愛する魂の冒険者たちへ
人には信じられなような爆発的な力が眠っているんですよね。
以前、ある島に、一人で旅行に行ったときのことです。
僕は自転車で、島を走り回るのが好きなんですね。
たまたま、泊まった宿に電動自転車があったので、
ほとんど島を1周するくらい、のりのりで走り回っていました。
天国のような浜辺で過ごして、
お次は、熱帯魚が泳ぎ回る海で犬かきをして、お魚さんと戯れ、
あー今日はいい日だな、最高だなと思いながら、
車が全然通らない道を
電気の力を借りてびゅんびゅん走っていました。
すると道路の脇の畑で、
トラクターのようななにかが止まっていて
そこに何かの機械が乗っかっていて
そこからホースが伸びていて
おじさんが畑に何かの液体をまいていたのです。
ちらっとそれが目に入りましたが、
なんだろうと思う間もなく
そのトラクター？の脇を
ヤマハの電動自転車にのった僕は通り過ぎました。
何しろ電気で加速する自転車なので、アラレちゃんのように
「キーン」とばかりに走るのです。
するとそのトラクター？に搭載されている機械から
何やら水滴が僕のほうに飛んできました、
避けるまもなく、その水滴は僕の鼻の、
右の鼻の穴の中に、
ぴちょっと飛び込んできました。
あ、何か水分きた、と思ったのです。
「あぶくちゃん」の童話を思い出しました・・・
ちょっと振り返ってみると、
液体をまいているおじさんは、マスクをしています。
…そのマスクは、ちょっと厳重っぽいタイプのやつです。
と言うことは、もしや、あれは、
大事な作物に、虫がつかないような液体、、、
農薬なのかしら…
だとすると僕は、
水のしずくの「あぶくちゃん」ではなく、
虫も逃げ出す農薬ちゃんを、
点鼻薬よろしく鼻から吸い込んだことになります。
もし農薬の原液だったらどうしよう。
農薬を飲んでしまって、
大変なことになったニュースをいつか読んだような気がします。
一瞬頭が真っ白になり、なぜか猛スピードでペダルを踏みこみました。
スピードを出しても意味はないのですが。
ちなみに、信号がほとんどない島なのです。
走っていた道は、両脇が畑で、車も通らず、
1キロほど先まで見渡せてその先には
紺碧の海がひろがってるような最高のロケーション。
それなのに、僕の鼻の穴の中に、正体不明の液体が…
ピンチの時は、
人って脳が普段の1000倍くらい高速で動くのかもしれません。
僕は突如、口から大きく息を吸い込んで
鼻の穴から、水鉄砲のように鼻水を噴出させました。
ぴゅんぴゅんぴゅん。
すごい勢いで鼻から液体が道路まで飛んで行きます。
命の危機を感じると、人は「火事場の馬鹿力」と言うものが出るのですね。
先ほど泳いでいた海で、
鼻の穴の中に大量に水が入っていたらしく、
僕は自転車を走らせながら、
相当な量の水鉄砲を
鼻から機関銃のように何発も噴出させることに成功したのでした。
何が幸いするかわかりません。
その後、通り掛かった浜辺で海に飛び込んで、
顔を洗い、鼻の中を洗い、
海のお母さんにお礼をお伝えしました。
人は、本当にやばいと思ったら、
自分でも思いもよらないようなパワーが出るし、
普段だったら絶対にやらないような新しい方法を
クリエイティブに思いつくものなのかもしれません。
その時、パニックになるのではなく、
自分の命が喜ぶ方向を選択することが大事なのだと思います。
人には信じられなような爆発的な力が眠っている・・・
それはピンチの時に発現する、と言うお話でした。
今、日本や世界が直面している状況は、
人類が初めて経験するものといえます。
けれど、ここから、何か素晴らしいアイデアなり、
発明なり、人の生き方なりがきっと、見つかっていくと思います。
上記の「鼻から水鉄砲」エピソードとくっつけるのは、
多少強引かもしれませんが・・・笑
さてこれから小池都知事の会見ですね。
どのような発表がなされるのか、静観したいと思います。
何があっても大丈夫。
すべては良くなるために起きている、
と本源の意識につながることが今こそ重要だと思います。
今日も命にありがとうございます。
西田普
にしだあまね
新作童話を書きました↓楽しいので読んでみてください☺️
ご感想もたくさんお寄せくださり、感謝しています。
無料のインターネットマガジン「アマテラス！」で連載中
連載「世界一髪の長い女の子 かみながこちゃんの冒険」第一話 冒険の始まり