このメディアの事実上(認めない)というのはボクシングだけにとどまりません
ボクシングファンがK-1などの新興格闘技が一世を風靡している際に
唯一、優越感に浸れていた記者クラブ系の大手新聞社に相手にされず
結果が掲載(認められない)されないというのも同様の話で
新興格闘技の面々も事実上なんたらの立場です。
アメリカなどの海外ではそれなりに市民権を得たUFCもアメリカの場合は
ボクシングと同じ州のアスレチックコミッションに管理されているので規制面は
それなりに厳格なのですが、ここも事実上のなんたらで結果などの掲載はありません。
どんな査定をもって隔てて(依怙している)いる本当の理由(5)なんて知り得ませんが
当然、報じられないからと言っても無いことにはなりません。
だから結果こそ大手新聞には載りませんでしたが新聞社の子会社である
TV局が大々的に放送した結果、俗受けなどあらゆる所を凌駕されて
随分、ボクシング側はみじめな目にあいました。
新興格闘技の十年と新興格闘技が消えてボクシングが出てきた10年を比較してみると
亀田、内藤ラインの視聴率の一分だけが肉迫しましたが
数万人を集めてのドーム興行で判るように九分通りは
興行面、視聴率ともにボクシングは足元にも及んでいません。
ボクシングファンは大手新聞に「認められない」こんな低レベルのものが
社会に認められるわけがないと高をくくっていましたが
客の要望に応えるトップダウン形式と予定調和ではない興行形式により
外国人が主役で記者クラブ系の大手新聞社に「認められなく」ても
十分社会に認知されることを昭和40年代のキックボクシングブームの時と同様に
新興格闘技は証明している。そしてもう一つヒクソングレイシーも言うように
喧嘩の強い男は世界中にごろごろいるということも示した
新興格闘技で活躍した選手も以前から存在していたのですから(ここ重要なので覚えていてください)
そんな強勢な新興格闘技も雲散霧消してしまった
面倒が嫌いなTV局に契約を解除されたからです(一つは経営難による崩壊)。
事実上なるもののアウトラインが見えてきた。

(5)(恐らく戦前、戦後にかけて新聞業界は敢闘旗に第一回全日本選手権大会の共催と
一体感に欠けていたボクシング界をまとめあげてプッシュし育てたという自負と
矢張り利益になっていたのが慣例となっているのだと思います。)


マルクス経済学は労働者は労働商品として剰余価値を資本家から搾取される
そうして資本家は資本をさらに膨らまして巨大化し帰結として自由競争は独占になるとして
窮乏化法則(労働者が窮乏化するとも)を説いたが
確かにそういう面もちらほらはありましたし
昨今、日本でもブラック企業の問題が話題になっていますが
上記にも書いた独占禁止法(シャーマン法)や労働法の政策
それに戦争(格差は戦争によって縮小する)よってある程度で押しとどめているように見えます
一部を除いては(グローバル経済となりタックスヘイブンもあるので今後は判りませんが)
その一部とは政府に特権(5)を与えられて、そしてまさに剰余価値を吸い上げて巨大化
した国家独占資本主義の皆さんで許認可を必要とするTVもその一つです。
(民間企業なので別に悪い事ではないが不動産事業で相当な利益を上げている局もある)
ボクシングは民間資格で自由競争だから事実上として独占できるのは理にかないませんが
TVのような許認可制ならあり得るでしょう。事実上なるものの本源的原因はここです。
伊達でなかったのも既成メディアが情報を独占してTVが事実上のレント(寡占の存在)だからです。
そうしたわけでスポーツや芸能の世界では今なお干されたなどと
タブロイド紙の重要なネタになっているのですが
(ただし同じ芸能でも独自に活動できる場を持っているところは、それだけではありません)
しかし、それが原拠だとすると一握りのボクサー(ジム)以外も生産手段(情報産業)を
持ち合わせていませんし、持っている一握りの人たちも必要とされなくなると
たちまち失うわけですから、実はほとんどボクサーも事実上のなんたら当てはまるという
大手新聞をはじめとするあらかたの媒体が追放だから事実上でと
何も考えずに申しておりましたのは、こんな頓珍漢な話です。
なので他に情報伝達の手段を持ち合わせていなかった
k-1、プライドの新興格闘技もTVに切られるとたちまち雲散霧消となりましたし
韓国、フランスのボクシングも凋落の一途を辿りました。
搾取についてはフォーブスのスポーツ高額取得者ランキングを見れば一目瞭然ですが
たかだか10年ぐらいでは金の価値なんて大して変わりませんが中量級のメイウェザーが
社会的にも著名でボクシングの顔であるヘビー級チャンピオンのタイソンより3倍も収入を
得ているのはPPV(ケーブルテレビの)という集金システムの恩恵に他なりません
アメリカのコラムで、そのPPVもボクシング側に分配される金はそう多くないという
旨の記事を読んだことがありますが、その差額を考えるとボクサーのポケットに直接入る
金額の違いが判ると思います。

(5)(僅かな使用料で高額の利益を上げている 
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51008857.html  「テレビ局の電波利用料」)


然しながら、ここは岩盤規制についての批評をするところではございませんし
既得権をTVから奪い取れと言っているようなら私の「そんなことはない」も
嘘になるから書生論をするつもりは毛頭ございません。
確かに20年前でしたら厄介事だったかもしれませんが奪うまでもなく
ブロードバンドの時代になってTV業界もこれまでのような視聴率を獲得出来ずに
苦境だと自認しているように既存メディアは凋落の一途を辿っている。
新聞→ラジオ→テレビと情報伝達に進展があったように情報産業に再びパラダイムシフトが起きて
これまで僅かな人の手によって委ねられてきた情報や流行を発信する力を
テクノロジーの発達で多くの人が手にする時代になったからだ
つまり旧メディアの真の敵は一億人の多種な趣向になる。
TVのコマーシャルシステムは偉大でCS、BSともに民放のキー局だらけで
さらにBSでも可能なものを政府にわざわざ極超短波(UHF)を使用して
地デジにしてもらっているので消滅はしないと思いますが
これまでのように情報を統制し独占化するのは難しくなっている
これからはチョイスする時代なので大いにチャンスはあるでしょう。
それについて考えていく前に事実上のなんたらで統制されていない時代の
日本ボクシングを振り返ってみましょう。