サマー・オブ・84(iTunes Store) | アレレの映画メモランダム/休日は映画の気分

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ジャンルや新旧問わずに週末に映画館に通っています。映画の感想から、映画がらみで小説やコミックなんかのことも書ければ。個人の備忘録的なブログです。

サマー・オブ・84(iTunes Store )

2017年作品/カナダ/106分
監督 フランソワ・シマール、他
出演 グラハム・バーチャー

12月26日(木)の夜、自宅にて鑑賞しました。

84年夏、アメリカ郊外の田舎町に暮らす好奇心旺盛な15歳の少年デイビーは、向かいの家に暮らす警察官マッキーが、近隣の町で発生している子どもばかりを狙った連続殺人事件の犯人ではないかとにらみ、親友のイーツ、ウッディ、ファラディとともに独自の調査を開始。しかし、そんな彼らの行く手には、想像を超えた恐ろしい現実が待ち受けていた(以上、映画.comより抜粋)、という物語です。

クリスマスも終わり、今年も残すところ数えるほどとなりました。仕事は土曜日まで続くので、日曜日から大晦日に向けて大掃除に年賀状に買い物にとバタバタと片付けることになりそうです。そんななかでも、できれば映画をあと1-2本は観たいと考えているのですが。さて、こちらは今年見逃していた気になっていた一本です。


《感想です》

80年代のアメリカのポップカルチャーを背景に、郊外の新興住宅街に住む高校生たちのひと夏の〝怖ーい〟冒険を描いた作品。当時の少年たちが何に関心を持っていたかがよく分かるのですが、オカルトとか宇宙人とか、日本においてもよく似た感じだったように思います。本作はそういう懐かしさを楽しめるところがいいのでしょう。

当時は、郊外に住む人たち(Suburbia)を扱った映画がスピルバーグによってたくさん作られていたのですよね。ほぼ同時期に製作、公開された「E.T.」と「ポルターガイスト」はその郊外居住区を舞台にした作品の典型で、一方は郊外における家族のドリームを、一方は郊外における家族のナイトメアを描いたわけです。

マイホームを求めて郊外に移り住んで来た中産階級の人たち。しかしながらこの「サマー・オブ・84」で描かれたように、新しく形成された歴史のない街では隣人がどんな人なのか?というのは実はよく分からなかったのかもしれません。そんな街でおきた子供たちを対象にした陰惨極まりない連続殺人事件。一体犯人は?というのが見どころ。

4人の少年が特徴あるというよりも類型的なキャラクターで、家族のことやら、恋人のことやら、なんやらでそれぞれ悩みを抱えているというのは「スタンド・バイ・ミー」や今年続編が公開された「IT(イット)」と同じですね。ただそこの部分の描かれ方はちょっと中途半端な感じで、あくまでも〝少年探偵団〟としての面白さが中心でした。

私が観た限りでは、お話自体はありきたりで、先があるところまでは読めてしまうのですね。ラストのラストまで観ると〝え⁉︎〟と思うのですが、本作のファンの方はそこに〝青春のリグレット〟というほろ苦さを感じとっておられるのかも。全く関係ないのですが、私はこの宣伝用ポスターの絵柄が気に入ってるのですよねー。

オススメ度は高くはありませんが、80年代に学生生活を過ごした方なら、お時間があればご覧いただいてもいいかも。

トシのオススメ度: 3
5 必見です!!
4 お薦めです!
3 良かったです
2 アレレ? もう一つでした
1 私はお薦めしません


この項、終わり。