先日、最寄り駅で見かけた案内看板。
航空自衛隊創設70周年 ~奈良基地祭~
関西唯一の航空自衛隊基地である奈良基地で開催されるこのイベント、毎年行われていることは知っていましたが、一度も訪れたことはありません。
今年は、1954年(昭和29年)発足した航空自衛隊70周年の節目を迎えるのだそうで、もしかすると例年よりも規模を拡大して催されるかも?
我が家から自衛隊奈良基地までは約15km自転車だと1時間程度となるのですが、前日深夜2時まで仕事だったのと当日午後私用の予定もあり少しでも身体を休めたいので時短のため電車で行くことに。
JR奈良線・平城山駅(ならやまえき)
「平城山」と書いて「ならやま」なんて地元の人しか読めませんね。
駅名および地名の由来は、奈良時代の万葉集に詠われた時代まで遡ります。
平城山駅から航空自衛隊奈良基地までは約2km。
普段だったら「歩くか走るか」の二択なのですが、今日は時短のためシェアサイクリングを利用することにしました。
去年あたりから奈良市や橿原市、明日香など観光地で増えてきたシェアサイクル『HELLO CYCLING』
予約から決済までスマホアプリ一つで出来て、借りた場所でなくてもアプリ内のGPS連動地図で最寄りのHELLO CYCLINGステーションで返せるというシステムになっているのです。
1時間だと430円と少々割高ですが、一度利用したいと思っていたのです。
パナソニック 電気アシスト自転車「ビビ・ELTX63」
電動アシスト自転車に初めて乗るのでワクワク♪
アシスト上下スイッチで、「パワーモード・オートマチック・エコモード」と三段階に切り替えれるようになっています。違いは・・・よくわかりません(;^_^A
このスマートロックがなかなか優秀な装備となっていて、スマホBluetooth連動で施錠解錠ができるのです。つまり、付属のカギは無い仕組みとなっています。
JR平城山駅前をスタートして平城山(ならやま)丘陵を越え、わずか2km、5分程度で到着。
航空自衛隊奈良基地
奈良市法華寺町1578 (←リンク先Googleマップ)
右の幹線道路は国道24号、三方に前方後円墳(ヒシアゲ古墳、ウワナベ古墳、コナベ古墳)に囲まれた環境となっています。
※ 画像は、防衛省公式HPより引用。
航空写真で敷地全体を見てみるときのこ型というか”飛行機”に見えるのは意図してのことでしょうか?
正門右に「幹部候補生学校」の看板。
ここ奈良基地は、航空自衛隊の少尉以上の階級を育成する学校で滑走路はなく実用機を要していません。
正門(南門)より一直線に続く舗装路を歩いていると、右手になんやら戦闘機が。
引退したF-1ジェット戦闘機(シリアルナンバー70-8276)
F-1は約30年飛行を経て引退した機体。
現行機はF-2となりますが、F-2も残り10年くらいで引退ですかね?
F-2後継機(仮称F-3?)の開発については、防衛省公式HPに記事がありますので興味がある方は下記リンク先を参考にしてください。
https://www.mod.go.jp/j/policy/defense/nextfighter/index.html
殉職隊員慰霊碑(平成10年建立)には、「翔」と刻まれています。
持ち物検査などを経て、左手にある教育参考資料館「松林苑」より見学させていただくことにします。
入口すぐに先ほど慰霊碑に書かれた「翔」と同じ字体の額。
練習機T-2と先ほど正門前に展示されていたF-1の模型。
かっこよか~
1Fから入館したので、B1Fに繋がる階段を下りて行きます。
教育講堂室に入ると航空自衛隊の沿革や軍服、戦闘機模型など展示されています。
興味深いものばかりなのでじっくり見学させていただくことに。
ショーケースにずらりと並んだ歴代戦闘機の模型。
男心をくすぐられます♪
T-4ブルーインパルス
一世代前のF-86Aブルーインパルス
C-130H戦術輸送機の前輪と主脚タイヤ
扁平率が広く肉厚がもの凄く厚い!
こちらは救護担架
実際に触ってみましたが、かなり軽量なのに頑丈な素材となっていました。
こちらはT-4亜音速ジェット機(練習機)のコックピットダミー
もの凄い数の計器とトグルスイッチ。高速で飛行しながらこれだけ操作しなければならないなんて私には到底できません(◎_◎;)
断面で切ったジェットエンジンを見て動作原理を学べます。
ガスタービンの強烈な圧縮に耐えれるような鉄の厚み、タービン動翼の軸受など見ていて飽きないです。
F-4EJ要撃戦闘機のシート
マッハ2のG圧を支えるには8点止めシートが必要なのですね!
上から、
空対空赤外線ミサイルAIM-9L・90式空対空誘導弾AAM-3・99式空対空誘導弾AAM-4
破壊力についての説明書きはなかったので気になるところです。
ペトリオットシステムの模型
地上から航空機を撃墜する地対空誘導弾システムは、アメリカのレイセオン社およびロッキードマーチン社が開発し航空自衛隊に導入したのだそう。陸上自衛隊じゃないのですね。
太平洋戦争時に実際に着用された軍服(遺品)
1945年(昭和20年)7月26日 ポツダム宣言の3週間後、8月14日に行われた御前会議の絵画
昭和天皇は1901年(明治34年)のお生まれなので、当時44歳だったのです。
戦争には終始反対をなさった昭和天皇。御前会議で陛下は、
「四方の海 皆はらからと思ふ世に など波風のたちさわぐらむ」
とおっしゃられました。
四方の海にある国々は皆兄弟姉妹、
なぜ波風を騒ぎ立てるのか。
ロシアウクライナ戦争、アフガニスタン紛争、シリア内戦など紛争当事者全員に届いて欲しいお言葉です。
それにしても昭和天皇当時44歳とは思えないお言葉ですね。
松林苑をじっくり見学させていただき、屋外に移動。
自衛隊に纏わる売店ブース
中庭には数々の引退機が展示されていました。
鉄道の写真を撮る人を「撮り鉄」なんて言いますが、戦闘機好きの俗称ってなんだろう?
老若男女航空ファンの方々が熱心に撮影されていました。
F-86Fジェット戦闘機(シリアルナンバー62-7527)
T-34A初等練習機(シリアルナンバー51-0331)
キレイに再塗装されています。海上自衛隊でも同機を練習機としていたようです。
T-33Aジェット練習機(シリアルナンバー81-5348)
1956年(昭和31年)初飛行とのことなので、先ほどのT-34Aまでがレシプロエンジンでこれよりジェットエンジンに変わったのでしょうか?
F-104J要撃戦闘機(シリアルナンバー56-8653)
米国ロッキード社らしいスタイリングですね。
時系列だとこのあたりから二世代ジェットエンジン搭載機となるのかな?
F-86Dジェット戦闘機(シリアルナンバー84-8100)
いわゆる愛称「月光」ですね。
突き出た真っ黒い鼻とぱっくり開いた口が特徴的でジョーズの顔を描かれていたりします。
架空の「84-8100」というシリアルナンバーが付いているが、実際は「84-8196」
機体下面に備わるマイティ・マウス用ロケットパック
地対空誘導弾ナイキJ
1970-1994年まで配備されていた。
現在の防衛体制を調べてみると、イージス艦8隻・ペトリオット高射隊28所にて対弾道ミサイルの対処をしているのだそうです。
トヨタメガクルーザーHMV 通称:疾風(はやて)
タイヤはブリヂストンマッドデュ―ラー37×12.50 R17.5が装着されていました(◎_◎;)
軽装甲機動車ライトアーマー(小松製作所)
前輪:ダブルウィッシュボーン、後輪:セミトレーリングアーム
エンジン:いすゞ4.8L水冷直列4気筒
ちなみに4ATなので、AT限定免許でも運転できるらしいですよ(≧▽≦)
エアコンの効きも良いのだそう。
タイヤサイズ 275/70R22.5 車というより重機ですね。
ちょうどお昼前だったので、飲食コーナーには長蛇の列。
「並ぶのは時間の無駄」主義なので、絶対に並びませんし、むしろ絶食を選びます(笑)
敷地北西方向のグラウンドに人だかりがあるようなので行ってみます。
UH-60J ブラックホーク (シリアルナンバー68-4601)
通称:ロクマル。今日、小松基地(石川県)より飛行してきたのだそう。
カモメの翼のような大翼ブレード。柔らかそうに見えるしすぐに折れちゃいそう(;^_^A
ダークブルーの塗装がかっこいいですね!
奈良基地一番奥には陸自の特殊車両が展示されていました。
道路障害作業車(陸上自衛隊第7師団所有)
伸縮式アームアタッチメントには、アースオーガーが取り付けられていました。
地対空誘導弾システム・ペトリオット(略称:LS)
ディーゼル発電機を搭載して、PAC-3弾を最大16発発射できるのだそう。
( ..)φ メモを取りながら熱心に見学させていただいたので、かなり予定時間が押してきたので早歩きで周ります。
満員御礼になっていた「子供手作り飛行機教室」
小学生以下対象なので、そもそもおっさんは参加できません(;^_^A
実は、午後からメインイベントのF-15戦闘機による展示飛行が実施される会場がこの陸上競技場なのですが、時間に猶予があり観覧することができませんでした( ノД`)…
滞在2時間少々と限られていたので心残りではありますが、来年も参加する言い分にもなるしとりあえず満足できました。
仁徳天皇の皇后・八田皇女の宇和奈邊(ウワナベ)古墳をバックにお世話になったシェアサイクル、写真左奥に航空自衛隊奈良基地があります。