G7イベント関係でニューヨークと広島で撮影した

アメリカ映画「8:15 HIROSHIMA 父から娘へ」(57分) が

5/29まで無料オンライン配信できるそうです

まだ見てない方は是非!

https://watch.showandtell.film/watch/815hiroshima-G7?fbclid=IwAR30ZwFpJv5KOGIImKiFdix7Ae9ly1S-zBCO4voq8VM6c0vaBwTgsLICjcc



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

北野武さんがカンヌで

インタビューに答えた

 

「タケシ キタノが日本のエンタメ業界の性的虐待のスキャンダルについて意見する」

 

今日本で話題の

ジャニーズの問題で

彼が世界に向かって

発言した事には

とても大きな意味がある

 

“The time of being able to speak up about LGBTQ stuff and sexual harassment has finally come to Japan,” Kitano said. “But these stories have always been around [in our industry],” he added. 

「LGBTQやセクハラなどが日本でやっと声を上げて話せる時代になった。でもこんな話は我々の業界ではいつもあった事だ」と北野氏は言った

(原文はHollywood Reporterから抜粋)

 

以下は、日本Yahooニュースから引用、英語原文はラストに↓↓

 

北野氏は、ハリウッドレポーターのインタビューで「戦後、日本には巨大な芸能事務所ができた。そういった事務所は、(公平な)契約を結ぶより、タレントを奴隷のように扱ってきた。それは今でも続いている」「タレントの収入が搾取されている。最近、そういった過去の古い制度的慣習やその他の問題が、明るみに出ている」とも述べている。

 

 

僕は何度か日本で

舞台の仕事をしたけど

初めての凱旋公演では

現場の閉塞感に

息が詰まりそうになった

 

何が窮屈だったかというと

演出家が日本の演劇界で

少し知名度ある役者たちを

エコひいきして

幅を利かせるような

環境をつくっていたのと

そんな振る舞いをして

クリエイティブな空気に

水を差していた事だ

 

そして良い作品を作ることより

それ以外のところで

(例えば主役の彼が上手くやれるように)

エネルギーや労力を費やす

日本のやり方に閉口したし

中堅俳優で少し有名らしかったけど

僕らNY組から言わせたら

演技はお世辞にも上手とは言えず

ただ有名な劇団に所属というだけで

悪いけどカリスマや魅力は

全く感じなかったのだ

 

まだ30代だった僕は

日本では年功序列や

ベテランは実力がなくても

偉そうに振る舞えるんだと

カルチャーショックを

うけた瞬間でもあったし

(アメリカでは能力がなければ

出て来れないくらい層が厚いので)

それを周りは許容して

言いたいことが言えない

なんとも窮屈な環境で

リハーサルを

やらなきゃいけない事に

苦痛を感じた

 

でもその時助けてくれたのは

ニューヨークから参加した

日本人とアメリカ人女性俳優の

存在と一致団結だった

 

ぼくら3人は

いつもアウトロー的な感じで

窮屈な稽古場で

個性を存分に発揮しようとしながら

演出家の(情けない) 態度にたてつきながら

一時その中堅俳優と喧嘩になりかけたけど

作品面では最高のクリエイティビティを

供給できるように頑張った

 

そして公演は大成功し

打ち上げで演出家に言われた事は

「オマエたちニューヨーク組には

もっと僕の肩を持って協力して欲しかった」

 

ふざけんじゃねえ

自分の自信のなさから

日本の少し有名な俳優たちに迎合して

その上俺たちNY組にも加担しろだと!

僕らは呆れ果てて返す言葉もなかった

 

僕の初舞台はアメリカ

海外ベースなので

この日本での体験は大きかった

だから決して日本では

仕事をしたくなくなったし

それ以降は本当に信頼できる

ニューヨーカーの友達たちが

日本でやる以外は

舞台は参加しない事にした

 

でもその後

中村勘九郎さん(当時) と出会い

NY「平成中村座」で仕事をした時に

故、勘三郎さんの僕らNY組に対しての

態度、敬意や優しさが僕を変える

 

初対面の僕たちに深々と頭を下げて

「これから宜しくお願いします」

と挨拶されて話終わってから

みんなと「アレ誰?劇団の現地係の人か誰か?

 勘九郎さんかも?多分そうだよね」

と言い合ったくらいだ

その後も舞台中の隙間の時間に

僕の話を熱心に聞いてくれたり

最後まで懐の大きな

偉大な歌舞伎役者さんだった

 

そのおかげで

僕は日本初公演での

トラウマは

なくなって今に至ってる

 

日本の芸能界の

闇はまだまだ深い

Me Too movementの先駆け

アメリカでは激変し透明性は

かなり良くなってるし

現場では素早くいろんな事に

対応してきている

 

日本では年功序列があり

若手は声を出せない状況で

今回の武さんのような

超大物が声を上げてくれた事は

これからの日本の芸能界に

風穴を開けてくれると信じている

 

演劇界では既に

多くの元ニューヨーカーたちが

新風を巻き起こしているし

日本の状況は確実に好転し

本当に嬉しいし

Z世代や次世代には

日本だけでなく

世界でノビノビと

どんどん活躍

していってほしい

 

原文英語 ハリウッド・リポーター記事

https://www.hollywoodreporter.com/news/general-news/takeshi-kitano-sex-abuse-scandal-johnnys-japan-1235500522/