愛する魂の冒険者たちへ

 

 

 

 

 

あるとき、家族でキャンプに行きました。
 

まだ小さかった

 

こどもたちをつれて、富士山のふもとへ。

 

(僕はそのとき、結婚していました)

 

楽しい道のりでした。

 

 

 

 

 

 

 

到着して、荷ほどきして、

 

夕方から、バーベキューをしていたら、

 

「パパ、あそこになにかいるよ」

 

「ん?」

 

 

 

 

すると

 

7〜8メートルほど向こうから

 

タヌキがじっとこちらを見ていました。

 

 

 

 

 

 

 

タヌキは毛皮がところどころハゲているようです。

 

ひどい皮膚病なのか、

 

やけどなのかわかりませんが、ギョッとするほどでした。

 

 

 

 

 

僕はそのとき、気の毒に感じて

 

おなかがすいているのかな、と思って

 

炭火で焼いていた「何か」を

 

タヌキに放り投げてあげました。

 

 

 

 

 

 

 

するとタヌキはそのにおいを嗅いだかと思うと

 

サササッとこちらに近寄ってきました。

 

 

 

 

 

バーベキューコンロの上にある肉に飛びかかろうとします。

 

 

 

 

 

 

 

子どもたちは「あっ」とか「わあ」と言って

 

怖がっています。

 

 

 

 

 

 

 

「あ、しまった。

 

もしこのタヌキが人間に敵意を抱いていたら、

 

かまれるかもしれない。

 

あれがヤケドのあとだとしたら、ありうる。

 

タヌキが狂犬病とか病気でも持っていたら、相当ヤバイぞ」

 

と思いがよぎります。

 

 

 

 

時すでに遅し。

 

僕の足の周りをタヌキがくるっと走ったかと思うと

 

すねのあたりに食いついてきました。

 

 

 

 

 

「うわー!」と足を振りぬくと

 

タヌキの牙がジーンズに引っかかっています。

 

 

 

 

 

「あっちいけ!しっし!」と

 

手にしていたトングを振り回して

 

タヌキを威嚇すると

 

逃げていきました。

 

 

 

 

 

あとから、タヌキにかまれた後を見てみると

 

分厚いジーンズが破けていました。

 

 

 

 

 

そして、すねの皮膚のあたり、

 

何かがこすれたようになっていましたが

 

ギリギリ、タヌキの牙は、

 

僕の皮膚のしたに潜っていませんでした。

 

 

 

 

(助かった! タヌキが狂犬病でも持っていたら大変だった・・・

 

それより何より、

 

子どもたちがかまれないでよかった)

 


 

 

 

 

 

次の日の早朝、

 

こどもたちと河口湖の湖畔を散歩したら

 

大きな龍神雲が出ていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから15年以上はたったかもしれません。

 

人間の記憶は不思議なもので、

 

すっかり忘れていたことを

 

数年前にコロナ騒動が始まってから、

 

突然、思い出しました。

 

(まるで前世の記憶のようでした)

 

 

 

 

 

 

「ゆるし」をテーマに記事を書きたいと思って

 

考えていたらいきなり

 

思い出したんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

あのタヌキ・・・

 

皮膚がボロボロだったのは

 

皮膚病だったのでしょうか。

 

 

 

 

それとも、餌を求めて歩き回って

 

どこかの家族のバーベキューに突撃しようとして

 

コンロで大やけどを負ったあとだったのでしょうか。

 

 

 

えさをあげようとした人間にも

 

かみつこうとしてしまう。

 

それしかできないタヌキ。

 

 

 

 

 

 

ある賢者にこの話をしたら

 

「直感的に感じるのは、

 

助けを求めるサインなんじゃないでしょうか」

 

と。

 

 

 

 

 

そうかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SOSを出すために、

 

助けてほしいために、

 

かみついてくる、

 

攻撃してくる、

 

そういうこともあるんだよな、と思うと、

 

 

 

人間関係であっても、

 

出来事であっても、

 

いろんなことの見方が変わってきます。

 

 

 

 

 

 

立体的に見られるようになるかもしれません。

 

 

 

 

 

こういう話を書いていて思うのは

 

すべてに偶然がないとしたら、

 

 

 

いまのいま、身の回りに助けを求める声がないだろうか?

 

そういうことを考えてみる機会にもなりますね。
 

 

 

 

 

 

また、思いがけず

 

こうした過去の記憶が

 

いきなり蘇ってくるときは

 

「癒しとゆるしのチャンス」

 

でもあると教わっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

自分とそのときの当事者全員に、

 

今いる場所から、

 

(少しカメラを引いて

 

全部を見られる場所から)

 

光を送ることができるんですね。

 

 

 

 

 

 

 

あのとき幸せだった自分、

 

こどもたち、

 

家族というまとまりに、

 

楽しかった時間に、

 

あのタヌキに、

 

お祈りを送っている、

 

自分がいます。

 

(それを見ている自分もいます)

 

 

 

 

 

 

 

 

タヌキよ、ゆるしておくれね。

 

いじめるつもりはなかったんだよ。

 

 

 

 

*注:そもそも野生動物に餌をあげようとしてはいけません。

 

 

 

 

 

あのときの自分、とても幸せだったね。

 

そこから、けっこう、いろんなことが起きて

 

自分なんかいなくなってしまえばいいんだ、と思ったこともあったけど、

 

 

 

 

なんだかんだで生き抜いていけるし、

 

思っているより素晴らしい場所に行けるよ。

 

だから大丈夫だよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

実際、タヌキ事件のあと、

 

いろんなことが起きて(はしょりますが)、

 

僕は離婚したり大病したりしました。

 

 

 

いろんな人たち、

 

いろんな存在に

 

助けていただきながら

 

こんな自分も

 

トンネルをぬけて、

 

今は、大きくなった子どもたちと

 

ラインでやりとりできるようになりました。

 

 

 

 

田宮さんがいてくれて、

 

心からやりたい仕事をして、

 

いま、ブログを通じてあなたに出会っています。

 

 

 

 

 

 

 

その過程のすべてに、ごめんね、ありがとう。

 

すべて水に流します。

 

 

 

 

 

 


 

どこかの部分が、

 

どなたかの参考になるかもしれないと思って

 

改めてシェアさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

では、引き続き快適な夕べをお過ごしください。

 

大地の平安をお祈りいたします。




 

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今日も命にありがとうございます。

西田普

にしだあまね