ボクサーに喧嘩じゃ負けない、軽量級ということがその誘因を作ったのかもしれませんが、ブレイキングダウンに出場する選手の一人の意見の記事の見出しが目に留まり、これは面白そうなのでいっちょかみしてみたいと思う。一体、何が面白いのかというと、毎度のように記事の中身は読んでいない見出しのみから「またボクシングファンが青筋を立てながら一段上に立ってものを語っているんだろうなとか」そのあとの展開を予測したりすることなのですが、出てきたのが「ブレイキングダウンのスポンサーも不快感」の見出しは想定通りいつもの威儀を正す的なつまらないものだと残念に思っていたところ、ゆたぽんが~がでてきたので、勿論、中身は見ていないがそうきたかと少し頬が緩んだ。

 

どうして残念に思うのかは、強さを売りにしているなら避けて通れない話題で結構、重要な事柄が含まれているのに、失礼だ、とか茶を濁す話が中心になるからです。(記事を全く読んでいないので、これは経験による予測にすぎないのですが)

 

 

 

 

私の考えは、この他流試合についての考察に書いているように、結論から申し上げると、近代は別の所に価値があって、実態もそこで競争しているからこの手の話は相手にしないという回答なのだが、相手にしないというのは「その話の内容は妥当だと認める」ということでもあり、勿論、ボクシングから出た人で総合的な格技に必要な筋力の適性があり通用する人もいるけど、パンチのみの攻撃と制限された格技は総合的な格技での強さの適応が他の格技よりも低いというのは異種格闘技戦の結果が物語っていて厳然たる事実。事実を指摘されて、失礼だ、低俗な話だ、で茶を濁していると別の価値の話、それはスポーツの存在意義の話も関係しているのですが、そういうものが出てこないから話は一向に深まらない。なにが失礼なのか、低俗なのか?喧嘩が強いというような話なんて低俗だろうというが、低俗というなら格技とけんかの強さの大きな違いは営業の自由だから、その低俗なものを商売にしている自覚がないのはさすがにどうなんだろう、また、スポーツにはルールがあるというが中学生か高校生か忘れたけど、日時とルールを決めて喧嘩をして補導されたというニュースを見たことがあるが、ルールを作れば喧嘩も高潔なスポーツに変わるのか?でもそれは犯罪だろ?だから営業の自由が、それを保証しているんだから違いはそこにあると指摘しているのだが、それだって国が違法とすれば簡単に犯罪になるんだから喧嘩も格技も暴力というところの基本に違いはない、というような話もできるし、失礼だ、低俗だと一段上に立ってものを語る後ろ盾になっている高い能力と高い価値に関しては人類最速を決める100M走は高い価値が付与されているけど、四足走行(歩行)の人類最速はどうなの?ギネスに掲載されたりはするけど高い価値はつけられていない、その違いは何なのか?、逸材が集うオリンピックも混成競技なんて高い能力が必要とされるが花形競技に比べると、建前とは違い一律の評価とはなっていない、能力、勝利至上主義、営利主義、スポーツの意義とは?、だからこの界隈のアカデミック的なコンセンサスは紀元前ミノア文明のフレスコ画に裸でボクシングをしている少年が描かれているようにスポーツの成り立ちは遊びや神事、慣例の流れからきているものでペルーでの喧嘩祭りタナカクイでもわかるように喧嘩というのも実は伝統的で「まじめ」がスポーツの世界に入ってきて遊びの世界からスポーツが離れていっておかしくなった、そして戦争のナショナリズムとスポーツの熱狂は同根である、いかがなものかという批判、つまり現在の商業スポーツに対するもので一段上に立ってものを語る後ろ盾になっているものに対する批判であり、示唆に富む話である。それだけに失礼だ!低俗な話だ、で茶を濁すのはもったいない。

 

 

 

別の価値で競争していると認めているのなら相手にしないという手で正解だと思いますが、強さだけを売りにしているのなら、その強さにこそ価値があるということですから、こうした話は避けて通れない、それから厳然たる事実のごまかしに使われている「失礼だ」の一段上に立ってものを語る後ろ盾に対しての批判にも向き合う必要があるのではという指摘ですが、 近代の興行に先駆けて柔道vs拳闘柔拳興行なんてものもありましたが強さにちゃんと向き合った世界チャンピオンもいて、「ボクサーだからって素手だけだと思うな」はその通りで理性の低さというのは喧嘩に有効な武器になる。そんな彼は正直者で柔道出身の相手と揉めたときはやばかったと話しているように握力70以上の格技の人に掴まれたら確かにやばさを感じるでしょう。辰吉も中学生のころ新任の柔道経験者の先生と揉めて投げられ袈裟固めを決められたが、抑え込まれながら親指を突き立て目に入れて反撃したというのがあり、確かに低俗な話ではあるが失礼だよりは話として面白い。