身の丈ほどの

羊歯の原


青い空気の

淀む頃



半夏雨

通り雨



ずぶぬれの

足元に


捲く

貝の

淋しげ



驚かすつもりじゃないのに

柔らかでしなやかな

その肉をしまいこむ




しばし





弛緩して

すべてを

無防備に晒したころを

見計らい



そっと触れる




あわてて

再び


その肉をしまいこむ



あわてぶりが


おかしくて