Ⅴその他

1.生物学的製剤

生物学的製剤は微生物や動物個体の生産物を材料として製造し、疾病の診断、予防、治療に用いる製剤である。

1)ワクチン

感染力を失活させた病原微生物から(不活化ワクチン)、あるいは弱毒化した病原微生物から(弱毒化ワクチン)製造したものである。

2)トキソイド

病原微生物の産生する毒素あるいはヘビ毒を、抗原性を損なわないようにホルマリンで無毒化したものである。

3)抗毒素

トキソイドまたは毒素、あるいはヘビ毒を用いて免疫した動物の血清または血漿から得た免疫グロブリンである。


2.血液製剤

ヒト血液を材料として製造し、疾病の診断、予防、治療に用いる製剤である。広い意味では生物学的製剤に含まれる。

1)全血製剤

ヒトから採取した血液にクエン酸、ブドウ糖などからなる血液保存液を加えたもので人全血液がある。

2)血液成分製剤

血液を有形成分である赤血球、白血球、血小板と、液体成分である血漿とに分離して得た製剤である。

人赤血球濃厚液、白血球除去赤血球浮遊液、血小板濃厚液、新鮮凍結人血漿などがある。

3)血漿分画製剤

血漿中に含まれる各種蛋白を分画・精製したもの。

血清アルブミン製剤、血液凝固製剤、免疫グロブリン製剤などがある。


3.診断用薬

疾病の診断とそれに関わる各種の機能検査に使用される医薬品。

1)体内診断用医薬品

人体に直接適用されるもので、診断用薬といえば一般にこれをさす。ヨウ素化合物製剤やバリウム塩製剤などのX線造影剤や、消化機能、下垂体機能、肝機能、腎機能などの検査用医薬品がある。

2)体外診断用医薬品

被験者から得られた尿や血液などの検体に関する検査に使用される。

尿検査用試験紙や各種の測定キット試薬、細菌学的検査用薬としての増殖用培地などがある。


4.消毒薬

微生物または病原体を殺滅または減弱させ、伝染または感染する能力を失わせるために使用されるものである。

種類によって有効な微生物や生体への影響が異なるので、消毒する対象(ヒト、環境、器具など)や微生物の種類に応じて、適切に使い分ける必要がある。院内感染の防止において重要な役割を有している。


5.添加剤

医薬品を製剤化する際や調剤時に添加される物質で、薬効に影響せずそれ自身薬理作用がほとんどないが、それなしには製剤や調剤が成り立たない物質の総称である。複数の役割を果たすものもある。

・添付文書には、原則、すべての添加剤の成分を記載することになっている。

賦形剤>医薬品を希釈し、かさ(体積)を増やす。

結合剤>錠剤や顆粒剤などの製造において、つなぎの役割を果たす。

崩壊剤>服用後あるいは適用後に固形剤がバラバラになるのを助ける。

滑沢剤>錠剤製造時に摩擦を減らして圧力が均一に伝わるようにし、また表面をなめらかにする。

矯味剤>不快な味のある医薬品を服用しやすくする。

懸濁化剤>不溶性の固形医薬品粒子を液中に均質分散させ、懸濁状態を保たせる。

乳化剤>液状医薬品粒子を互いに溶解しない液中に均質分解させ乳化状態を保たせる。

保存剤>主に半固形剤、液剤、注射剤の微生物による変質を防止する。

粘着増強剤>貼付剤において膏体に皮膚への粘着力を与える。


以上のほかに、流動化剤、着色剤、コーティング剤、粘稠化剤、安定化剤、溶解補助剤、無痛化剤、等張化剤、可塑剤、緩衡剤などがある。


しっかりと頭に入れていきます!!