往生要集・・・・恵心僧都 | とりわたかんのんじ

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瀧寿山 普門院 観音寺 福島県福島市の天台宗の寺院です。
日頃のつたない事を書いております・・・・

先日本屋へ行ったらこんな本が売っておりました



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往生要集・・・・4800円也(高っ


往生要集とは今から1000年程前の平安時代、天台宗の僧、比叡山横川の恵心僧都源信が著したもので、それまでハッキリしなかった死後の世界を、あらゆる経文などから抜粋して地獄とか極楽、六道の世界や極楽往生を説いた1部三巻からなる仏教書です。


死後に極楽往生するには一心に仏を思い、念仏するしかないと説き、浄土教の基礎をつくりました。


「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」と始まる平家物語にも、その時代の無常観など多く影響を与えていると言われています


この本は後の浄土系宗派には多くの影響を与え、この方がいらっしゃらなかったら法然さんの浄土宗、その弟子でもある親鸞さんの浄土真宗は無かったと言って過言ではありません。特に浄土真宗では恵心僧都の事を七高僧の第六祖とされ、尊称されています。


「南無阿弥陀仏」のお念仏は浄土宗や浄土真宗の専売特許のように思われがちですが、元々は天台宗から始まったものであり、もちろん天台宗の葬儀や法要でも唱えられます。お念仏は殆どの宗派(日蓮系以外)でも唱えられる事は珍しくありません。


こんな本が市内の本屋さんにあったのがビックリですが、おもわず購入してしまいました・・・・もちろん経費ですけどね・・・・