トロントより、おはようございます。

晴れ 気温7度 日差しは春!
車の中などはかなり暑く感じます。

公園などには子供連れが多く見られます。
子供たちは外で遊ぶのを待ちきれないようです。

今日の新聞にはあまり内容がなく、唯一気になったのがこちら。

トロントは多民族都市、人種のモザイクと言わ、200種類近い言語が話されていると言われます。
しかし、公用語は英語もしくはフランス語。
オンタリオ州内では、英語が主となっているので、様々な公的サービスを受けるには、基本的に英語が理解できることが必要とされます。

しかし、英語を話せない、理解できず、公的サービスを十分に受けられない人もいるようです。

特に問題となるのが、病院。

オンタリオ州には約2万人の初診医師(ファミリードクター)がいるそうですが、英語、もしくはフランス語で診療できる医師は18%しかいないそうです。

2006年人口調査によるとオンタリオ州人口1200万人のうち、英語もしくはフランス語を話せない人 2.24%
となっており、その上位は、

中国語のみ 37000人
イタリア語のみ 22900人
プンジャビ語のみ 21250人
ポルトガル語のみ 19360人
スペイン語のも 13454人

一方オンタリオ州内でそうした言語を話せる医師の数は、
中国語 488名
イタリア語 149名
プンジャビ語 98名
ポルトガル語 36名
スペイン語 156名
しかいないのだそうです。

英語、フランス語以外の母語しか話せない人たちはそれぞれの人種コミュニティーで生活し、そのコミュニティーにはその言語を話せる医師がいる場合が多いようですが、中にはいないケースもあるそうです。

たとえば、トロントの西100キロほどにあるウォータールーという街。
有名な大学やBlackBerry社があり、ドイツ系の人が多いイメージがありますが、そこには、1470名のポルトガル語しか話せない人たちのコミュニティーがあるのだそうです。しかし、そこにはポルトガル語を話せる医師がいないのだとか。

同じく状況にあるのか、
Greater Sudbury - トロントの北300キロほど イタリア語
Wellington - ナイアガラの近く プンジャビ語
Brant - トロントの南西 100キロほど 中国語
Cochrane - トロントの北800キロ スペイン語

こうした地域では、話せる医師に診てもらうために遠くの街まで出かけるか、英語を話せる子供、親類、友人などに通訳を頼まざるを得ないようです。

カナダは移民受け入れで国力を維持する政策をとっており、積極的に移民法を改正しています。
近年は移民審査で言語能力が重視されるようになってきており、移民の英語(フランス語)能力向上に期待する部分もありますが、同時に医師の多言語教育にも力を入れているようで、今後の移民の増加をにらんで、英語、フランス語以外の言語を話せる学生の入学枠を増やしているのだそうです。

数年前、仕事の関係で日本語の公共サービス対応や日本語資料をもっと増やせないかとカナダ政府機関に問い合わせたことがあります。

そのときの返答は、

ー日本人移民は他の人種に比べ、少ない(カナダ全土でもおそらく7万人程度)
ー日本人はほとんどの人が(程度はともかく)英語ができる
ー予算が限られており、他に優先しなくてはいけない対応言語がある

との理由で、日本語対応の優先順位は非常に低い(もしくはほとんど期待できない)とのことでした。

トロントに限っても、日本語を話せるファミリードクターは5人もいないのではないでしょうか。

この問題、日本人家庭にとっても非常に深刻な問題です。

====

ブログランキングに参加しています。

下のバナーにポチッとしていただけるとポイントがつきます。

ご支援お願いいたします。


カナダ(海外生活・情報) ブログランキングへ


にほんブログ村 海外生活ブログ カナダ情報へ にほんブログ村