今、朝の4時どうしても書いておかなければならないと思いどてらのまま3階屋根裏にきてブログを書き始めている。それは昨夜民間テレビで月から金まで毎回色々なテーマでゲストを二人呼んで討論しコメンテーターの男性と進行をスムーズにする補佐の女性とときどきテレビ側のジャーナリストが出席するというカタチですすめられる2時間の硬派の番組で時々聞きます。昨夜は元朝日新聞論説主幹とフリージャーナリスト、桜井なんとかいう女性で慰安婦拉致問題、吉田証言から何年かたって河野談話などを経て朝日新聞が吉田証言を検証することなくそれを真実として論旨を展開した軽率さを新聞を通して謝罪したことなどが今回のテーマでした。そこで仰天したことがもと朝日新聞の論説主幹が新聞人として論理性が全くなく情緒型の人間で(それは個人としての面では問題ないにしても)公器の責任者としては資質が全くないといっていい人物でした。朝日新聞ともあろうものがこのような資質の持ち主を年功序列かわからないが論説主幹に据えるレベルであることにどたまげました。厳しい論理的展開の構築のできない人間を起用する朝日新聞が戦後70年知的公衆に支えられてきたことが驚きである。2時間という時間があれば人間のタイプとレベルなど大体わかるものである。フランスなど幼稚園から論理的に自分の意見を展開する教育を受けていて中学生くらいになるとものすごい論旨を展開できるようになるそうだ。これはもと三菱商事のヨーロッパの現地法人の社長をやっていたひとが退職後フランスでグランゼコール(一般大学の上のフランスの指導者を養成する学校)で講義をしたことのあるひとが言ったことですが幼稚園から「知識の上にもっと高度な知恵というものがありその上にもっと上のものがありますがあなたたちはこの違いがあることは知っておきなさい」。小学一年の時娘の学校で「あなたは人とどう違うことによってあなたなのですか」という質問がなされ彼は大人でもなかなか答えられないような高度な質問を低学年からするフランスの教育にびっくりし感心し二人の娘をフランスで教育しました。そして帰国して帝京大学で教えて国語のレベルのあまりの低さに驚愕します。その後世田谷区が教育特区になり中学に「哲学」の授業を導入する中心的役割を果たします。それは何もヨーロッパの哲学をおしえるのではなく子供の時から論理的思考力を涵養する目的とのことです。彼は結果がでるのに30年はかかるといっています。話は前に戻しますが頭の悪い私がどたまげたこの論説主幹の人間の思考の論理性の構築のなさ、これから敷衍しても日本の政治家が国際の舞台で日本の代表として相手に分からせることができるか大いに疑問です。大昔農林大臣がアメリカにコメの自由化を阻止する交渉に鉢巻で乗り込むといった場面をみて交渉の姿勢としてもっと日本の事情を知的に説明できないのじゃないのか最後には土下座でもするのだろうかとおもったことがあります。戦後とみに日本人の日本語力が落ちたといわれてます。文章を書かなくなり、PCなどでは笑顔マークなどを文中にいれ、ツイッターばやり、アメリカの大統領などもやっているとか、明治時代の日本人が何故欧米の言語にすぐ入っていけたか、それまでの寺子屋で読み書きソロバンと論語の暗記力が進んでいたことが挙げられます。そういった日本的でも徹底した教育がなされていたし、教養人の儒学、仏道、日本古来の精神などいろんな方面で精神文化のレベルがあったがゆえに欧米の文化に接しても吸収能力がすでに準備されていたといえるでしょう。わたしが今の日本そして将来の日本を心配するのは個人個人が明瞭に自己意識をもっていず相変わらず「群れ」の中での思考を脱せられないでいることです。政府が誤った方向に日本を導く危険な時ジャーナリズムも国民もあれよあれよといってる間に修正できずに流されることは今後も十分あり得るとおもいます。それは日本人が強い論理的思考力がなく情緒型でありその矛盾を論破できないからである。昨夜朝日の元論説主幹の話ぶりを2時間聴いて日本という国に内包する脆弱さをまともに知って夜中眠られず起き出して書いている次第です。彼の情緒型論理と発想が政治の世界、学問の世界、文化の世界すべてに共通していると思います。反論として日本の科学者はノーベル賞も沢山もらっているではないか、科学技術もトップレベルではないかというかも知れませんが、小さなフィンランドが国を建て直し何年か教育世界一になっていました。今は香港、シンガポールなどが上位ですが、教育のありかたを国民の力で変え、人間間のコミュニケーションの問題をさぐりとにかく話し合って納得して国の在り方をかえて世界を瞠目させ影響を与える力を涵養したことは実に羨ましいです。300万と1億3千万の国とでは変化のエネルギーに大きな差はあるでしょう。しかし我々は明治維新にそれをやりとげたのです。武士階級の身分と碌を廃止したことは今の公務員の給料を半分にするどころの騒ぎではないでしょう。それを成し遂げたのです。日本人はもっと歴史を真剣に学びそしてそれを今に生かしこの世界の混乱に立ち向かう力と知恵を学ばなければならない筈です。日本が本当に目覚めたら世界をリードする国の一つになれるでしょう。今の今でさえあらかたの日本人は埋没していると思います。それはこのような元論説主幹が存在していることからもわかります。私も眠りかけていることも含めてです。ここ最近自分のエネルギーと生命力が減退していることをすごく意識しています。これが老化なのかと慄然とします。なんとか絶望の中で可能性(光)を見つけたいと祈願しています。