西空は
怪しげな
黒い雲
雨を孕んで
雪を孕んで
雷を孕んで
寒気が
密かに
隙を衝く
胸の奥が
少し軋んだ
わたしの
みみは
軋む音を
聴いていた
でも
僕が一番悪いね
ごめん
わたしは
だれにだって
一番つめたい
でも
しかたないこと
あたりが
精彩を
欠くように
急に
ストンと
暗くなった