仕事で大分県に行って来ました。

 

帰路、新門司発大阪南港行き名門大洋フェリー出航待ちのスキマ時間を使った”九州プチ観光”をご紹介したいと思います。

 

 

大分県の東海岸のほぼ中央に位置する別府市

言わずと知れた温泉地として有名ですよね。

香川県は「うどん県」と名乗るように、大分県は「おんせん県」なんて言われています。

 

 

そんな別府観光ビギナー向けといえば、別府タワーではないでしょうか。

 

 

 

下層部5階までは鉄筋ビルになっており、上層部がタワー部分となっている構造です。

関西人だと「京都タワーみたいやな!」と思われるのではないでしょうか。

 

 

前回、国道10号沿い走行中に前を通った際は、改修工事中でしたが、

昨年2023年にリニューアルオープンされたようです。

 

 

  別府タワー

 

別府市北浜3-10-2 <Googleマップ>

開業: 1957年(昭和32年)5月10日

営業時間: 9:00~21:30

 

 

日本の建築構造家・「塔博士」とも呼ばれる内藤多仲(ないとうたちゅう)先生(1886-1970年 84歳没)による設計で、通称タワー六兄弟・三男坊とも呼ばれています。

 

 

 

●長男 1954年(昭和29年)

名古屋テレビ塔 180m

(名古屋市中区栄)

 

●次男 1956年(昭和31年)

通天閣 103m

(大阪市浪速区恵美須東)

 

●三男 1957年(昭和32年)

別府タワー 100m

(別府市北浜)

 

●四男 1957年(昭和32年)

さっぽろテレビ塔 147m

(札幌市中央区大通西)

 

●五男 1958年(昭和33年)

東京タワー 333m

(東京都港区芝公園)

 

●六男 1964年(昭和39年)

博多ポートタワー 103m

(福岡市博多区築港本町)

 

 

 

他の建造物と対比してみると、結構低いのですが、別府市のシンボルといえば別府タワーでしょう。

 

 

 

国道10号に面している正面入り口の自動発券機で入場券を購入し、まずは最上階17F展望台に向かいます。

電子決済は「Paypay」と「auPAY」のみ対応されているようで、ここでは発券せずに17Fで決済するようです。私は入場券を持って帰りたいのとブログ用に撮影したいので、現金でチケット購入したのですが、まさか2Fギャラリーの受付で回収されるとは思っていませんでした。。。

 

 

A券:17、16F展望台

大人       800円

中高生     600円

4歳~小学生 400円

3歳以下    無料

 

B券:2Fアートミュージアム

大人       1,000円

中高生     800円

4歳~小学生 600円

3歳以下    無料

 

A+Bセット券

大人       1,300円

中高生     1,000円

4歳~小学生 700円

3歳以下    無料

 

 

 

  17F 展望台

 

ちょっと古めのエレベーターで地上55mの展望台に上がりました。

 

 

 

高層ビルのような直線ではなく張り出た展望台で、ガラス窓が斜めになっていることもあり恐怖心を煽られます(;^_^A

 

 

 

それでは、360度パノラマ別府市内、近郊の景色をご覧下さい!

 

 

 西側

左に鶴見岳、右に扇山(大平山)、手前にJR日豊本線が通っています。

 

 

 

 北側

国道10号的ヶ浜公園別府湾

1900年(明治33年)から1972年(昭和47年)まで大分交通別大線(べつだいせん)の路面電車が通っていたそうですが、モータリゼーションの進展で交通の邪魔になり廃止されたそうです。

 

 

 

 北東側

的ヶ浜はこち亀両さんの眉毛のようですね(*^▽^*)

奥に国東半島(くにさきはんとう)、そして別府湾

杵築市(きつきし)、日出温泉(ひじおんせん)など難読地名が多い地域です。

 

 

 

 南東側

ガスっているので見難いですが、左に佐賀関半島、先っちょが関崎岬

大分なのに佐賀関半島(さがのせきはんとう)も難解地名です。

 

 

 

 南側

左に見える小高い山は、高崎山(標高628m)、その奥は見えませんが大分市となります。

右手前は国道10号。このあたり神戸市須磨区から明石市に向かう感じに酷似しています。

 

 

17F受付嬢の方曰く、「天気が良ければ四国も見える」とのこと。

 

 

そういえば、瀬戸内海太平洋境界線って佐多岬-関崎岬だったかな?と思い、ちょっと調べてみました。

 

 

Googleマップより

 

 

赤線は、佐田岬(さだみさき/愛媛県西宇和郡)関埼灯台(せきざき/大分市佐賀関)を結ぶ豊予海峡(ほうよかいきょう)。国道197号の海上区間と言われある意味酷道。

 

橙線は、高茂埼(こもさき/愛媛県南宇和郡)鶴御埼(つるみさき/大分県佐伯市)を結ぶ瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく分水界

 

 

この赤線橙線の間を豊後水道(ぶんごすいどう)と呼ばれています。

 

 

 

九州最南端「佐多岬」清音「さみさき」で、四国最西端「佐田岬」濁音「さみさき」

高茂埼(こもさき)に鶴御埼(つるみさき)、豊予海峡(ほうよかいきょう)豊後水道(ぶんごすいどう)と難読地名が多量頻出なので正誤を確かめておいてください。

 

 

 

ここからようやく

 

瀬戸内海//太平洋

分水界はどこなのか?

 

 

という本題に入っていくのですが、国土地理院HP・環境省HP・モナコ本部の国際水路機関(略称:IHO)と多岐に渡り調査した結果、

 

佐多岬-関埼灯台を繋ぐ直線

 

分水界とするのが圧倒的に多かったです。

 

 

日本地理観点で都道府県別で要約すると、

 

高茂埼(こもさき/愛媛県南宇和郡)の南は高知県

鶴御埼(つるみさき/大分県佐伯市)の南は宮崎県

 

となるので、愛媛県・大分県瀬戸内海に面し、高知県・宮崎県太平洋に面するという見解もあるようでした。

 

 

 

恐らく見学用に鉄骨をわざと剥き出しにしてくれているのだと思います。

東京タワーと同色(インターナショナルオレンジ)に着色しているのもわざと??

 

 

 

ネジが切られていないボルト、つまりリベット工法であることがわかります。

 

 

土木学の資料を調べてみると、

重量物鉄鋼技術ではリベット工法しかなく、現在のような高力ボルト工法が用いられたのは1965年(昭和40年)以降なのだそうです。

別府タワーは、1957年(昭和32年)竣工となります。

 

 

 

かなり年代モノの制御盤、「低圧ネオン管」と書かれてあります。

かつては外観に「アサヒビール」の広告ネオンが点灯していたので、こちらはもう遺産なのかもしれません。

 

 

 

これまたレトロな「記念メダル」の自販機、懐かし~(≧▽≦)

 

 

 

日付や名前を打刻できるんですよね。

記念メダルを見たのなんて何年振りだろう。昔はどこの観光地に行っても設置してあって多分サイズは統一されていたように思います。

 

 

 

一つ下の16階への順路は鉄階段で移動となります。

まさに頭上に注意して半身斜めで通過しなければなりません(笑)

 

 

 

  16F 展望台

 

ハイチェアーのテーブルには100Vコンセント、USB端子を設置したワークスペースが整備されていました。

景色は良いんだけど、高所でデスクワークは落ち着かないな(;^_^A

 

 

 

別府タワーに纏わる写真や絵画などが壁に掛けられていました。

 

 

展望の景色は、先ほどの17階とさほど変わらないので割愛。

次にエレベーターで、2階に移動です。

 

 

 

  2F アートミュージアム

 

2階は別料金となりますが、私はA+Bセット券@1,300円を購入していました。

受付がありチケットを見せるのですが、ここでチケットを回収されてしまいました。。。

記念に持ち帰ったり、ブログ用にチケットの写真を撮っておきたかったのに回収されてしまいました(;^_^A

 

 

では気を取り直して、アートミュージアムを見学しましょう。

 

 

 

この日は、美人画で一世を風靡した『生誕140周年 竹久夢二特別展』が開催されていました。

 

 

 

言い忘れていましたが、写真撮影可、SNS投稿も積極的に推進していると受付で伺っていたので、当ブログでも”積極的に”ご紹介させていただくことにします。

 

 

※ 画像は、Wikipedia「竹久夢二」より引用。

 

 

 竹久夢二

本名: 竹久茂次郎(たけひさ もじろう)

1884年(明治17年)-1934年(昭和9年) 

49歳没 (肺結核)

出生地: 岡山県邑久郡本庄村(現在瀬戸内市)

 
 

美人画といえば竹久夢二と学校で教わった程度の知識しかありませんでしたが、驚いたのはヌード絵画が多いのです。そんなこともあって接写画像を掲載することは差し控えます。

 
俗念として、「大正の色男」とよこしまなイメージを持ってしまいますが、『伊勢物語』在原業平のように繊細かつ情熱的、ちょいエロティックなプレイボーイだったのかな?

 

 

 

 

続いてポーランド絵画展。こちらは常設なのでしょうか?

 

 

 

 

 

2023年改修工事前の別府タワーの模型。

かなり巧妙に製作された作品でした。

 

 

 

「大分怪獣クラブ」製作の『大怪獣ブゴン』の撮影に、このミニチュア別府タワーが登場しているのだそうです。

 

 

 

順路に沿って進んで行くと、著名人・タレントの絵画展コーナー。

一部だけご紹介させていただこうかと思います。

 

 

 

 

中尾彬

 

 

 

木梨憲武

 

 

 

工藤静香

 

 

 

尾崎豊

 

 

 

左:北野武、右:ジミー大西

 

 

 

八代亜紀

 

 

 

片岡鶴太郎

 

 

 

水森亜土

 

 

 

そして、芸術家・画家部門

 

 

岡本太郎

 

 

 

山下清

 

 

 

シム・シメール

 

 

 

陶芸品なども展示されています。

 

 

 

画房イメージされた?

 

 

 

最後は、元首相直筆書道。

 

吉田茂(第45、48、49、50、51代首相)

 

 

 

左:中曾根康弘(第71、72、73代首相)、右:福田赳夫(第67代首相)

 

 

 

別府タワーの見学を終え、徒歩11分 800mにJR日豊本線・別府駅があるようなので、一目みておこうと足を延ばしました。

 

 

 

別府駅前通りを歩いていると、ピンクの看板に「エッチビル」の文字が!

男の妄想心が膨らみますね(≧▽≦)

実は、「エッチ美容室」がテナントに入る商業ビルなのです。

 

 

 

「エッチビル」の斜め向かいには、「別府ブルーバード劇場」という昭和レトロな映画館。

『男はつらいよ』など過去の名作を上映されているようでした。

 

 

 

すぐ近くに、大正ロマン漂う「駅前高等温泉」

なんと!大正13年(1924年)創業のれっきとした”大正浪漫”

駅前に立ち寄り湯があるのも別府ならではですね。

 

 

 

 

 

入浴料は良心的な250円!!

お風呂セット持ってきていたら間違いなく入浴していました(^-^;

 

 

 

♨マーク可愛いJR日豊本線・別府駅に到着。

 

 

特急「ゆふ」、「ゆふいんの森」、「九州横断特急」、「あそぼーい!」の始発着の他、もちろん「ソニック」も停車する高架駅となっています。

入場券で【撮り鉄】しようかとも思いましたが、思ったより別府タワーで時間を要したのでここは見送ることにしました。

 

 

 

どこかに無料の足湯施設がないかときょろきょろとしながら散策していたのですが、「ホテルシーウェーブ別府」さんの入口右に湯気が立ち上がる『手湯』を発見。

 

 

 

ちょっとぬるめの40℃くらいでしょうか、右手で撮影したので左手だけですがようやく別府温泉の源泉湯を体験することができました。ほのかに硫黄が香り癒されますなぁ♪

 

 

別府地獄めぐり、ロープウェイに乗って鶴見岳にも行ってみたかったのですが、

フェリー出航待ちのスキマ時間を使った”九州プチ観光”なので、またゆっくりと観光に訪れたいと思います。