太平洋戦争に使われた人間魚雷「回天」の訓練基地跡が残る“大津島(山口県)”(2013年10月) | 夢見る“乗り & 撮り鉄❤日記”

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※福井県大野市出身、金沢市在住

2013年10月13日,快晴の朝でした.朝早く電車に乗り,JR徳山駅近くの港に向かいました.目的地は,瀬戸内海に浮かぶ「大津島」.

 

この夏,本屋の漫画コーナーで,ある作品に,目が留まりました
佐藤秀峰の「特攻の島」という作品.佐藤氏は,医療系作品「ブラックジャックによろしく」の作者です.

 

その作品との出会いが,今回の"ちいさな旅"のきっかけでした.
おだやかな瀬戸内海, 20分足らずの航海で,「鼓海Ⅱ」は大津島「馬島港」に到着しました.

 

下船後,徒歩で,「回天」の試験発射場跡に向かいます.
目標が,海に浮かんでいました.


●海に浮かぶ「回天試験発射場」跡 2013年10月13日


●海に浮かぶ「回天試験発射場」跡 2013年10月13日

 

回天試験発射場に向かうまでには,長いトンネルを抜けます.
このトンネル内を,人力で「回天」を運搬したとのこと.
路面には,平行に伸びるトロッコ線路の跡が残っています.


●「回天試験発射場」に向かうトンネル 2013年10月13日


●トンネル内に残るトロッコ線路跡 2013年10月13日

 

試験発射場跡に立つと,漫画「特攻の島」の描写が蘇ります.
でも,このような穏やかな日だけではなかったはずです.

試験発射場跡から,兵舎跡に立つ大津島小学校運動場に沿って,
「回天記念館」に向かいます.
玄関横に,人間魚雷「回天」が展示されていました.人間が中に乗り込むには,かなり厳しい直径です.


●当時のままの兵舎跡に立つ大津島小学校運動に沿った小道 


●「回天記念館」玄関横の人間魚雷「回天」 2013年10月13日


●徳山港に向く人間魚雷「回天」 2013年10月13日

 

「回天記念館」では,「回天」考案者の黒木大尉に宛てた激励文と,仁科中尉の手帳が展示されていました.

山道を「魚雷見張り場跡」まで,約700mの坂道を,登ってみました.汗が噴き出ました.
この坂道を上ることで,当時の状況を感じとってみました.


●魚雷見張り場跡に続く坂道 2013年10月13日


●坂道で,このように見上げたと思います 2013年10月13日


●魚雷見張り場跡 2013年10月13日

 

魚雷見張り場跡から,さらに少し上った広場から,徳山市内が見えます.当時,ここから,徳山の人家の明かりを眺め,故郷を懐かしく思ったことでしょう.また,坂の途中から,馬島港が望めます.


●丘の上から望む徳山方面 2013年10月13日


●坂の途中から眺める馬島港 2013年10月13日

 

徳山港に戻る乗船券売り場のおじさんに話しかけられ,出航ぎりぎりまで,写真を見ながら説明を受けました.


●回天記念館の入場券とパンフレット 2013年10月13日

 

状況は,人間を追い込みます.
再び,このような状況を作り出さないこと,大切です.