スパイダーマン
アクロス・ザ・スパイダーバース
2023年作品/アメリカ/140分
監督 ホアキン・ドス・サントス、他
声の出演 シャメイク・ムーア
2023年6月20日(火)、TOHOシネマズ日本橋のスクリーン8で、18時の回を観賞しました。
マルチバースを自由に移動できるようになった世界。マイルスは久々に姿を現したグウェンに導かれ、あるユニバースを訪れる。そこにはスパイダーマン2099ことミゲル・オハラやピーター・B・パーカーら、さまざまなユニバースから選ばれたスパイダーマンたちが集結していた。愛する人と世界を同時に救うことができないというスパイダーマンの哀しき運命を突きつけられるマイルスだったが、それでも両方を守り抜くことを誓う。しかし運命を変えようとする彼の前に無数のスパイダーマンが立ちはだかり、スパイダーマン同士の戦いが幕を開ける(以上、映画.comからの引用)、という物語です。
「スパイダーマン: スパイダーバース(18)」からもう5年も経ったのですかー。最近、月日の流れるのが何だか早い気がしますが、そちらの続編です。かつ、どうやら3部作の真ん中にあたる話ということで、さらに〝つづく〟となるのですね。これを知らなかったので、〝こんなとこで終わるの!〟という感じでした。
《感想です》
- 前衛芸術のようなアニメーション表現の質がさらに高まってます
- 目が疲れるので、もう少しコンパクトになるとシニアには嬉しい、笑
- 何とか完食、満腹になりましたが、心地よい満足感に乏しかったかな
前作「スパイダーマン: スパイダーバース」は、2019年アカデミー賞の長編アニメーション部門を受賞。日本からは細田守さんの「未来のミライ」がノミネートされていたのですが、本作を観たら表現力、テーマとも圧倒されて、とてもじゃないが敵わないなー、と感じました。それくらいインパクトが強かったです。
本編は、予告や宣伝にある静止画で見たのとは全然違って、よくぞこの世界観を作り上げたなと感心しきりでした。様々なテイストの〝絵〟が違和感なく溶け合い、タペストリーといいますか、曼荼羅といいますすか、混然としたなかにも何かしらの調和を生み出していて、前衛芸術を鑑賞している気持ちになりました。
世代交代と〝大いなる力には、大いなる責任が伴う〟という話も分かりやすく、面白かったですね。例えるならば、色彩豊かなデコレーションケーキのようで、見た目も良くて、食べても美味しいという感じでした。そういう好印象を持っていたので、わざわざ会社帰りの夕方に、日本橋の映画館へと駆け込んだ続編でした。
いやー、今回のアニメーション表現は、前作をさらに上回るもので驚愕でした。名のある美大の大学生の卒業製作から、いきなりプロのレベルになったかのよう。あらゆるところに黒い穴を開けては逃げ込んで、悪さをしでかすヴィランのスポットの描き方がユニークでしたね。自分の身体にまで穴が空いていて、笑。
でも、今回はお話が私には少しまどろっこしかったです。主人公の行動にも疑問を感じますし。時間も前作が2時間に収まっていたのに2時間20分もあり、もっとコンパクトにしてもいいんじゃないかと。その上、最後が締まらなくて〝つづき〟となるので、嬉しいというより〝えー〟となり、その必要性を感じなかったです。
ということで、今回はケーキを食べきれないほど出されて何とか完食、満腹にはなりましたが、心地よい満足感に乏しかったのは致し方ないですかねー。
トシのオススメ度: 3
スパイダーマン: アクロス・ザ・スパイダーバース、の詳細はこちら: 公式サイト
この項、終わり。