【新譜】プーランク、シューマン、シャミナード: 室内楽作品集 (2023) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

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学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

最近リリースされた新譜から ⑥

エラートの新譜ということで、思わず買ってしまいました。これは、チェリストのカピュソンが、新進音楽家のために発足した「ゴーティエ・カピュソン財団」の録音の第2号とのこと。出身地はいろいろですが、新しい個性の協演という形で、多彩な選曲になっています。どんな音楽が聴けるのでしょうか。

【CDについて】

①作曲:プーランク

 曲名:チェロ・ソナタ FP143 (21:38)
②作曲:シューマン

 曲名:蝶々 op.2 (15:47)

③作曲:シューマン

 曲名:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ短調 op.105 (16:51)
④作曲:シャミナード

 曲名:ピアノ三重奏曲 第1番 ト短調 op.11 (20:37)

演奏:コンソーニ(p)、ジェグ=サジュマン(vn)、ジェイン・ユー(vc)

録音:2023年2月7,8,10日 アルフォールヴィル Studio de l'ONDIF
CD:5054197642692 (レーベル:ERATO)

 

【曲に関して】

シャミナードは、経済的に自立した最初の女性作曲家と言われています。長らく忘れ去られていましたが、近年「フルートと管弦楽のためのコンチェルティーノ」がよく演奏されるようになり、その他の曲も復活するようになりました。経済的自立を目的とした作曲活動を行ったため、サロン音楽風のピアノ作品が多く残されています。20世紀前半の作曲家ですが、作風はロマンティックでかつフランス的なものとのことです。このピアノトリオは1880年でシャミナード22歳の時の作品で、演奏機会の非常に少ない作品ですが、このCDのプーランクとシューマンのロマン主義を繋ぐ作品として演奏されています。

 

【演奏についての感想】

エラートの録音は、かつてはフランスらしいものばかりで、レーベルと内容が合致していたのですが、ワーナー配下でインターナショナルになり、さらにワーナーがEMIを吸収したことから、なにやら訳が判らなくなってしまいました。それでも、エラートを聴くときはかつてのイメージを追ってしまいます。そんなこのCDのエラートのロゴ、紫のグラデーションなんですね…。怪しい…。

 

演奏をしている3人はカピュソン財団から優秀と認められた新進音楽家で、著名なマスタークラスに在籍していた方々ですが、コンクール入賞とかではないようです。プロの道に踏み出したという感じでしょうか。プログラムはなかなか魅力的です。チェロソナタ、ピアノ独奏、ヴァイオリンソナタ、ピアノトリオと、三人でできる組み合わせで構成されています。通して聴いてみました。ふむ…。なかなか堅実な演奏ですね。

 

それぞれの奏者が個性的に立派に演奏されていると思います。ただ、CDをいろいろ聴いていると、大演奏家と比べてしまうことになってしまうので、そういう観点からすれば、全体的に少し重い感じがしたのと、これらの4曲が似たような雰囲気に感じてしまいました。曲の個性を出しつつ、まだまだ思い切って表現できるのではないかと思います。プーランクやシャミナードなので、もっと軽快にできるかな?しかしこうして並べて聴いてみると、ある意味シューマンが一番尖っているような印象を受けました(笑)。

 

このメンバーの演奏による、シャミナード:ピアノ三重奏曲第1番 第四楽章の録音風景

 

 【録音について】

ちょっと重めの印象があったのは、録音が少し暗い感じがするからかもしれません。

 

 【まとめ】

シャミナードはあまり聴けないので、今回聴けたのは収穫です。活動年代はドビュッシーとほぼ近いですが、ロマン派という感じでした。そして、これからの新人音楽家の演奏を聴くのは楽しみもあっていいですね。

 

購入:2023/08/27、鑑賞:2023/09/13