9月11日
この日は僕にとって生涯忘れられない日。
ニューヨークの同時多発テロがあったのは17年前。
あの日の朝ニューヨークの
マンハッタン中心部にいた僕は
街の異様な雰囲気にきずいて
ワールドトレードセンターの方向を見ると
既にビルから煙が上がっていた。
ワールドトレードセンターで働いている友達に
すぐに電話をするが繋がらない。
焦りとともに直ぐに僕の自宅のある
現場に近い方に歩いていく。
2機目の飛行機が突っ込み
テロだということがわかると
街のみんなは更に悲痛な面持ちになり
まるでマンハッタンのダウンタウンに
爆弾でも落とされた様な様子に変わる。
同時に何機もの飛行機が
ハイジャックされたと報道があり
街に一層の危機感が漂い
パニック状態になる。
人々は家に帰るためにバスに殺到し
運転手も機転を利かせて
無料でバスの送迎を始めるが
次はここ、あそこで爆発すると
色んなデマが飛び
街中の人々は駆けずり回る。
そのうちにビルの崩壊で
パニックがピークに達し
脱力感と絶望感が一気にくる。
そして全身に血が通わないというのは
こういう時のことを言うのかと
放心状態になる。
自分はただ家に向かって歩いているが
何をしたいのかもわからず
五感が機能しなくなっている
事だけはかろうじてわかる。
事故現場からは次々に
真っ白になった灰をかぶった
消防車やパトカーがレッカー移動されてくる。
みんな見事にぺしゃんこになっている。
どうしよう、どうしよう、、、
「オー マイ ガッド」しか口から出てこない。
僕の唯一の気がかりは昨夜
遅くまで一緒に飲んでいた友人の事。
ワールドトレードセンターの日系の銀行に
勤めている彼には世話になりっぱなしで
お礼を兼ねてたまたま日曜の夜なのに
昨夜ワインボトルを2本持って押しかけて
よっぱらいながら楽しい話で超盛り上がったのだ。
その彼と連絡が取れない、、、
夕方僕の住んでいたエリアも
戒厳令で立ち入り禁止になってしまう。
途方にくれてウロウロしていると
その友達から電話が来る。
すぐさま彼のアパートに直行する。
彼の脚はまだ震えている様で
僕にありがとうと
何度も言ってくれる。
どうしたのか聞くと
昨夜の深酒のお陰で
今朝仕事に寝坊して
地下鉄でワールドトレードセンターの駅について
地上に上がったら既に一機目が突っ込んだ後で
彼はそのままビルに入らずに済んだとのこと。
ビルが崩壊して灰をかぶりながら
路頭に迷い歩いて1時間以上かかりながら
自分のアパートに戻ってきたらしい。
本当に生きていてくれて良かった。
とにかく翌日からどうなるかは
分からなかったけど
再会できたのは奇跡の様に感じた。
たまたまその日に限ってテロ現場にいた人もいるし
彼のように命拾いする人もいる。
ただ今生きていることに感謝しかないと
毎年この日を迎えると尊い気持ちになり
