消えない罪(Netflix) | アレレの映画メモランダム/休日は映画の気分

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ジャンルや新旧問わずに週末に映画館に通っています。映画の感想から、映画がらみで小説やコミックなんかのことも書ければ。個人の備忘録的なブログです。

消えない罪(Netflix)


2021年作品/アメリカ/114分

監督 ノラ・フィングシャイト

出演 サンドラ・ブロック


2021年12月18日(土)の午後、自宅で鑑賞しました。


過去に犯してしまった殺人の罪で服役し、20年の刑期を終えて刑務所から出所したルース・スレイター。しかし、罪を償って社会に出たはずの彼女を待ち受けていたのは、過去の罪が許されない世界だった。社会に溶け込むことができずに孤立し、安息を求めて訪れた故郷の地でも厳しい批判にさらされ、行き場をなくしていくルース。そんな彼女が罪を償うことができる唯一の手段は、昔、とある理由で置き去りにしてしまい、離れ離れになってしまった妹を捜すことだった(以上、映画.comからの引用)、という物語です。


Netflix作品で、サンドラ・ブロックが主演と分かり観てみることに。既に11月26日に劇場公開されていたようですが、知らなかったですー。「パワー・オブ・ザ・ドッグ」もそうでしたが、なんだか配信で見るのがもったいない作品でした。内容も良かったですが、とにかくサンドラ・ブロックのためにあるような作品で、よくみるとプロデューサーとしても名前を連ねていました。



《感想です》


ドラマは、警官殺しの罪で20年も服役していたルース・スレイターが刑務所から出てくる場面から始まります。事件が起きた当時、彼女には歳の離れた5歳の妹がいたのですが、再会を望んだ彼女は里子に出された妹の行方を探し出そうとします。しかし、20年の刑期を終え、法的には彼女は罪を償ったはずなのですが、実際に彼女を待ち受けていたのは社会の冷たい仕打ち。


刑務所のなかで学んだ大工としての技術があっても、彼女が警官を殺して服役していたという事実が邪魔をして、雇ってもらえない。ようやく見つけた仕事でも、うまくいっていた人間関係は彼女が心を許して自分の過去を話をした瞬間に崩れ去ってしまう。そして誰からも愛されていた警官である父親を殺されたふたりの息子が、ルースに復讐をせんと近づいてくるという。


刑務所を出る時に保護観察官が諭したように、〝世間はお前が思うほど甘くはないぞ〟ということですが、彼女は成長した妹と再会を果たせるのかどうか。妹にはこれまで彼女を大切に、我が子として何不自由なく育ててきた優しい親御さんがいて、もちろん刑務所に姉がいることなんて話をしてないんですよね。そして、そんな姉に簡単に渡してしまうわけがありません。


こういう多様なお話が、クライマックスに向けてひとつに繋がっていくところが面白いですね。そして最後にキーとなるのが意外な人物だったりもしますが、そこはぜひ映画をご覧になって確認ください。そして具体的には書けませんが、いちごとホイップクリームののったパンケーキを美味しそうに頬ばる妹を見守るルースの優しさにあふれた顔が悲しくてたまらなかったです。


57歳のサンドラ・ブロックが、素晴らしい演技を見せます。「スピード(94)」で有名になり、その後は「あなたが寝てる間に(95)」「評決のとき(96)」など毎年主演作が。最近は「ゼロ・グラビティ(13)」「オーシャンズ8(18)」も良かった。本当に第一線を走り続けてますよねー。今回はスッピンで、髪の毛バサバサで、言われないと彼女だと分からないくらいです。


もう劇場では上映しておらず、Netflixでしか観られない模様です。こういう作品が普通に映画館でたくさん観られるようになると嬉しいですね。





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1 私はお薦めしません


消えない罪、の詳細はこちら: 映画.com


この項、終わり。