる(amazon prime)


2023年作品/日本/84分

監督 加藤拓也

出演 門脇麦、染谷翔太、田村健太郎


2023年12月30日(土)の夜、自宅で観賞しました。


夫・文則との関係がすっかり冷え切っている綿子は、友人の紹介で知りあった男性・木村と頻繁に会うようになる。ある日、綿子と木村の関係を揺るがす決定的な出来事が起こり、日常の歯車は徐々に狂い出していく(以上、公式サイトからの引用)、という物語です。


こちらは昨年末の観賞になります。いつも拝見しているブロガーさんか本作がamazon primeで観られると書かれていて、早速アクセスしてみました。昨年9月に公開された映画だったのですが、全く引っかからず見過ごしていました。「あのこは貴族(21)」などの門脇麦さんが出ておられるというだけでも、観なければ!と。




《短い感想です》


夫婦ダブル不倫の状況で、問題を主体的に解決しようとせず、半ば諦め感のなかで流されるように生きている綿子。そんな彼女が現実に向き合わざるを得なくなるなかで、人間関係がほつれいく(既にややこしくなってるのですが)過程を繊細に描いていきます。その語りかたと演出が巧みで引き込まれました。


シーンごとの終わりに少しづつ余白が残されていて、まるで書籍のページをゆっくりめくるような感じが良かったですねー。ブツっと切らないんですよ。監督の加藤拓也さんの名前を初めて知ったのですが、演劇出身のかたとのことで、本作は映画としては2本目の作品なんですね。記憶しておかねば、です。


俳優さんたちの演技も自然で、一人として激昂したりしないのですが、内にある感情が逆に怖くて、淡々と進むドラマのなかでいったいいつ何がおきるのだろうという緊張感を終始はらんでいました。ドラマの進め方、空気感の作り方、見せるものと見せないものの選択など、抑制の効いた演出が素晴らしいです。


90分に満たない小品ですが、綿子の心の動きが面白く、観て良かったです。





トシのオススメ度: 3

5 必見です!!
4 オススメです!
3 良かったです
2 アレレ? もう一つです
1 私はお薦めしません


ほつれる、の詳細はこちら: 公式サイト


この項、終わり。