なぜ、路上喫煙とポイ捨てが絶えないのか?「締め出し」ではなく「管理」で改善を〜私の一般質問② | いろいろが、彩るまち。小金井市長 白井亨(元小金井市議会議員)blog    <※2022年11月2日までは市議会議員としての記事です>

いろいろが、彩るまち。小金井市長 白井亨(元小金井市議会議員)blog    <※2022年11月2日までは市議会議員としての記事です>

第一子誕生をキッカケに地域に目を向け色んな「縁」のおかげで地域に生きる“日常の豊かさ”を実感。2013年市議会議員初当選。2017年市議選でトップ当選、再び市政の最前線へ。2022年11月27日市長選挙75%の得票、当選!市長となる。

一般質問「なぜ、路上禁煙とポイ捨てが絶えないのか?」の後編です。



上記の写真、武蔵小金井駅ロータリー東側の公衆トイレです。この付近を歩いて調査していると、偶然この公衆トイレの清掃をしている方とで出くわしました。この写真は溜まっていたタバコの吸い殻を一通り掃除した後ですから、実際はもっと多くの吸い殻が捨てられていたことになります。もっとびっしり吸い殻が溜まっていました。

清掃をしている方に取材をしてみると、「駅前で吸うところがないから、公衆トイレの中で吸って、見えないように捨てているのがここに溜まっているんです」ということでした。

吸える場所がないことで、結局、隠れて吸っている層が一定程度いることになります。市は駅前で喫煙をする人を排除しています。ただし、実際はこういう問題があるんです。臭いものにフタをするようにして、表面上綺麗にしているようにしてても、本質のところでこういうことが起こっているということです。その現実を直視して「管理する」という方針に切り替えるほうが、まだ状況はよくなるのではないか、と私は感じました。


そこで、神奈川県海老名市の事例です。



海老名市では平成26年4月1日から新たに海老名駅東口に2ヶ所喫煙所を設置しています。設置費用は全額JT負担ということです。但し、場所(土地)の提供は必要だし、管理費がランニングコストとして必要になります。

この海老名市に電話取材しました。禁止区域の設定がないことは小金井市と違う点ですが、歩行喫煙禁止およびポイ捨ては禁止です。これまでは携帯灰皿などの配布を行っていたようですが「あまり効果がなかった」という評価でした。このたび、駅前に喫煙所を2ヶ所設置して何が変わったかというと、苦情が激減したとのことです。毎日のようにあった苦情が、月に1-2件程度になったと述べられていました。マナーも良くなったと市民の評判のとても良く、喫煙所設置自体の反対はほとんどなく、注意・指導する際に「あちらで吸ってください」といえることが関係者としても助かる、とのことでした。

また、狛江市はこの4月から喫煙マナーの向上を図り、喫煙者と非喫煙者が協力し合い、相互が共存できる安全で快適な地域環境を確保するため、「狛江市路上喫煙等の制限に関する条例」を制定、喫煙マナー向上のために重点地区に3ヶ所喫煙所を新たに設置したそうです。



条例で明確に規定しながら、精神論ではなく現実的問題として対応していることがわかります。

また、武蔵野市は確か昨年あたりに吉祥寺駅前の喫煙所を廃止しましたが、周辺の喫煙マナーが悪くなったという噂も耳にします。

Q.市も、JTへの協力を求めることなども視野に、駅周辺の喫煙所の設置を検討してはどうかと思うが、いかがでしょうか?
Q.喫煙所がなくていい、という根拠を示してください。具体的に現状を踏まえた上でマナー向上のために何か妙案でもあるのか?

A.喫煙場所が設置されているところでは、喫煙者のマナーが守られている場合については、ポイ捨てされることが少ないのではないかという印象は持っている。非喫煙者にとっては公共の場所で吸ってほしくない意見も多数ある。市は今喫煙場所を設置していない。喫煙者のマナーの向上が大切。子どもや非喫煙者の配慮に心がけ、きちんとマナーを守ることを喫煙者は忘れてはいけない。他市の例を参考に、JTと関係機関との連携をはかりながら、ハード面、ソフト面を問わず様々な対策を検討のうえ、ごみゼロ化推進委員や議員の皆様のご協力も得ながら、現時点においては啓発活動に努めていく。



市の長期計画「しあわせプラン」のP.61『ごみとまちの美化』、「施策の方向性」に『喫煙マナーの向上など、市民の協力を得て清潔で美しいまちづくりを推進します』とあり、P.63「主な取組」の「まちの美化」には、『美化マナーの確立』の項目に『路上禁煙地区の周知を徹底し、ごみのポイ捨て防止、美化マナーの確立を目指します』とあります。

Q. ここに書かれてある『美化マナーの確立』というからには、それについて具体的な定義がなされていると思うのですが、小金井市のいう『美化マナー』とはどういうもので、その確立については今どういう取組み状態なのか?

A.吸い殻のポイ捨てに限らず、不法投棄などもそれにあたる。条例のほうを市民1人ひとりに理解をいただき、ご協力を頂くことが大切だと思っている。繰り返しになるが、啓発活動に力を入れていきたい。


市はあくまで「啓発活動に努める」と言いますが、残念ながらこれまでやってきたことだけでは足りないことは、トイレの事例をみて明らかです。

路面ステッカーの話もありましたが、市民に周知し協力を頂くための状態になっていないのが現実ではないでしょうか。今後管理体制を含めて、美化マナーの確立を目指して取り組んで頂きたいと思います。私もこの件は引き続きテーマとして捉え取り組んでいこうと思います。



【ご意見・お問い合わせなどなど】
■Twitter= https://twitter.com/shirai106
■mail= kogaomo@gmail.com
■白井とおるホットライン= 080-7006-8964
■こがおもWebサイト= http://kogaomo.com/
■facebookページ= http://www.facebook.com/kogaomo
■facebook= http://www.facebook.com/shirai106
※facebookの「友達申請」は基本的にリアルにお会いした方を対象としておりますが、その限りではありません。まずはメッセージを頂ければ幸いです。ご了承ください。