東大を出てから華々しく活躍する人がいる一方で、東大を出てもパッとしない人がおり、「東大までの人」「東大からの人」などと揶揄されている。「私の東大合格作戦」の投稿者についても同じだが、その実態はググってみないとわからない。
そこで、ググってみると名前が出てくる人もいるが、そうでない人もいる。特徴のある名前であれば、すぐにその人と特定できるのであるが、ありふれた名前のときは、判別が難しいこともある。
医者や弁護士になれば、名前が検索に引っかかるのであるが、医者はともかく、弁護士に登録しているというだけで果たして人生の勝ち組と言っていいのかは微妙である。学者でテニュアをもっている人は、いわば一代貴族のような存在であり、一族の誉れといえるかもしれない。官僚も名前は出てくるが、名声はかつてほどではない。IT企業のサイトで、顔写真付きでインタビューに応えている人もけっこういて、こういうところに出る人は男女とも容姿端麗であり、勝ち誇っているという印象を受けるが、求人サイトにだけ名前が出てくる人もいる。
「私の東大合格作戦」の1999年版と2000年版を持っているのであるが、これらの号の掲載者のその後を調べてみた。投稿者は今40ちょっとであり、この年齢なら人生の勝負はある程度ついている時期であろう。結果は以下の通りである。
1999年版
第1章には4人の合格体験記が掲載されており、うち一人はお笑い評論家になり、他の3人は弁護士になっている。弁護士になった人たちは、それぞれ文2、理1、文1であり、ばらけている。第2章以降は9人が掲載されているが、そのうち4人を追跡できた。追跡できた4人は、東大医学部講師、IT企業のプロダクトマネージャー、独立行政法人の主任研究員(労働市場・労働環境)、明治大学教授(政治学)である。
2000年版
こちらも第1章に掲載されている4人は全員頭角を現していた。それぞれ東大の准教授(日本近代文学)、一橋大学の准教授(経済理論)、呉座勇一氏、弁護士である。第2章以降は10人が掲載されているが、3人しか追跡できなかった。追跡できた3人は、弁護士、経産省、アメリカの会社のデータサイエンティストである。
こうして見てみると、だいたい半分くらいの人が名のある人になっているわけで、大したものであるといえよう。興味深いのは、編集部が読みどころがあると判断して第1章に掲載した人たちが、偶然かもしれないが、全員出世している点である。
