公共交通機関では不可能なルートで自転車ならではの”地元走り”で巡りたいと思いますので、他県から輪行、トランポで奈良に来られ限られた時間で『大和十三仏霊場巡り』をしてみたいという方の参考になればと思っています。

 

 

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『大和十三仏霊場』第一番・宝山寺の参拝を終え、次は第二番・西大寺の順に参拝したいところですが、ルート的に同じ生駒市の第九番・長弓寺(ちょうきゅうじ)に参ることにします。

 

 

生駒ケーブル・鳥居前駅より長弓寺までは、5.4km 徒歩だと1時間19分とのことですが、自転車なので30分弱で到着しました。

 

 

 

閑静な住宅街、小高い峠道を抜け下って行くと、右手に可愛いハワイアンカフェ『ALOHA Pineapple』というお店がありました。 

駐車場は満車、ナンバープレートが写り込まないように撮影したので実際はもっと横広の店舗なのです。

 

 

 

富雄川に架かる真弓橋を渡り、県道7号枚方大和郡山線を横断します。

 

 

 

富雄川の両岸には遊歩道が設置されているようで、サイクリングは無理そうですがウォーキングだったら出来そうでした。

 


 

 

 

第九番 真弓山 

長弓寺(生駒市)

勢至菩薩 -せいしぼさつ-

 

 

生駒市上町4445 <Google MAP>

公式HP: https://chokyuji-hokkein.jp/

 

 

奈良時代、この地の豪族・小野真弓長弓(おののまゆみたけゆみ)とその養子・長麿(ながまろ)が、狩猟をしていた。

その時、長麿(ながまろ)が誤って父・長弓を射てしまい不慮の事故死で亡くなった。

728年(神亀5年)聖武天皇はこのことを深く哀しみ、行基に命じてこの地に小さな御堂を建てたのが創建の伝承となっているのだそう。

 

 

 

「真弓山 長弓寺」と刻まれた石柱より参道が始まります。

 

 

 

すぐに伊弉諾神社の石鳥居、参道はこの先の西登美ヶ丘ニュータウンへの抜け道として利用されているようでそれなりに車の往来が多く注意が必要だと感じました。

 

 

長弓寺の参道に伊弉諾神社の石鳥居とは、神仏習合で間違いなさそうですね。

 

 

 

暗渠化された真弓山橋の先に、大門が見えています。

手前の樹木は桜の木ではないかと思われます。この日は3月10日だったのでもうすぐ開花といったところでしょうか?

 

 

 

大棟両端に迫力の鬼瓦Σ(・ω・ノ)ノ!

 

 

 

緩やかな上り勾配、松並木参道を進んで行きます。

 

 

 

左手に、宝光院地蔵堂

 

 

 

蓮池で三叉路に分岐されます。

「←法華院」「宝光院・円生院・薬師院・本堂→」と書かれてあり、正式な順路がよくわからないので、まずは法華院に行ってみることにしました。

境内には国宝である「本堂」のほか、4つの塔頭寺院「法華院」「円生院」「薬師院」「宝光院」があるようです。

 

 

 

蓮池という名ですが、水面に蓮の花が浮かぶでもなく、どうやらこの噴水が蓮の模写なのかな?

 

 

 

スロープを上っていくと右手に、法華院

本尊「愛染明王」が祀られています。

 

 

 

法華院山門を潜ると日本庭園になっていて、水掛供養地蔵稲荷社などが祀られていました。

 

 

法華院本堂内には愛染明王坐像がいらっしゃいましたが、「撮影禁止」とのことで文面だけで感想を述べますと、燃えるように逆立つ髪の毛、般若を宿ったような怖い顔をされていて『恋愛・敬愛・縁結び』、つまり”愛欲は全身で体当たりせよ”という叫びが聞こえてくるようでした。

 

 

 

順路表記がなかったので若干迷いましたが、1m少々の小径を右に進んで行きます。

 

 

左手に石仏群

 

 

 

鎌倉中期1279年(弘安2年)建立、1935年(昭和10年)再造営、

国宝の本堂(入母屋造檜皮葺)

屋根の曲線は力強さを感じられます。

 

 

 

軒下の反り返りも素晴らしいですね。

 

 

 

左手に、大師堂

大和十三佛霊場・第九番札所、一周忌の守り仏「勢至菩薩」が祀られています。

 

 

 

石灯籠と奥に「まゆみの鐘」

 

 

 

鎮守社「伊奘諾神社」

平安時代の『延喜式』には「伊射奈岐神社」と記載されてあり、明治以降に「伊弉諾神社」と改称されたのだそうです。

祭神は三柱「伊奘諾命、素戔嗚命、大己貴命」

 

 

 

薬師院

本尊「阿弥陀如来」がお祀りされています。

 

 

 

円生院

御朱印はこちらでいただけます。

 

 

 

円生院護摩堂には、本尊「不動明王」が祀られていました。

 

 

 

 

 

 

 

赤い前掛けをされたお地蔵様群

涎掛けは赤ちゃんの象徴、そして還暦にも赤いものを身に着けますね。

干支が一巡りして赤子に還るという意味でも、詳しくはわかりませんが赤い涎掛けに願いを込められているのではと思います。

 

 

 

無料授与の「大和十三佛守護屏風」

 

 

 

第九番札所・長弓寺「勢至菩薩」の御朱印を授かりました。

 

 

 

 

平山城(ひらやまじろ)のような境内はなかなか広く、勾配もあってハイキング気分で参拝させていただきました。

左下の大門より入山して中央下に蓮池真弓山の勾配にお堂が建てられたという立地となります。なんといっても国宝の「本堂」は一見の価値ありです。

※ Googleマップ 3Dより編集

 

 

 

大和十三仏霊場巡り第九番長弓寺の参拝を終え、第十番霊山寺(りょうせんじ)に向かいます。

 

距離5.8km 徒歩だと1時間18分、自転車なので20分少々でしょうか。

 

 

次回、

和十三仏霊場巡り

第十番

霊山寺

に続く。