リサイクル事業所閉鎖によって小金井市のリユースは「縮小」。今後について<一般質問報告②> | いろいろが、彩るまち。小金井市長 白井亨(元小金井市議会議員)blog    <※2022年11月2日までは市議会議員としての記事です>

いろいろが、彩るまち。小金井市長 白井亨(元小金井市議会議員)blog    <※2022年11月2日までは市議会議員としての記事です>

第一子誕生をキッカケに地域に目を向け色んな「縁」のおかげで地域に生きる“日常の豊かさ”を実感。2013年市議会議員初当選。2017年市議選でトップ当選、再び市政の最前線へ。2022年11月27日市長選挙75%の得票、当選!市長となる。

9月7日の一般質問報告の続きです。2つ目の大きなテーマとして「リユース事業のこれから」について取り上げました。小金井市は8月31日にリサイクル事業所を閉鎖しました。最終日は私も行きましたが、密を避けるために入場規制をするくらい多くの方がその閉鎖を惜しみ、買い物をしておられたのが印象的でした。

 

【関連記事】

リサイクル事業所閉鎖! どうなる?小金井のリユース事業<とおるがとおるチャンネル更新>

リサイクル事業所は閉鎖。ただし小金井市議会本会議では「継続を求める」陳情書が複数採択へ

 

 

市の方針は、1年半後に完成する二枚橋の新たな清掃関連施設へリユース機能を「再配置する」ということですが、展示スペースはわずか27㎡。年数回程度の販売イベント、そして問題は立地の悪さです。気軽にふらっと行ける場所ではない。実質的に「縮小」でしかありません。

 

 

「これからのリユース事業について、話をしよう」

 

 

 

 

◯小金井市としてのリユース事業の重要度とその位置づけ、今後の数値目標は

 

Q.リユースが小金井市に取って重要な施策であること、これは間違いないか?また、数値的な目標はどうなっているのか?

A.一般廃棄物処理基本計画にあるように、リユースはリデュースの次に重要な取組であると認識している。リユースの数値目標は、総排出量が減少した要因の一つがリユースと言えるかもしれないが、具体的な数値を設定することは難しいと考える。

 

Q.リユース事業の利用者✕利用頻度、でそれは表すことはできる。コアな方だけで利用頻度が高くなっても裾野が広がらない。では、利用者を増やす、という明確な方針を持つべきではないか?

A.確かにコアな方だけではなく利用者を増やすことは重要である。それよりもまずは、リユースとは何かを含め、3Rについてさらなる認知度をあげることが、より重要であると考える。

 

 

 

◯「リサイクル事業所の役割は終わった」という答弁の真意は

 

何度か議会でこの言葉を聴きました。例えば、昨年9月のたゆ議員の一般質問でも明確に環境部長が「リサイクル事業所については一定の役割は終えた」と発言されていることが議事録で確認できています。「売上がピークと比較して半減した」ことも、「役割が終わった」根拠にされて述べられてきたが…

 

Q.リサイクル事業所の役割は、売上の増減で判断するものなのか?

A.開設から四半世紀が経ち、環境に関する市民意識が向上した。民間で様々なリサイクルショップも開設され、高品質なものはそちらでの売買が主流となり、法律の施行で扱える品物が減少したことなどもあり、様々な要因を踏まえた結果、常設のリサイクル事業所ではなく、イベント等を含めた新たな方策を講じていくことで検討している。したがって、販売の売上額の減少だけで判断したわけではない。

 

(↑販売額の減少だけではなく、品物の取扱が少なくなったことも考慮した、ということ!?)

 

 

環境省大臣官房廃棄物リサイクル対策部が平成27年に出している「市町村による使用済製品等のリユース取組促進のための手引き」によると、「リユース促進を通じて得られる地域への多面的な効果」として、以下のことが書かれてあります。『環境負荷の低減効果や住民の便益増大の効果』は言うまでもなく、さらに次の効果があると定義づけられています。『住民同士の交流促進、地域活動の活性化促進』です。住民同士で製品を持ち寄り、受け取れるような機会において、住民同士でコミュニケーションが発生し、地域交流の活性化も期待できる。また、地域の市民団体やNPO団体などと連携することで、地域活動の活性化も期待されます、とあります。…まさに、このリサイクル事業所をめぐって、これまで陳情書など書いたことのない方が思い思いに存続を求める旨の陳情書が出されました。8月31日に現場に行くと、リサイクル事業所で知り合った顔見知りの方々が会話をし、楽しそうに談笑している。ここで新しいコミュニティが生まれたのです。

 

Q.この点については、どう捉えているか?

A.新しいコミュニティが創造されることは、地域活性化の上で必要なことと認識している。

 

 

Q.また、大切なのは「リユースを推進している」ことを広く多くの方に知ってもらうこと。拠点があり、必要に応じてそこで気軽にリユースのやり取りができる、こういう場と機会創出がリサイクル事業所の最も重要な役割ではないのでしょうか?

A.ごみの発生抑制を最優先とした3Rの更なる推進を図るため、新施設を拠点に今後も周知・啓発に努めていく。

 

(↑答えになっていない)

 

一般廃棄物処理計画の策定にあたってのアンケートをみると「直接またはSNS、フリマアプリ等を通じて」「使わなくなったものを知人や他人に譲る」は9.7%の方がチェックを入れています。高い数字とは言いませんが、近年伸びてきているのでしょう。フリマ、リサイクルショップの利用状況も少し数値は伸びていることがわかります。決して、リサイクル事業所の役割が終わったということではなく、リユースの「ニーズがある」「伸びしろがある」ということなんですよ。チャンネルが増えたから、益々リユースの意識は高まっていくチャンスです。

 

 

 

これまでの一番の問題は、広報の問題ではないか。一般廃棄物処理計画のアンケートでは、リサイクル事業所の認知度「知っておりかつ利用する人」は、2014年調査で19.1%だったものが、2019年調査では14.7%に減っています。要するに「周知活動が効果的に行われなかった」「不充分だった」「工夫がなかった」ということ。

 

Q.広報に課題があった、という認識はあるのかどうか

A.広報のみに問題があったとは思っていない。ここ数年は特にネット販売やアプリなど様々な選択肢が増える状況でリサイクル事業所を選択しなくなり、以前は市民同士の口コミ等での広がりもありましたが、現状は以前ほどではないなど、様々な要因があると思う。…いずれにせよ、反省すべきところは反省しながら、より効果的な広報に努めていきたい。

 

 

1年半後に完成する二枚橋の新たな清掃関連施設へリユース機能を「再配置する」というが、展示スペースはわずか27㎡。年数回程度の販売イベント、そして立地も悪いという、いいところなしですよね。建物が綺麗になるくらいでしょうか。あと、庁舎やいずれ中間処理場の建替え後にもリユース品の展示スペースを設けると聴いております。

 

Q.これで小金井市のリユース事業は順風満帆、うまくいくのでしょうか?

A.順風満帆になるよう努力していく

 

 

 

 

「民間団体の活用や個人に対してアプリなどの活用を促す」と計画には書かれてありますが、例えば、八王子市では市内にあるリユース関係のショップや活動を一覧にしたMAPやチラシなどを作成するなどして、リユースを意識付ける広報を展開しています。

 

Q.こういうツールを小金井市でも作成してはどうか?

A.マップなどを拝見し、参考になる内容なので引き続き調査したい

 

 

 

◯陶磁器食器の回収を実現するために何がボトルネックになっているのか

 

先日小平市のクリーンセンターへ見学に行ってまいりました。お目当てはその中に入っている「リプレこだいら」という施設(小金井市でいうリサイクル事業所ですね)です。粗大ごみを修理し展示販売しておられました。で、ここで陶磁器食器の回収をされています。これは、岐阜県に搬送して、粉砕しまた陶磁器食器の原料になるということです。以前、小金井市でもこの事業を実施していたんですね。ただ、10tを超えたから行えなくなったと。これから先はコストがかかるということで取りやめたという事情を聴いています。いま小平市とともに国分寺市も行っているようですが、これは小金井市を参考に事業を開始したと耳にしております。一番最初に始めた小金井市が、引き続きこの陶磁器食器のリサイクルに取組むことは、とても重要だと認識してます。

 

Q.市の見解はどうか?

A.費用対効果の検証も必要である。まずは、小平市、国分寺市の現状を把握していきたい。

 

 

◯少し長期的な視点で捉えて、市民が利用しやすい場所に新・リサイクル事業所の検討を

 

このままでいくと小金井市の3Rは「縮小」ということになります。できれば今すぐにでも、リユースを体現する場を設けていただき、いわばリサイクル事業所を新たな形で再開できればいいのですが。そこで思い立ったのは、この本庁舎の南西にある旧消防署で備蓄倉庫になっている建物。中の備蓄をどこかに移せば、この場所での営業は可能ですが、いかがでしょうか。また、東小金井駅高架下、いま福祉共同作業所が入っている建物は、新福祉会館竣工とともに空くことになる。ここにどんな機能を入れるか決まってませんよね?

 

Q.これらの場所で検討できないか?

A.一般廃棄物処理基本計画および清掃関連施設整備基本計画に基づき整備事業の中で具体的に進めているため、常設型のリサイクル事業所は、今の所検討する予定はない。

 

 

9月1日の本会議では、リサイクル事業所の継続等を望む陳情書5件が採択されています。市長を応援する会派も賛成して採択した訳です。

 

Q.陳情書可決したが、市は、どのようにアクションするつもりか?

A.一般廃棄物処理基本計画および清掃関連施設整備基本計画に基づき整備事業の中で進めていくので、リユースルートの構築と円滑な運用の推進を目指していく。

 

 

お願いしたいのは、小金井市としての3RがMECEの視点でダブりなく、ヌケモレなく、設計できているか?再度整理いただきたい。仮に粗大ゴミは二枚橋でやられるとして(そのやり方や頻度なども再検討が必要ですが)、じゃあ、それ以外の小物はどうするんですか?食器類はどうするのですか?改めて、拠点を何かしら設けて今設計しているもの以外のものをカバーする施策をプラスする。そこには、単なる資源循環と環境負荷軽減だけではなく、住民のコミュニケーションを促進し、新たなコミュニティを創造し、もっと市民と協働して、リユースを推進できるかもしれない。リユース推進応援団という肩書を市民に持ってもらって、裾野を広げる活動を展開してもらう。それこそ、西岡市長がいう「市民力結集」なのではないのですか?AかBかしかない選択肢ではなく、答えのない時代に答えをつくる。これが、あなたの仕事でしょう。隗より始めよ。子どもたちにそういう教育をするなら、それを担う大人がまず実践してほしいと思います。

 

 

==========

【寄付のお願い】

活動の継続&充実には資金が必要です!よろしくお願いいたします。

※外国籍の方からの寄付を受け取ることができません。ご了承ください。

● ゆうちょ銀行からの場合
口座記号番号  00110-9-292515
口座名称(漢字) 小金井をおもしろくする会
口座名称(カナ) コガネイヲオモシロクスルカイ

● 他銀行からの場合
店名(店番) 〇一九(ゼロイチキュウ)店 (019)
預金種目:当座  口座番号: 292515
口座名称(漢字) 小金井をおもしろくする会
口座名称(カナ) コガネイヲオモシロクスルカイ

==========

【募集】

ボランティアを大募集してます!以下、お問い合わせください。

==========

【ご意見・お問い合わせなどなど】
■Twitter= https://twitter.com/shirai106
■mail= kogaomo@gmail.com
■白井とおるホットライン= 080-4004−5927
■こがおもWebサイト= http://kogaomo.com/
■facebookページ= http://www.facebook.com/kogaomo
■facebook= http://www.facebook.com/shirai106
■事務所= 〒184-0011 東京都小金井市東町4-38-27-201

※facebookの「友達申請」は基本的にリアルにお会いした方を対象としておりますが、その限りではありません。ご面識のない方でも併せてメッセージを頂ければ幸いです。よろしくお願いします。