久しぶりに投資関連の本で、新品でお金を出しても読みたい本を見つけたので買ってみました。
清原達郎氏は20年前にサラリーマンでありながら長者番付1位になったファンドマネージャーです。
6年前に咽頭がんの手術で声を失い、情熱もエネルギーも失って、この度引退するということになったそうです。
今、自分に出来ることは本を書くことだと。
ヘッジファンド運用のノウハウを継承する後継者もおらず、それなら全部世の中に「ぶちまけてしまえ」ということらしい。
何とファンドの資産が25年で93倍、自分の資産は800億円、凄い人です。
トレーダーが書いたテクニカル分析や資金管理や売買手法の本はたくさん出回っているが、大成功したファンドマネージャーの本というのは意外と少ない。
業界の闇からファンドの手口、実践のハイライトなどいろいろ勉強になります。
清原氏のファンドの基本方針は他の人に見向きもされないような小型割安株の中から成長株を見つけ大量に仕込むこと。
元々割安株なので大きくは下がらないし、下がれば買い増すという作戦のようです。
高値を抜いたところでトレンドフォロー、下がれば損切りというトレーダーとは正反対の手法ですな。
ネットキャッシュ比率で割安株を探すとまだまだたくさん見つけられるが、ワシのような素人には成長株かどうか見極めるのが難しい。
専門的な話、理論的な内容を簡単な数字と例え話で説明してくれるのも分かりやすい。
株式投資の初心者にはちょっと難しい話も出てくるが、初心者を卒業した人には一読する価値がある本だと思いますよ。
何といっても伝説のファンドマネージャーですから。