ちょっと本気で考えてみるべきである | 坪井秀樹の起業実験日記 いくつになっても「理由なき反抗期」

坪井秀樹の起業実験日記 いくつになっても「理由なき反抗期」

反抗しているんじゃない。反抗期が続いているだけなのさ。






短パン社長の「Keisuke okunoya」ブランドのカーディガンを、実際に手に取ったり、

着用してみたり、アホ画像を撮りながら、実は、これからのビジネスのあり方について、

いろんなことを考えるんですね・・・・・・。



大きく二つあって・・・・・・・・・、

まず一つ目なのですが、「製品の価値そのもの」なんですね。

個人であったり、中小零細企業は、もう一度ここをちゃんと見つめ直すべきではないかと、

改めて考えています。


短パン社長自身の個人ブランディングのあり方や、情報発信のあり方、そこから広がっていく

顧客や友人との関係性創り、あるいはそこから派生していく一定のコミュニティの発生など、

それ自体が凄まじくて、十分に参考にせねばならない具体事例が創りだされていると

思っています。


それはそれで凄まじいんだけど、私が今回もっと驚かされたのは、もう一方の「製品」そのもの

の素晴らしさについてなんですね。

これが、予想していた以上に凄まじく良いのです。

今回、私はこのカーディガンを着まくってみて、多くのアホ画像を撮ったのですが(苦笑)、
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
http://ameblo.jp/tosboistudio/entry-11947440505.html
http://ameblo.jp/tosboistudio/entry-11947719630.html
http://ameblo.jp/tosboistudio/entry-11948129462.html

そのコストパフォーマンスの高さには本当に驚きました。


私は学生時代から、公私ともにファッションやアパレル製品に長く関わってきているので、

製品としての洋服には相当ウルサイ方だと自負しています。


①素材 ②デザイン ③パターン ④縫製 の4大構成からチェックしてしまう習性が

意識せずに身についてしまっていますが、今回どれくらいスゴイか?と思ったかと言うと、

私の中では、ひょっとしたら海外の最高峰と言われているニットブランドよりも、

もっとスゲー過去最高のニット製品なんじゃねーか?とすら思ったほどです。

(そのあたりの製造秘話や苦労話、コダワリなども、協力されているニットメーカーさんや、

製造工場さんがブログで紹介されてる。)


特に、今回のカーディガンってのは、歴史のある定番デザインだし、シンプルがゆえに

誤魔化しが効かないんですよね・・・・。

着ている人にとっては、こ難しいことなんてどうでも良くて、「カッコいい」「心地よい」

「可愛い」といった、いわゆる「何となく」に集約されてしまう定性要素が大きいのが

ファッションだから、逆に、そう言わせるだけの一つ一つの組み上げが、ファッションメーカー

としてのプライドとも実力とも言えます。

そいつをきっちりやり切っている。



芸能人やキャラクターを先行させて、アパレルと連動させるビジネスは、

ご存知の通りすでにあります。

よくコンサートやイベント会場で、限定のT-シャツやスウェットなんかを

売っていますよね。

でも、アパレル製品単体としての価値はいかほどか?と言われると、正直、

私は辛目に見ています。

購入動機の比重や、購入するだけの価値というのは、あくまで「その場」の

思い出だったり楽しみ」であると思うので、それはそれでいいですけどね。



卓越したキャラクターと製品価値の高いアパレル製品のしっかりしたコラボモデルも

当然ありますが、総じて通常の商品よりも高額になってしまうし、場合によっては

ターゲットが絞られ過ぎるのが難しいところ・・・・・、と認識しているのですが、

どうやら、今回の短パンブランドはそのあたりも克服しそう。


出してくるアイテムが定番的で、一般に着こなしやすいのに加えて、短パンキャラが

製品そのものに乗っかっていないから抵抗が全くない。

さらに、まだ「短パンブランド」という付加価値をコストにほとんど乗っけていない

良心的価格設定だろうから(笑)。

でも、短パンブランドとしての価値を買う側は認識しているという、この当たりの

フックのかけ方が絶妙だと思うのです(笑)。


あの品質とパフォーマンスで16,000円は相当安いでしょうね・・・・・・。


今季、展開をし始めた、短パン社長のこの単独ブランドは、上記した

①製品価値としての軸、と、②独自の発信力の軸

の二つが、任意のマーケットにおいて、相当に高いレベルで合わさっていると思っています。

だから破壊的になっている、という、身近な超具体事例だと思うのです。



今回、私が見る限り、カーディガンが売れた訳ではないと思う反面、カーディガンそのものにも

どれだけの価値を宿らせることができるのか?という、プロとしては、ごく当たり前かも知れ

ないことを再認識させられたような気持ちになりました。


さらには、これをほとんど一人でやらかしているところがスゴイと、さらに思うんですけど

ね・・・・。

大抵は、どっちかに偏りますから・・・・・・・。


製品というのは、消費者が購入して手元に届いてから、評価されます。

よって、製品を送り出す側は、前提として本当に自社製品に自信がなければ、あの売り方は

できないと思うんですよ・・・・・・。

何しろ、全面に出ているのが企業名ではなくて、短パン社長個人ですから、よほどの覚悟が

ないと・・・・・。

(相手のことなど何も考えていない、よほどのアホ能天気なら別だけど・・・・・(笑)。)


あげく、次の企画の「モコモコパーカーと短パン」だか何だか(笑)も、すでに注文入りまくり

状態で、当然今までのリピーターもたくさんいらっしゃる。

10,000円~20,000円以上する製品に対して、試着はおろか、実際に見たり触ったりは

おろか、画像すらまともに見れてない状態でですよ(笑)。私の常識からすると異常ですよ、

これ(苦笑)。


以前の商品を着用した人が、「確かにこれは、お値段以上にいい。」と認識しなきゃ、お付き

合いやノリだけで買える段階じゃないと思うんですよ、私は(苦笑)。

(それか、みんな、そんなにお金持ちなのかなぁ・・・・・・・(苦笑)。)


・業界の中で、どこよりも素晴らしいと言えるだけの自社の製品価値を高める努力を本当に

 しているか?

・製品・価格の良さ以外の「独自の魅力」を伝える力を持っているか?


この二つのそれぞれの軸はどうなのか?を今一度本気で向き合ってみる必要があると

感じています。

この二つがバランスよく合わさって、はじめて「製品」が「商品」に変わるのだと思っています。




長くなりますが、二つ目です(苦笑)。

長くなるのはイヤですが、短パン社長のことばかり何度も書くのはもっとイヤだから続けます

(笑)。

二つ目は、「消費の本質とは何か?」についてです。


下記のやり取りは、短パン社長とのFacebookメッセージで伝えたことで、すでに彼が

自身のブログで書いてしまっていますが・・・・・・・(苦笑)。


私が考えるアパレルショップの「お客様の購入シナリオ」の定石っていうのは、例えば、

①商品をメーカーのカタログや雑誌で見る

②商品に興味を持つ

③店頭に行ってみる

④実際に商品を見る

⑤色や素材感を確認する

⑥触れてみる

⑦試着してみる

⑧鏡を見る

⑨接客を受ける

⑩いつ・どんな場面で着るのか?とか、手持ちのどれと合わせるのか?とかあれこれ考える

⑪じゃあ、買おうかな、と思って、もう一度値段を確認して

⑫よし、買おうと意思決定して

⑬現金かカードかの支払方法を考えて

⑭「じゃあ、これ下さい。」と言って

⑮レジに行って、会計を済ませて、いったん消費=売上の完結

⑯袋に入れてもらって

⑰ウキウキして家に帰って

⑱鏡の前で着てみたりして実感に浸り、

⑲さらに次のコーデを考えたりして、

⑳また次の商品との出会いを楽しみにする

といった、まぁざっとしたシナリオなんかを、ごく自然に創りだすべく、コストをかけてモデルを

使ったり宣伝したり広告を出したり、全力でやっている。


大きくは、消費の二つの要素である

①「欲しい・欲しくない」という情動ハードル、と

②「買える・変えない」という理性ハードル

の二つのハードルをお客に越えてもらうべく、上記したような一つ一つを店頭で創っていくのが

今までの定石だと思っていました。

(ネット販売もその置き換え・・・・・。)

いわば基本となる「型」ですね。私はこれを一つ一つキチンと積み重ねていくのが正しいと

思っていた。


ところが、今、目の当たりにしている一連の短パン・ブランドの消費シナリオは、

大きな「情動」「理性」の二つの要素はそのままに、

上記①~⑳までの順序の中、いくつかが丸ごと全部吹っ飛ばしてしまっている訳です(苦笑)。

(いわゆる既存のネット販売とも全く違う。説明はここではしないけど(苦笑)。)


当たり前だ、これしかないと思っていた「型」が、それだけではなくなっている現実。

仮説とか構想ではなくて、目の前で現実に起こって、目の当たりにさせられているわけです。

私は、この、今まで当たり前だと思っていることが吹っ飛んでいることに強く着目せざる

をえません。


(ただ、短パン社長いわく「いや、そこまでちゃんと考えてるアパレルは皆上手くいってるよ

(笑)。ほとんどやってないんじゃないの?」とのこと(苦笑)。

ホントだとしたら、考えてないんかい!?アパレルショップ!(苦笑))


もう一つ吹っ飛んでいるのは、販促コスト。

売れるまでの販促コストと、売れてからのフォローのコストはほとんどゼロに近いはずです。

いらぬコストどころか、今まで必要とされていたコストすらも吹っ飛んでいるんじゃないかって

ことなんですね。

これ、私の中では常識が変わってます・・・・・・(苦笑)。


「最強の販促とは販促コストをかけないこと。」の事例カテゴリーが一つ増えたと言っても

過言ではないです。


その変わり、彼が今までコツコツと時間をかけてやってきたのは、SNSを十分に活かした

「関係性づくり」だったということになるでしょう。

その実態は、もうウザい程十二分に見てきています(笑)。


SNSの台頭で、個人の発信で圧倒的になるということで、今までの常識がひっくり返ったり、

定石がいきなり凌駕されたり、そういうことが現実に起こってきているということ。


短パン社長とのやり取りの中、「ツヴォイさんに言われて、アパレルショップのシナリオって、

そうだよなぁって思い出した(笑)。」って、こいつマジかよってシャレにならない話も出たけど

(笑)、その後の、一言、

「でも、ボクがやってきて、やろうとしてるシナリオも、本質はそれと同じだからね~。」

の言葉が、妙に心に残っているのです。


全ての「現象」には「本質」があります。(私はそう思っています。)

本質ってのは、目には見えません。だから、その人が何を本質としているのかはよくよく

聞いてみないと分からない。

人によっても捉え方は様々でしょう。

ただ、逆説的に言えば、本質は現象によって表されるのだから、こうも現象の大きな変化が

表れているということは、物事の本質すらも変化し始めているのか、あるいは深堀が足らな

かったのか・・・・・・。

そうとすら思えてしまうのです。



私にとっては、短パン・ブランドの現在売れている実数や実績が多いか少ないかの問題

(実際にとんでもない実績金額を叩き出してるんですよ)よりも、物事の本質を、もう一度

しっかり見直さないといけない時期にきているのではないか?と考えています。


ここです。もう一度考え直してみるだけの価値はあるんじゃないか?という、私にとっては、

ここにこそ大きな価値があるのです。




以上、大きく二つ・・・・・・、まぁ、うまく纏められませんが・・・・・・・・・・・(苦笑)、まぁ、いいです。

頭の中を交錯する色んなことを、自分のメモ用に、思いついたまま書きなぐったわけですから

(苦笑)。


目の前にある一枚のカーディガン・・・・・・・、たった一枚のカーディガンですが、私に

①自身の製品価値をもう一度見直してみる

②これからの消費の本質をもう一度見直してみる

という機会を与えてくれたのでした。


それだけでも、とんでもない影響力だと思うのです(苦笑)。


まぁ、いい機会ですから、ちょっとは、これからのことを本気で考えておくとしましょう・・・・・・。

色んなことやらかしてくれる、霊長類サンプルがいてくれることだし(笑)。



           これからのことをちょっとは考えておこう・・・・・・・。

           応援クリックお願いします~。

            ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓


            買取王国・坪井副社長の販促実験日記「それって誰が嬉しいの?」