ショパン:ピアノ協奏曲第1番/第2番 リグット(p) ベルゲル指揮 ブダペストpo (1992) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【CDについて】

作曲:ショパン

曲名:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 op11 (39:27)

   ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 op21 (31:46)

演奏:リグット(p)、ベルゲル指揮 ブダペスト・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1992年6月5-6,28-29日 ブダペスト マーフィルム・スタジオ

CD:COCO-70334 (レーベル:DENON、発売:日本コロムビア)

 

【曲について】

ショパンのピアノ協奏曲第2番は、ショパンが始めて作曲したピアノ協奏曲ですが、作曲年は第1番と同じで、第2番の完成後、第1番の作曲に取り掛かりました。第1番の方が規模も大きく、演奏される機会も多いのですが、第2番はより自由な形で、工夫も多い曲となっています。

 

【演奏について】

ブルーノ・リグットは、フランス生まれのピアニストで、パリ音楽院で学び、サンソン・フランソワと、パウル・バドゥラ=スコダに師事しました。通常は弟子を取らないサンソン・フランソワが唯一弟子としたピアニストということです。1966年のチャイコフスキー国際コンクールで入賞を果たしています。それほど録音は多くないピアニストだと思いますが、サンソン・フランソワ直伝のピアノが気になります。

 

まずは、第1番。エーリッヒ・ベルゲルの指揮による序奏はそつのない雰囲気に聞こえ、リグットのピアノが始まります。リグットの音はキラキラと輝いて、自在に駆け回る感じがします。音がきれいで、流麗に響く感じです。どちらかと言えば、軽めの澄み切ったタッチで、何かピッタリ合うようなソロの曲を聴いてみたくなる雰囲気です。第二楽章もその特徴が現れて、軽く煌めくような演奏になっています。その余韻を断ち切らないまま第三楽章に入ると、だんだん活気を増して、躍動的な部分に入りますが、あくまでリグットのピアノは流麗でした。

 

第2番は、曲自体の少し深めの影が、リグットの音とうまく調和した感じがしました。リグットのピアノ自体は終始軽くキラキラしています。第三楽章まで、軽やかな技巧で、軽快に展開していきました。リグットのピアノは初めて聴きましたが、澄んできらめく響きが特徴的だと思います。ただし、終始軽い感じがつきまとうので、合う合わないとかあるのではないかと思いました。

 

【録音について】

まずまずの録音だと思います。ピアノの音色はよく捉えられています。オーケストラは分離がどうかという感じではあります。

 

【まとめ】

今回は、リグットのピアノの鑑賞でした。音やタッチに特徴のあるピアニストでした。軽い感じがするので、これは雰囲気よく軽く聴きたい時に聴く感じではないかと思いました。何かソロのCDでもあれば、一度聴いてみたいと思います。

 

購入:2023/11/22、鑑賞:2023/11/25