愛する魂の冒険者たちへ

 

 

 

 

ある事件がきっかけで

 

アルコール依存症について、

 

注目が集まっているようです。

 

 

 

その事件についてはコメントする立場ではありませんが、、、

 

最近、個人的にも深く考えさせられる出来事が

 

身近にありました。

 


 


依存症、、、

 

自分の内側に巨大な穴ぼこがあったり、

 

ゆっくりと「自分の中にある何か」が

 

損なわれていくように感じた時、


人は、何かの依存症になるのかもしれません。

 

 

 

 

あるいは、自分ではわからない、

 

先祖の「あがない」ということも

 

あるかもしれません。

 

(古神道のお師匠さんによると

 

そういうことがあるようなのです。

 

これについては、また改めて書きますね)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仕事やお金や家庭の状況に関わらず

 

暗い淵をのぞき込んでしまい、

 

そこから逃げるために

 

なにかに依存して、

 

体や心の健やかさを削り取られていく事があるようなんです。

 

 

 

 

もしも自分や、大切な誰かが

 

そうした状況になったとしたら、

 

どうすればいいのでしょうか。

 

 

 

 

 

アメリカで大活躍した女優さん、

 

リリアン・ロスという人が書いた、

 

「I'll Cry Tomorrow」(私は明日泣くことにしよう)

 

という本があります。

 

 

 

リリアン・ロスさんは、

 

アルコール依存症だったんですね。

 

 

 

 

「I'll Cry Tomorrow」の中で、

 

以下のようなことを、リリアン・ロスさんは語っています。

 

 

 

 

 

「私は、生きたしかばねのようになっていた

 

アルコール依存から、

 

立ち直る事ができました。

 

それは

 

ものすごく口にしづらい言葉を

 

言えるようになったからなのです。

 

 

その言葉とは、、、

 

「I NEED HELP」(助けてください)」

 

 

 

 

私たちは「助けを求める」という

 

偉大な力を発揮する事ができるんですよね。

 

 

 

 

 

 


 

 

アルコール依存症について言いますと、

 

患者さん自身はもちろん、

 

その家族も苦しめる病気です。

 

 



患者さんは、全国でおおよそ80万人〜200万人程度

 

いるとされているようです。

 

男性も女性もいます。

 

 



しかし、病院で治療を受けている患者さんは

 

わずか数万人程度という状況のようです。




偏見も多い病気です。

 

 

 




ぜひ、専門家、専門施設に、助けを求めてください。

 






 

僕はお酒自体は好きな方だし、

 

楽しいお酒は大好きです。

 

 

 

 

お酒は、昔から、神様も、飲むものですよね。

 

 

 

 

田宮さんと、打ち上げに軽く飲んだり、

 

成人した子供たちや、

 

両親と少しだけ飲むお酒は大好きです。

 

 



ただ、もともとお酒に弱いのと、

 

大病してからの養生で、

 

より健康に気をつけるようになってからは、

あまり飲みません。

 

 

 



 

 

 

で、今は、深酒している人、

 

つぶれている人を見るのは、

 

正直言って、

 

あまり好きではありません。




なぜかといえば、僕自身も、

 

いくつか身近なケースがあって、

アルコール依存症の患者さんと、

 

その家族の苦悩をよく知っているのです。



〜〜〜


たとえば僕がずっとお世話になってきた、

 

ベストセラー作家の、本田健さんは、

 

一瞬で人生を変える お金の秘密 happy money

 

「未来は、えらべる!」

 

「人生の目的」

 

などのご著書の中に書かれていますし、

 

セミナーなどでもお話しされていますが、

亡くなられたお父様がアルコール依存症だったのです。

 

 

 

 



なぜ、健さんのお父さんがお酒に頼るようになったのか、

 

小さかった健さんが何を感じていたのか、

 

文章から伝わってきて、

 

僕は泣きながら読みました。


〜〜〜


 

 

 

 

 

 

アルコール依存症の患者さんがいる

 

家族の苦悩のサイズと深さは、

 

計り知れません。





家族の中にアルコール依存症の患者さんがいると、

家族は、涙と、怒りと、くやしさと、

 

無力感と、申し訳なさがぐちゃぐちゃに混ざり合って、

 

出口がわからない広大な底なし沼で、

 

もがいているような感覚になります。

 

 



そこから何とか脱出できたとしても、

 

癒されるべき傷と

 

向き合って行くことになることが

 

ほとんどのようです。





患者さん本人は、

 

日々お酒を飲んで、

 

だんだん、

 

量や飲み方が異常になり、

 

暴れたり、暴言を吐いたり、

 

暴力を振るったりしながら、

体調がどんどん悪くなっていきます。

 

 

 

言動や外見も変わります。

 

 



まるで別人のようになってしまうのです。




そのうち、満足に働けなくなって、

 

家事も前のようにできなくなります。

 

 

 

 

 

 

 

家庭の経済状態も、悪化して行きます。

仲が良かった家族が壊れていきます。






最初は、アルコール依存症の患者さんは、

 

「絶対に認めたがらない」という特徴があります。

ただお酒が好きなだけだと言い張るのです。

 

 

 

 



ある時期が来るまで、本人は絶対に認めない。

 

家族も認めたくない。

 

なので「否認の病気」とも言われます。





そして、患者さんは、

 

「お酒をやめさせようとする人を憎む」

 

という特徴があります。

西原理恵子さんの本でも詳しく書かれています。

 

 

 


がんばってお酒をやめさせようとするほど、

 

夫婦仲、家族仲が悪くなります。

 

 





それは「そういう病気」なので、

 

アルコール依存症になっている人の

罪ではないし、

 

人格的な問題ではないし、

 

「努力が足りない」

 

ということでもないのです。






でも、家族からすれば、

 

「なぜ?」と感じるし、

家族の中に、愛や信頼が

 

なくなってしまったように感じられます。

 




 

家族は、自分を責めたり、

 

罪悪感を感じることもよくあります。



「ひょっとして、自分が悪いんだろうか?」


「ただ、この人は、お酒が好きなだけで、

 

自分がうるさくいうから、こんなことになるんだろうか?」



「いつか、目を覚ましてくれるのを待てない自分に非があるのか?」

 


などと。





軽症のうちほど回復しやすいようですが、

 

患者さんは、

 

なかなか飲酒をコントロールできません。

 

 

 

 

 

例えば、

 

子供の誕生日や、

 

参観日であっても、

 

深酒してしまったり、

 

大事な仕事に行く前に飲んだりしてしまうのです。

 





他の病気と一緒で、

 

「その当日だけでも、その時だけでも、病気をやめる」ということは

 

できないのです。





ですから「この日、このときだけは飲まないでほしかった」

 

という家族の願いも届かない。

 








お互いに、泣いたり、怒ったり、

 

懇願したり、脅したり、

 

あるいは、逃げ出したり、、、



タンスや物置に、

 

お酒の瓶を隠したり、

 

それを探し出して、キッチンで流したり、

 

瓶を叩き割ったりする、

 

終わらないいたちごっこもあったりします。





本人もつらく苦しいのです。

 

周囲に申し訳ないと思っているでしょう。

 

でも、コントロールできない。

 

病気が進むと、肝臓が壊れて、

 

肝硬変やガンになったり、

脳に異常をきたして、

 

幻覚や幻聴を訴えたりすることもあります。







その過程で、本人だけでなく、

 

家族も、心も体も

 

健康状態を崩してしまうことがあります。

 

家族が仕事や学業に支障を来すこともあります。

周囲を巻き込む病気なのです。






そうした苦闘の果てに、

 

ようやく、病院に行くようになって、

 

通院したり、

 

入院して、

 

患者さん同士が助け合う自助グループに入って、

 

ついに、

 

断酒できた!となることもあります。




そんな時は一筋の光が差して、

 

本人と家族に、明るい希望が戻ってきます。




ところが、ふとしたことをきっかけに、

 

一口、飲んでしまう。

一滴でも飲むと逆戻りです。

 

 

 

 

一生の断酒を続けないとダメなのです。

 

 

 

 


そしてまた苦闘の日々が始まります。

そうなると、本人も、

 

どこかで、これはもうダメだ、

 

もう死にたいと思うようになることもあり、、、

家族も、諦めるだけでなく、

 

いっそのこと死んでくれないか、

 

と願ってしまうことさえある、、、





実は、一度や二度、

 

リバウンドしたとしても、

 

病院に行くのをやめてしまわないことが大事なのです。

自助グループなどに参加しながら、

あきらめず、治療と断酒を継続して行く必要があるわけです。


 

 

 

 

他の病気もそうですよね。






以上はどこかであった特殊な例ではなく、

 

アルコール依存症という病気の

 

おおまかな「あらすじ」です。





この病気を治療しないでいると、

 

平均寿命は50歳ほどだと言われています。

臓器不全や、事故などで亡くなることもあるようです。

 

 




患者さん本人が亡くなった後も、

 

家族に深い傷跡を残します。

 

家族を救えなかったという罪悪感で、

 

自分を生涯、痛めつける人もいるかもしれません。

 

 

 


患者さんの子どもは、

 

「私も将来、どうにかなってしまうんじゃないか」

 

と恐れることもあるようです。

 


もちろん、そうじゃない道を選択できるし、

 

どんな傷跡も、必ず癒していくことができます。

 

家族は自分を責めないことが大切になってきます。

 

 

 

 

 

 

自分を癒しながら、

 

今度は、同じような悩みを持つ誰かを

 

力強く、助けて行くこともできるんですよね。


 

 

 

 

 

これは病気で、「誰が悪い」というようなものではなく、

 

病気なのです。

 

 

 

でも、まるでこの世の地獄みたいではありませんか。

 

 

 

楽しくお酒を飲んでいたはずなのに。。。

 

こうして書いている僕もしんどくなってきます。






ですが、それよりも、

 

何度でも何度でも言いたいことは、

 

「希望はある」ということです。




それは「本人の決意で進む方向を変えられる」ということです。

 

 

 

 

「一生、断酒する」ことで、

 

体も心も回復することがわかっています。

 

 


 

この病気になるのは、

 

周囲の責任でも、

 

本人の責任でもありません。




けれども、治そうと決意して、

 

行動し続けられるのは、

 

究極のところは、

 

本人しかいません。




もう飲まない、

 

もう絶対に嫌だからこの病気を治そう、

 

絶対に断酒する、

 

何としても治りたいという

 

患者さん本人の決意と行動だけが、

 

決め手になるのです。

 

 

 

 

もう自分を許して、治っていくことに、

 

許可を出すことで

 

本当によくなっていった例は多数あります。

 

 

 

 

そのとき、


「I NEED HELP」(助けてください)

 

の声を上げる勇気が大切になってきます。

 

本人だけ、家族だけで抱え込まずに、

 

周囲の人たちや公的な機関、

 

専門家の継続的な助けを借りる勇気が大切になってきます。

 

 



調べると、

 

いい病院が各地にあるのが見つかると思います。

代表的な病院の一つは、

 

国立の久里浜医療センターです。

 

http://www.kurihama-med.jp/outpatient/clinic/cl_alcohol.html

 

 

 

 

 


理解と知識と経験のあるお医者さんも

 

たくさんおられるでしょうし、

 

薬も、以前は、

 

「お酒を飲むとのたうちまわるように苦しい薬」

 

が処方されていたようですが、

今では、患者さんに苦痛を与えない、

 

いい薬も発明されています。

飲酒欲求そのものを抑える薬だということです。





社会のサポート体制も整ってきています。

各地の「断酒会」や、

 

「家族の会」に参加できます。

 

これも検索すると出てきます。

 



この世は広いので、お酒以外に、

 

人生の楽しみはいくらでも探せます。






ここまで読んでくださって、

 

「自分はそうかも」

「家族がそうかも」とピンときた方がいたら、

本とか、インターネットで調べてみてください。

飲んでいる量や、

 

言動などのチェックリストが載っています。

 

久里浜医療センターのサイトにも出ています。

https://kurihama.hosp.go.jp/hospital/screening/index.html

 

 

 

 


もし、当てはまるなら、気軽に、

 

専門の病院に足を運んでみてください。

恥ずかしくありません。

 

 

 

 

例えば、転んで骨を折ったら、

 

自分でなんとかしようとせず、

 

専門の病院に行きますよね? 

 

それと同じです。

専門家の力が絶対に必要です。


 





極論のようですが、

 

病気のままでいる自由もあるのが、

 

この世のすごさです。

でも、決意さえすれば、

 

何も変えられないことはなくて、

今どんな状況でも、どんな段階からでも、

 

いい方向に向かうことは始められます。





運命は変えられます。

 

愛する家族に希望を与えてあげてください。

 

どうかご自分を大切にしてください。

 

 

 

今日も命にありがとうございます。

西田普

にしだあまね