母がどこかに置き忘れたんだろうと思いつつも、
僕が病院で落としたのかも..と少し不安だった。
落としてなくて良かった。
母
「それがね..」
母が言うには、以前肌着を取られて腹が立ったので、
肌着を隠そうと、押し入れの奥の方に隠したとの事。
その時に見付けたとの事だった。
妄想だなぁ..
母
「多分ね、持って帰ったけど "これは使う" 思て、また持ってきて、
自分の家の肌着と一緒に、ここに押し込んだんじゃと思う。」
なるほど。
お薬手帳を亡くした時の状況が、なんとなく分かった気がする。
盗られたらイカンと思って、隠したんだろうな。
切ないなぁ..
僕
「ほうかね。何考えとるんじゃろうかねぇ。」
母
「ほんとよね。」
その後は、やんわり話を逸らした。
妄想に同調するのは良くないんだろうけど、帰り際
「また泥棒の愚痴を聞いてもらわないかん。」
と、機嫌よく言っていた。
同調は良くないけど、ガス抜きできるのなら良いのかな..
悩む。
今までは「隠す」事はしていないと思っていた。
でも、隠し始めた事が分かった。
この先、財布とか鍵とか、大事な物を隠すようになると困る。
探すのも困るけど、「自分のじゃない」と言われると本当に困る。
そう言えば、肌着の認識は、今はどうなってるんだろう。
今日見付けた肌着は、自分の物なのか、持って来られた物なのか..
今日隠した肌着も、隠した事を忘れると、
盗られた
になり、見付けても
自分のじゃない。持って来られた
になる。
そうなると、袖を通す事はない。
新しいのを買わなくちゃいけなくなる。
もう既に、ヒートテックも肌着も、新品が幾つもある。
その殆どが「持って来られた」扱い。
どうしたものかなぁ..
名前書いたり、印付けるようにしようか。
「泥棒が書いた」と言いそうな気もするけど..
でも、やるだけやってみよう。