9月14日（水）の小金井市議会は総務企画委員会でした。陳情10件、議案7件、所管事務調査2件という審査予定でしたが、18時頃にすべての審議を終えて会議は終了しています。
◯燃料費の補助金を創設することを求める陳情書は、継続審査
4陳情第49号「中小業者や個人事業主などに対し経営を支援することを目的に、燃料費の補助金を創設することを求める陳情書」の審議がありました。これは昨今の燃料費高騰により、市内事業者の経営を圧迫していることから、燃料費に対する支援を求めるという内容です。
多摩地域では、隣接の小平市や西東京市、ほかにも東村山市、東大和市、清瀬市等で今回求めているような支援制度が行われています。この日の審議では、「事業者は困っているので、早く議会意思を決めたほうがいい」という声もありましたが、商工会等から特段そのような要望もあがっていないことや、市としてはこれまで消費喚起のほうに力を入れてきたこと、国の物価高騰等対応の臨時交付金が追加で示されそうという話もあり、継続審査として10月26日に開かれる閉会中の総務企画委員会で再度審査することになりました。
◯職員の定年65歳まで延長。財政への影響、R13年度までで最大9億超え
地方公務員法の一部を改正する法律の施行等を踏まえ、市職員の定年を65歳まで段階的に引上げる条例が提案されています。
＜議案のポイント＞
・R５年度から２年に１歳ずつ定年を引き上げる（R13年度に65歳となり引き上げ完了）
・再任用制度は、定年前再任用短時間制度と暫定再任用制度に分けて再編
・部下課長について、役職定年制度を適用する（役職定年60歳。以後、係長職になる）
・給与水準は60歳前の7割の水準
・現行の55歳昇給停止は維持
質疑では、部課長経験者が係長職者として現場スタッフの中に入って仕事をすることの懸念やそれへの対策についてや、職員年齢別ピラミッドがアンバランスになることへの対応、財政への影響、中期財政計画上の位置付け、そもそものキャリア形成支援をどのように行うべきか等についての質疑がありました。
職員年齢別ピラミッドは、今は比較的バランスがよいと言われています。現在の職員平均年齢は40.6歳。ただし「正規職員数は増やさない」という市の方針があるため、定年延長によって新規採用の門戸が狭くなることへの懸念があります。既に20代の職員は少なく、このまま10年経つと職員の平均年齢はぐっと高くなることが想定されるのです。
また、定年引き上げによる財政への影響については、以下の画像の通り、仮にすべての定年を迎える職員がそのまま定年延長して正規職員として働き続けると試算した場合、R13年度までで9億5,400万円の財政への影響（財政負担）があるとのこと。…他の議員が述べていましたが、公立保育園を急いで廃園に持ち込みたいという市の思惑が透けてみえるようです。基本的にこの議案は「仕方ない」と思っていますが、気持ちとしては反対したいくらいです。
◯職員のキャリア形成支援に取り組むことが、組織の活性につながる
私のほうでこだわって質疑したポイントは、「専門家によるキャリア相談の実施」です。多摩地域でこの取組をしている自治体があるか調べてもらいましたが、まだ「専門家によるキャリア相談の実施」に取り組む自治体はないようです。
国家資格キャリアコンサルタント試験のためにみっちり勉強してきましたが、キャリアは職員が主体的に考え構築していくものであるという考え方から、定年間近になってはじめてその後のキャリアについて向き合うのでは遅いと思うのです。50歳代といわず、市役所で働く上で、定期的にキャリアコンサルティングを受けるような環境づくりが、個々のキャリア形成支援となり、ひいては組織の活性化に繋がると思っています。
この委員会の場でも述べましたが、役所内だけでキャリアを捉えても十分ではありません。それは、その人のポテンシャルを最大限引き出すことにはならないと思います。
今後、このようなことも検討するよう強く意見を申し上げておきました。
【結論】この議案は、中期財政計画も示されていない中なので、22日の予備日まで「保留」という扱いになりました。
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【白井亨（しらいとおる）Profile】
1975年生まれ／大阪府枚方市出身／関西大学社会学部卒業／民間企業にてコミュニケーション・プランニングや商品開発・企画・マーケティング業務（1999年〜2012年、2016年）／一新塾30期生／家族は1人の妻と2人の小学生／元高校球児（背番号17番の副キャプテン）／Mr.Children好き／得意料理はコロッケ、餃子、メンチカツ／家事担当：毎日の朝ごはんと休日のご飯全部、洗い物全般、台所周りの掃除／富士山は3回登りました（2回目は登頂手前まで）、最近は毎週日曜日早朝6kmランニングを続けています（夏はサボりぎみ）／国家資格キャリアコンサルタント試験合格（第20回／2022年7月試験）→現在登録申請中
小金井市議会議員（会派：小金井をおもしろくする会・2013年4月～2015年10月迄、2017年4月〜）
2007年に当時の勤め先の転勤で東京へ。吉祥寺や三鷹に住みたかったが家賃が高くて西へ流れ、小金井市に偶然住むことに。2010年まで政治に無関心市民。息子が産まれたため地域デビュー、小金井市政のごみ問題などがキッカケで市政・市議会に関心を抱き陳情書を提出したり、地方議会に関する勉強会に参加するなどして「地方議会がもっと機能すれば小金井市はいいまちになる」と確信。結局「自分でやったほうが早い」と思い立ち2013年3月、政党無所属、特定の組織・団体からも支援を受けず素人市民のみでチーム（政治団体）を作り、市議会議員選挙に臨み、ギリギリ当選（966票で24人定数／34人立候補／20番目当選）。
2015年12月13日の小金井市長選挙において、「他の人に任せておけない」と市議会議員を2年半で辞職。告示まで残り1ヶ月強の段階で急遽記者会見を開き無所属で出馬するも、2,408票差で惜敗。2017年3月市議選、3,709票を得てトップ当選（過去最多得票）し再び市政の最前線へ。2021年市議選では第2位当選（現在3期目）。
“日本最大の政策コンテスト”マニフェスト大賞2020年、2021年実行委員長。ローカル・マニフェスト推進連盟共同代表（2020−2022）
＜活動の特徴＞
◯日本一わかりやすい（自称）市政報告会「議会カフェ」「議会ナイト」を定例会前後に開催
◯住民とのコミュニケーションはPlanning、Design、Contents を大切に
◯情報発信NO.1★ブログ365日更新中 ※2019年1月30日より（市議選投票日を除く）
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