今、デモ活動しているのは2015年のシールズらのデモと同様の与党討幕運動ですが、2012年7月12日に「さようなら原発10万人集会」(主催者発表約17万人、警察発表で約7万5,000人)とした題目のデモが行われていて、発起人の名前からもわかるように「大江健三郎、坂本龍一、瀬戸内寂聴、鎌田慧、内橋克人、落合恵子、澤地久枝」文学畑とか今回と同様にミュージシャンとかクリエーターが名乗りを上げるという感じでデモと親和性があるのでしょう。また今回の私のよく知らない人とは違い有名人が発起人ということでマスメディアが大きく取り上げていました。
デモの経緯は2011年5月菅直人が浜岡原子力発電所停止を要請、2011年7月に「ストレステスト(耐性評価)」を決定したことで再稼働できない状態が続き、2012年5月には全国の稼働している原発が0となる事態になった、その後、菅は辞任。2012年の時点で支持率が30%台に急落していた野田政権は2012年9月尖閣購入、夏の電力不足、特に関西圏の需給逼迫の対応に追い込まれており、2012年6月16日関西電力大飯原発3号機、4号機の再稼働を決定。私は状況(当然、民主党の中には再稼働反対が多く、世論も反原発は少なくなかった)からして英断と思いましたが、再稼働に抗議する「さようなら原発10万人集会」が展開された。
坂本龍一
後にシンセサイザーらの電気を使用する楽器を使いながらと揶揄られたポエムです。
たかが電気のためになぜ命を危険にさらさなければいけないのでしょうか。たかが電気のために、この日本の国の美しい未来を、子どもたちの未来を危険にさらすべきではありません。原発の後始末ができない今の日本のまま、子どもたちに日本を渡すことはできない。大飯原発の再稼働も、命より経済を優先する姿勢も、私たちは決して許してはいけない。黙っていてはいけません。声を上げ続けましょう。
菅直人も原発事故の対応で日本を守ろうとした姿勢を私は評価していますが、すぐにイデオロギーに傾倒し善人ぶろうとするところがあり、それが原発事故後の超法規的処置の浜岡原子力発電所停止の要請とストレステストの導入です。政権交代前は原発を温室効果ガス25%削減のための低炭素電源と位置づけ、原発の推進をエネルギー政策に掲げていた民主党は、八ッ場ダムの件では首尾一貫していないという悪癖は功を奏したが、菅政権の事故後の政策転換と2012年野田政権の(2030年代に原発稼働ゼロの転換)無計画なエネルギー政策は電力不足を生みだして、首尾一貫していないという悪癖は仇となり節電要請と再生エネルギー賦課金という負担が国民に重くのしかかった。野田政権は原発再稼働の英断を下したものの、党内とデモ隊の反発にいい顔するかのように原子力規制委員会設置法とバックフィット制度を導入、尖閣購入、夏の電力不足に挟まれ支持率は激減と苦しさもあったのだろうが、私にはこの世界一厳格とする規制は原発再稼働に対する自己弁護に見え、この自己弁護の意思決定に少しばかりはデモも影響を与えているのではないかと見ている。
2011年 電気使用制限令(15%削減義務)~2015数値目標付きの節電要請
2016年~2021年まで要請なし
2022~2023なのはロシアによるウクライナ侵攻が燃料高騰の原因で節電の要請
どうしてそう見るのかは、稼働させたのは一基だけで、その後も電力不足は続いていて、世界一基準の厳しいというのは大体、この国では懲罰的と言い訳に使われているからである。この世界一厳格というのは食料品にも取り入れられ、食料品に対する放射線は2011年の暫定数値以前は1986年チェルノブイリ原発事故の時、輸入食品370ベクレル/kgという暫定限度(指導指標)を目安にしていたものはあったが、1960年代は世界のあちらこちらで水爆実験が行われていたのですから当然、数値は高かったけれども、普通にその食料は流通していて消費されていた。それが原発事故のあった2011年3月には500ベクレル/kgが暫定値になり、2012年には100ベクレル/kgが正規の数値に設定された。ちなみにコーデックス委員会(国際的な食品規格委員会)の基準では(1000ベクレル/kg)EU1250ベクレル/kg アメリカ1000ベクレル/kg 暫定数値の500ベクレル/kgというのは国際放射線防護委員会(ICRP)の年間の内部被ばくを5ミリシーベルト以下に抑えた方がという勧告から導き出されたもので平時では1ミリシーベルト
500ベクレルを365日食べ続けると 2.3ミリシーベルト
100ベクレルを365日食べ続けると 0.4ミリシーベルト
野菜不足は100~200ミリシーベルトと同じ癌リスク、肥満の場合は200~500ミリシーベルトと同じリスク、アルコールや喫煙も、もちろん、
1ミリシーベルトに含まれないもの自然放射線と医療被曝
自然2ミリ~2.4ミリシーベルト
CT 5ミリ~20ミリシーベル
国立がん研究センターやICRP(国際放射線防護委員会)のデータでは、100ミリシーベルトの放射線被ばくにより、生涯のがん死亡リスクが約0.5%(1,000人中5人程度)増加すると推定されています。これは原爆被爆者の追跡調査を基にした線量と影響の直線的な関係(LNTモデル)に基づくリスク推計値です。
ということで野菜不足の肥満の方がよほど癌リスクなどの健康被害は大きいけれども・・・。
勿論、野田にも言い分はあるだろう、消費税増税を決めたのは自分だが、制度自体を施行させたのは安倍政権だと同様に、原子力規制委員会設置法とバックフィット制度を導入し枠組みを作ったのは自分だが、その
前政権の厳格な規制(細野、塩崎、佐藤)をスピード重視で原発再稼働の為に継承し施行させたのは安倍政権である。安倍は2012年12月原発を「重要なベースロード電源」にすると宣言して衆議院選挙を戦い勝利、政権奪回したあと、安倍は2015年8月新規制基準の審査に合格した原発を稼働させ、最終的にサイズの大きい加圧水型9基再稼働させた。スピード重視でも公約から3年8か月期間が必要だったのは新規制基準が世界一基準の厳しものであり、テロ防止防波堤 火災 沸騰水型はベント設備と安全、安心のための追加の工事(6.5兆円を超えると言われている)が必要で、なおかつバックフィット制度だから新たな科学的・技術的知見があれば、その都度適合しないといけないから余計に時間がかかる。また地元の同意が以前は立地自治体で可能だったのが半径30km圏内となり、最後に非常に厳格な原子力規制委員会による「新規制基準」への適合審査があると、これを言い換えると1ミリでも反日に該当する思想を持っている議員は即処刑ぐらい厳しい基準のように感じる。新規制基準の査定をクリアーできなかった原発は廃炉となりサイズが小さく福島と同様の沸騰水型は再稼働しにくくなっているが、岸田政権で沸騰水型の女川を再稼働させている。10万回に1回レベルの稀な事象の対応が必要だから基準も細かく10年以上審査期間が必要な場合もあって現在も19基が稼働していないようです。
初の稼働不合格となった敦賀原発2号機は活断層の上に立地しているしていないかが議論になっていて、活断層上で考えられる揺れと歪みの違いというのがあり、揺れは耐えれても歪んで地面が裂けるのはどんなに頑丈にしても耐えるのは難しいとか言うこともあるので、新規制基準のすべてがおかしいとは思いませんが、私が問題と考えているのは、安全は理解できても安心まで考慮に入れるような世界一厳格な基準と孫の自然エネルギー財団の話に乗って1kwh40円という高い価格設定(再エネ賦課金)なんていうものは計画性のあるエネルギー政策とは呼べないということで、この経路依存性の結果、10年で約50兆の国富を流失させ、5年もの間、日本を電力不足に陥れさせ、長期間、尾を引かせた。それはコンクリートから人へを掲げて無駄だと公共工事を減少させたことが、結果的に建築業者の減少につながり、今頃になって影響が出てきているのも同様の話。
政治家のマスメディアと世論をチラ見しすぎがこの影にあり、あのデモも少しばかりは影響を与えたのだろう。