昨日久し振りに早起きして天気もいいので近くの公園に小さな魔法瓶にインスタントコーヒーを薄くいれて散歩にいった。風邪で10日もやられ外出もクルマ以外しなかったので季節がすっかり移ろって感じました。3月には枯木立だった木々は青々とした若葉が茂り人間界は色々問題を抱えて喘いでいるが自然界はそんなことをよそに人間が壊しつつあるなかで本当は人間と同じように喘いでいるのかもしれないが私の目には悠然と宇宙の法則にゆだねて生きているようにみえる。しかし自分の種を残すための知恵というか本能はそれぞれに長いスパンで努力をしていることはテレビのドキュメントの自然界の動植物のミクロの観察で伺うことができるようになった。一般がこれほど自然界を深く理解できるようになったはずなのに人間の欲望と競争はとどまることを知らずこれでもかこれでもかと新商品の開発に凌ぎをけずっている。人間が速い変化へ対応を迫られる文明は人間のゆとりと大切な恒常性を根こそぎ奪っていきます。こういう情況で絶対とか不易という観念を醸成することは不可能であるだろう。先日テレビで珍しく現役の日本人アーチスト1人と外国人2人をまじえた現代美術界の情況を浮き彫りにする興味ある番組があった。現代アートの作家の多くは一般公衆を一切眼中におかず美術館で展示されあわよくばそこに収蔵されることそしてそれによって有名になることによるメリットを最大目的に制作しているといいます。美術愛好者、その中の収集者は作品の内容云々でなくひたすら有名度が収集の尺度になっているといいます。そこには作品のなかにどれだけ心を浄化したり深層をかいま見せたり人間の内面世界を押し広げ進化させそのことが深い満足を得させるかという実感をなくしてしまったかその日本人アーチストがアートと人間の関わりの空無化を訴えていました。私の長い付き合いのある作品で食べている同業者は作品を換金するためにあらゆる努力を何十年も継続している。感心はしますが短いスパンで生きていて絶対や不易を考察するゆとりはおそらく失っているのではないかと思います。人間には意識的継続の努力と潜在世界での思考の働きと両方の機能を共同して思考なり作品なりに結実させるのがものを生む人間の不可欠の生産方法ではないだろうか。1人のアーチストが進化するには長い長い意識と無意識世界でのコラボが不可欠であり昔のアーチストの変人さは一般常識とちがったこの無意識世界にゆだねる姿勢ではなかったか。それが今ではアーチストも一般も外形では区別がつかなくなったし生活意識も殆ど同じ、それにも関わらず作家が公衆とはなれて制作をしている矛盾、しかし見方を変えれば矛盾はちっともしていません。公衆も有名になったアーチストにしか興味がないので作家は専ら有名を目指し収集家は専ら有名作家を集める。ここには作品の内容にはほとんど関わりがないのです。現代人は作品を所有する満足だけがありそれを深くあじわうこともその時間さえもありません。おしなべて現代人は有名作家、有名ブランドを所有する満足で満足しています。もはやその内容を楽しむ心のゆとりを喪失してしまっています。この真の原因は社会のテンポの加速化、企業もそこで働く人間も近未来に不安を抱えて気がゆるせません。30年前の社会と今とどれだけ人間の意識が変りサラリーマンの考えも変りアーチストの世界にまたアートを志す人間に夢やロマンがなくなったか。各々日々生きるためにメリットを与えてくれる人以外を排除して生きねばなりません。全てが余裕をなくしてしまいました。文明は人間に新しい商品をおしつけます。それはときとして人間を破壊するものもあります。このような混乱の中で生甲斐を見つけ一生続く規範を身につけることの困難さ、そんな中で右往左往して生きるとくに若い人たちは実に大変だろう。もはや文明のテンポを遅らせることは不可能という観点にたってこの混乱の中で出来るだけ゛生"自身から旨みを引き出す戦法を考える必要があります。それは一般論ではないでしょう。個人個人必死にまた持続的に努力するきりないでしょう。そんな意味では日本人は゛個"の意識が弱いのでここは思い切って゛俺はこうだ"という強い意識に目覚める必要があります。馬鹿金は出さず五感を総動員して楽しむ、出会った未知のひととの対話これは無料で楽しむ筆頭ではないでしょうか。現代人は収入のあらかたを家族のために使いまた社会が生産する製品の暴力にだまされ支出がエスカレートする。日本人はもう一度゛単純こそ豊か"という哲学を手にする必要があります。もはや知識人、政治家。教育者に頼ることはできません。自分で考えて自分の人生を舵取る強い意識をもたねば自分も日本という船も難破するだろう。