Web検索でこのブログにいらっしゃった方に注意事項を申し上げます。

 

 

”ニッチ”制作にあたり、ボックスの材料は当方在庫の廃材を利用していますので、寸法等は廃材サイズにて考案しています。

100均やホムセン材料を使ったDIYをお考えの方は参考にならないと思いますのでご了承くださいm(__)m

 

 

 

 

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対面キッチンカウンター壁面 埋め込み収納”ニッチ” 【前編】では、

 

①下地探し

②マステで設置場所をマーキング

③壁に穴を開けて石膏ボードを切り取る

④寸法取り

 

についての工程を紹介しました。

 

 

 

木工用ジグソー刃でダイニングキッチンは大変なことになり、構造用合板から飛び出た釘をグラインダーで削れば火花が散り、フロアーには鉄粉まで噴霧する始末でした。

 


では、石膏ボードを開通させたことでようやく寸法を決め、廃材の選択ができます。

 

 

 

 

⑤図面作成

石膏ボードを貫通してみないと、どれくらいの”ニッチ”が制作できるかなんてわからないので、設計図はようやくこれからになります。

 

 

 

30mm厚の間柱と間柱の間に、名一杯”ニッチ”を制作しようと思います。

高さは、300mmでは大きすぎてバランスが悪いような気がしたので250mmとしました。

つまり、開放寸法 425W×117.5D×250Hとなります。

 

 

 

 

 

⑥”ニッチ”ボックス制作

廃材置き場で棚に使えそうな木材を探していると、仕事の納入先でいただいた床材といわれるフローリング合板が出てきました。

フローリング合板は、300mm幅で作られていて厚みはほぼ12mmとなります。

表面材は、樹脂コートされた木目プリントシートが貼合されているので、耐水性耐候性に優れています。

 

 

 

 

 

 

フローリング合板の特徴ともいえる切断面の凹凸を繋げることで、何畳にも広げることができる加工に適した建材であります。

一般的に棚に使うには勿体ないかもしれませんが、廃材だし有効利用することにします。

 

 

 

 

 

 

”ニッチ”の奥行き117.5mmには、丸鋸をテーブルに固定してテーブルソーとして切断する方が寸法が正確に出せます。

テーブルが無くても、ガイドをきちんと固定できればまっすぐに切断できると思います。

 

 

 
 
 

 

⑦はめ込み

上下左右の板をビス留めする前に、スリーブ形状(口型で蓋なし)のままニッチスペースに仮はめ込みしてみます。

少々窮屈に感じるくらいでちょうど良いかと思います。

ビス留めすればぴったり寸法になり収まりやすいでしょう。

この時点で、「緩すぎる?」と感じると寸法間違いか、切断時の蛇行などが考えられます。

屋内パテで補修できるかもしれませんが、もう一度作り直した方が良いかもしれません。

 

 

この時点まで背板は、元からある構造用合板に壁紙クロスを貼れば良いかと思っていたのですが、構造用合板が思いのほか表面がザラついていてクロスを貼るにはサンドペーパーで研磨した方がよい状態です。

狭い空間の中でサンドペーパーで地味に削るのはなかなか難易度が高い。

 

そこで、近くのダイソーさんへ材料の調達に行きました。

 

 

 

購入したのは、

 

MDF材 6mm厚 300×600 @220円

桐すのこ 450×200 @110円

リメイクシート(ホワイトタイプ) @110円

 

悩みに悩み、この3点を購入しました。

 

 

 

 

 

 

ニッチボックスの背面は、MDF材+リメイクシートを貼合します。

ダイソーのリメイクシートって初めて購入しましたが、適度な厚みがあって裏面は粘着テープになっていて加工しやすいですね。それに、シンコールさんの壁紙クロスのような質感です。

写真右側がMDF材に実際にリメイクシートを貼った背板。

 

 

 

 

 

 

ニッチボックスの背面にぴったりとはまりました。

写真ではわかりにくいかも知れませんが、リメイクシートは真っ白ではなく壁紙クロスにありがちな落ち着いた柄が入っています。

 

 

 

 

 

 

⑧仕上げ

少々疲れが出てきたので作業途中の写真は撮影していませんが、先ほどのニッチボックスに下穴を空けて面取り、ビス留めしてはめ込みました。

びっくりするくらいスコーンとキレイにスペースに収まりました。

多少手直しで削ったり、パテ埋めしないといけないかと予測していましたが、嬉しい誤算です。

 

 

実は誤算といえば、上の写真を見ていただければおわかりいただけますが、制作中に急遽ニッチ棚を2ケ所作成しようと思いついたものの左右対称の方がカッコよいのですが、すでに石膏ボードを高さ250mmに切断した後だったので、右側の”ニッチ”は廃材の在庫の関係で、高さ200mmと低くせざるをえなくなってしまったのです(-_-;)

遊び心だと妥協します。

 

 

 

いよいよ作業も最終工程に入ってきました。

 

 

12mm厚のフローリング合板の断面が、表から丸見えなのはカッコ悪いので、化粧板で隠す必要があります。

あまりに分厚い木材を使うと、なんだか”ニッチ”らしさが損なわれるような気がして、ダイソー店内を何周も回って見つけたのが、桐すのこでした。

 

 

桐すのこ上板を解体して、6mm厚 30×450 を4枚取得できました。

 

 

厚みが6mmで、450mmの長さというのが自分が探していた理想の寸法です!

 

 

 

 

真ん中15mmに墨入れして、6mm厚の桐板なのでカッターナイフを何回も押し付けカットします。

そして、30mm幅しかない木材なので、ノコギリで切ってしまうと歩留で仕上がり13mm以下になってしまう為、少々手間ですがカッターナイフで慎重に作業しました。

 

 

 

 

 

角と表面は、#600のサンドペーパーで滑らかにしてから、四角を45度にカットして、合わせてみます。

※ 真ん中のMDF材は、直角を出すためのガイドにしています。

 

 

 

 

 

タッカーの針は、高さ6mmまたは8mmで桐板6mmだと貫通してしまうので、一般的な事務用品であるホッチキスで四つ角を止めました。

 

 

 

 

 

 

先日の三段ベッド ロフト化計画で残っていた塗料が、我が家のフローリング色に近いようなのでこれを使い二度塗りします。

 

 

桐すのこを解体して外枠にしたわけですが、やっぱりチープさは否めません。

トリマーがあれば、溝を切って少しは意匠性が出せるんでしょうけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コニシの木工用ボンドを塗って貼り付け、養生テープで固定して乾燥させます。

 

 

 

完成!

 

 

 

ダイニングテーブルにあった卓上カレンダーやボックスティッシュ、ペン立てなど、“ニッチ”に収納することが出来ました!

高さ違いなのも廃材を利用したからですが、これもまた愛嬌(苦笑)

 

 

 

<材料>

フローリング合板t12 廃材

ダイソーMDF材 t6 300×600 @220

ダイソーリメイクシート 300×600 @110

ダイソー桐すのこ 200×450 @110

木工ビス

 

合計 440円

 

 

<工具>

下地センサー

インパクトドリル

※無ければプラスドライバー先を壁に押し付け、ハンマーで叩けばすぐ穴開きます。

引廻鋸・小型ノコギリ

※ジグソーを使う場合は、石膏ボード刃必須!

丸鋸・テーブルソー

シャコ万クランプ

マスキングテープ

 

 

<作業時間>

・下地探しマーキング 約30分

・壁穴開け 約30分

※粉末清掃 1.5時間

・寸法取り、製図 約1時間

・ニッチボックス制作 約1時間

・外枠制作(塗装乾燥含む) 約1.5時間

 

合計 約6時間 

 

 

 

DIY族の巷で噂になっている”ニッチ”を初めて製作しました。

当初予定していたよりはるかに時間が掛かりました。

特に壁穴開け工程に時短のつもりでジグソーを使ったのが本末転倒、あと始末に時間が掛かりすぎました(-_-;) 石膏ボード用のジグソー刃なんて持ってないですしね。。。

 

木造在来軸組工法の軸組みを有効活用した”ニッチ”は、色々とアイデアを広げていけそうです。

 

 

 

思い返せば実家暮らしの頃、事業をしていた父親のプレハブ設計室6畳を引き継ぎ、自分の部屋にしていました。

当時、遠距離通学で片道1時間は電車に揺られ通学していたこともあり、古本屋で買った小説を読み漁っていて毎月本が溢れかえり、さずがに狭い部屋にフリーボックス本棚を増やすのも限界を感じました。

壁に棚を作れば本棚を設置しなくて良いという発想から壁に棚を作ったのですが、プレハブ小屋の壁は薄いべニア一枚で中には断熱材が埋められているだけなので、本の重力に負けてしまい無残にも棚は破壊されたのです。


「災い転じて福となす」「失敗は成功のもと」とはよく言ったもので、破壊された薄いべニア板を取り外し、鉄筋と鉄筋の間のスペースで壁内部に本棚を制作したのです。

もう30年前のことになりますが、にわかな”ニッチ”もどきをすでに制作してたんですね。

 

 

また機会があれば制作しようかと思いますが、必要に駆られないと重い腰が上がらないかも。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます!