【ワタシの反対討論】一般会計補正予算(第4回)〜新福祉会館建設のスタートを今切るべきではない理由 | いろいろが、彩るまち。小金井市長 白井亨(元小金井市議会議員)blog    <※2022年11月2日までは市議会議員としての記事です>

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第一子誕生をキッカケに地域に目を向け色んな「縁」のおかげで地域に生きる“日常の豊かさ”を実感。2013年市議会議員初当選。2017年市議選でトップ当選、再び市政の最前線へ。2022年11月27日市長選挙75%の得票、当選!市長となる。

今日の本会議にて、小金井市一般会計補正予算(第4回)が可決されましたが、これに関して私からは反対の討論をさせて頂きました。

以下、その反対討論の内容です。

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議案第44号平成27年度小金井市一般会計補正予算(第4回)について、私、小金井をおもしろくする会・白井亨は、反対の立場から討論を行います。

本補正予算には、平成26年度決算が確定したことでの繰越金が歳入の大部分を占め、それを原資に基金への積立を中心とした歳出提案が示されています。

反対する立場でありながら、まず要望を2点お伝えしておきます。

小学校通学路防犯カメラ設置工事費約2,030万円は、市内小学校9校中8校にて2~5台の防犯カメラの設置において、各小学校の通学路の設置予定箇所も示されましたが、これについては、防犯カメラの一定の必要性も感じながらも、まだ多くの保護者や近隣住民への周知が行き届いていないことがわかり、説明し意見を聴き、誠実な対応と協議のもと、プライバシー保護に配慮して、できるだけ慎重に進めて頂きたいと、強く要望いたします。

福祉共同作業所の仮移設に関する経費は現状の福祉会館の閉鎖を提案してきた議員の1人としても、最大の配慮のうえ、進めて頂きたいと思います。一定期間の東小金井駅高架下への移設とはいえ、これを機に利用者に配慮した上で、周辺住民や周辺施設、児童発達支援センターきらり、また近隣商業施設や商店街など、あらゆる東小金井エリアでの地域資源と、できる範囲で関係づくりを図って頂ければと思います。


反対する項目は、福祉会館に要する経費である、「(仮称)新福祉会館建設検討委員会委員謝礼、(仮称)新福祉会館建設基本設計等事業候補者選定委員謝礼、及び、(仮称)新福祉会館基本設計等委託料」合わせて1,018万4,000円です。

私はこれまでも主張してきましたが、結論を繰り返し述べておきます。
今の状況下で、市が行政決定している建設予定地である、第二庁舎北駐車場及び本町暫定庁舎敷地、への建設のスタートを切るべきではありません。

今年3月の第1回定例会では、法政大学との共同研究がご破産になり新年度予算における新福祉会館建設の基本設計予算は撤回となりました。それまで、私は今市が行政決定している第二庁舎北駐車場及び本町暫定庁舎への緊急的な単独新福祉会館の建設は「やむなし」、という思いもありました。それは、現状の福祉会館が耐震性の問題を抱えているものの、使い続けて新しいところへ移るという方針が固まりそれに向けて動いていたからです。

ところが、新年度予算は撤回され、結局閉鎖と仮移転の方針へと傾き、状況が変わったのです。確かに、福祉共同作業所を含めた関係者への最大限の配慮や、これまで利用されてきた団体、市民、あらゆる関係者にとって活動場所やコミュニティ形成の場として、高齢者福祉サービスの拠点として、新しい福祉会館建設は念願であることは理解していますし、私もできるだけ早期に建設するべきだという想いは変わりません。

ご存知の通り、行政決定した建設予定地に隣接する建築物は、耐震性の課題を抱えており、特に上層階で数値的に危険な状態であることが既に周知の事実となっております。何も情報がないところで「リスク」という話が出ることにはなりませんが、この数字をどう捉えるかはそれぞれの判断があるにせよ、また、どこかの図で示されたように上層階がそのまま建設予定地へ崩落するような可能性は低いとも思っていますが、しかしながら、そういう低い可能性も含めてこの場所には一定の危険性があるということは、市もこれまでの答弁で認めてきた訳です。9月11日の厚生文教委員会でも市長は「安全性が確保できるという元でやっていきます」と述べておられましたが、「安全性の確保ができる」というからには、そこに今安全性が確保されていない=何かしらの危険性が存在する、ということをこの答弁でも認めている訳です。もし、その安全性が確保できなくて、建設中または竣工後、大規模震災によりここで人命に関わる事故が発生したら、市が責任を問われることになるのではないでしょうか。

確かに利用者・関係者の方々には長きに渡って不便をかける状態が続きます。しかし、敢えて極端な言い方をすると、今予定しているスケジュールから1-2年延ばしてでも、たとえ小さくても今わかっている人命に影響が出そうな可能性(リスク)を見極め、解決する目処を立たせる必要性があるのではないでしょうか。この場所の解決の見通しが立っていないことは9月15日開催の予算特別委員会でも明らかです。目処が立たないのであれば、みすみすリスクの高い場所に建設する必要性がどこにあるのでしょうか。普通の市民ならそう思います。

そして、今福祉会館を担当している地域福祉課地域福祉課係の業務量が異常な状態になっています。予算特別委員会で提出されている資料をみても、地域福祉係としての時間外勤務時間は、4-6月の昨年対比で486%にまで激増しています。8月からようやく増員1名とのことですが、通常業務に加えての現状の福祉会館の閉鎖・仮移設・機能移転だけでも多大な労力をかけることが普通の人なら想像できます。福祉共同作業所の仮移設、これから福祉会館定期利用の71団体と個別相談にも応じると聴いていますが、それの対応、また、再度開催する市民説明会への対応、社会福祉協議会との機能移転の協議、その他活動場所の確保、議会対応、その他広く市民への周知も含め、これからが本番となります。ここに、新福祉会館の建設業務をスタートすることは、1人増員したからといってこれまでの超過激務は変わらないのではないでしょうか。市長、職員を潰す気ですか?

他にも、財政面の課題も無視できません。緊急性が薄まったことで、改めて、税金の効果的・効率的な使途を検討できる時間が与えられたのではないでしょうか。問題の大きさと重要性によって対応を考えるのが行政執行のあるべき姿です。一定の危険性が存在し、非効率な場所に、慌てて建設へスタートさせるべきではありません。

「急がば回れ」

比叡山から吹き下ろす風の危険性に鑑み、船で琵琶湖を渡るのではなく、陸路を歩くほうが結局早
い。安全で着実な方法をとれ、という先人の教えに習うべきではないでしょうか。

以上の理由により、反対とさせて頂きます。

討論を終わります。

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