ツイッターにも書きましたが、古代ギリシアは、私にとって「すべての始まり。」です。つまり、私は文学に身を捧げていますので、その意味で、文学が「すべて」なのですが、その文学の「はじまり」が古代ギリシアなのです。

どうか、非常にわかりにくい表現になってしまっていることをお許しください。話せば長くなるのですが、話さなければわからないというジレンマを断ち切るため、少し長くなりますが、私にとって、文学の「はじまり」が古代ギリシアであることをご説明します。

それは、私の文学遍歴に関することです。そのため、この小文がテーマとしている美術や、特別展「古代ギリシャ」の鑑賞そのものからは大きく脱線してしまいます。ですから、関心のない方は、この部分は読み飛ばしていただいても結構です。

 

私は中学三年生の時に、将来は立派な小説家になろうと思い、長編小説を書き始めました。

[ご参考] 5年ほど前に書いた「私の文学遍歴」です。

http://ameblo.jp/tosh-tanaka/entry-11264265792.html

 

どうして古代ギリシアが舞台になったのか、あまり明確には説明できませんが、民主主義や経済の仕組みが、現代よりも単純化できるような気がしたためだったと思います。現代社会(と言っても半世紀ほど前ですが)は複雑すぎて、中学三年生だった私には、扱いづらかったのだと思います。

ただ、時代考証などは何もできなかったので、作品は出来上がっても(第一部だけでしたが)、必ず時代考証とギリシアの風土を体験する必要があると思っていました。そして、大学四回生になって初めて海外旅行をした時に、ヨーロッパの何か国かを訪れた後で、憧れのアテネの土を踏んだのです。