そよ風が吹いて
暖かさと乾きが
伝導してくるのがかんじられる
わたしは
そ知らぬふりでやりすごす
突然
春の嵐が吹き荒れて
高みに私を運んでしまう
気付いているよ
気付いているよ
できることなら
枯渇した大地に
水を
滔滔とそそぎたいの
やがて瑞々しい植物があたりを覆うのだろう
でもね
無理なんだろうな
わたしでは無理なんだろう
暖かいそよ風は
吹いて
きょうも
でもね
痩せ地は潤いを
あたえられない
そよ風に気付いてあげられたら
乾きに応えてあげられたら