月の青白

だんだらの

水色とサーモンピンク



坂を


風をぬって

疾走



上りきり

そこに

轟音





あなたは

颯爽と


操る


トラクター



みるみる

新しい土は

掘り起こされ



湿った土は

黒々







あなたは

この頃

美しい




栗色の

明るい

髪色に


あなたの強さを

垣間見た




あなたは

この頃

ふっきれて




もう



愛する人を

送ってから



長い長い

時が過ぎた



ふさぎこみ

元気に欠ける

あなたを見ていた



あなたは

強くなったのか



そんなことは

ないんだと

納得して



振り向かずに

手をふった




眼前の

空色は変化して

薄れていく



あなたの記憶は

鮮明に


なお

いいひととの

蜜月を

思い起こす




薄れることなんて

きっとない