4月29日(日)
5時15分起床の予定だったが、この日も2時間くらい前に目が覚めてしまい、結局浅い眠りのまま、目覚しが鳴る前に起きてしまった。
今日はいよいよ、四国八十八ヶ所の中でも最初にして最大の難所、12番札所、焼山寺アタックの日。
11番の藤井寺から一気に標高700mまで駆け上がるという険しい山道なのだ。
この時の心境は、もちろん不安もあったのだが、それよりも何時間でたどりつけるのか、そればかりが気になっていた。
朝食は6時から、昨日の夕食と同じメンバーとみんな同じ方向を向いて黙食w
これから難所が待っているということもあって、緊張しているようにも見える。
準備も整い、フロントで昨日お願いした今日の昼食用のおにぎり2個(300円)を受け取り、冷蔵庫から頂いた飲み物の申告もし、会計してもらう。
同宿のお遍路さんたちはみんな早々出て行った模様。
難所だけにやっぱり早く行きたいよね。
吉野さんを出たのは6時28分
再び700m先の11番藤井寺を目指す。
11番の駐車場にある自販機で飲料を調達。3本買う予定だった。
コカコーラの自販機は、いつも電子マネーで購入しているが、その時にいろはすの555mlではなく、間違えてハーフサイズの方を選択してしまい、2.5本では心許なかったので結局3.5本購入した。
前回の記事に、2日目の飲料の数を述べたのだが、暑い時は1日7本も飲まなきゃいけないくらい喉が渇きやすいタイプなので、これくらいはたぶん必要だと思い・・・。
3.5本の飲料も荷物に加わり、余計に身体にその重みがのしかかる。
あと、補足しておくと、コカコーラの自販機を電子マネーで買う場合、一度に何本も買おうとすると、次の購入までインターバルが発生してしまうので、急いでいる時とか、後ろで待ってる方がいる場合は現金で買うことをオススメする。
トイレも12番までの道程の中間地点まで無いので済ませておく。
藤井寺に到着
だんだん、スタートが近づいてくる。
焼山寺までは12.9kmだ。
本堂の脇にある焼山寺道のスタート地点。
いよいよ、いよいよだ。
そして6時45分、焼山寺アタック開始。
健脚5時間、平均6時間、弱足8時間
一応、計画では6時間と設定したが、できれば5時間で到着したい。
果たして健脚5時間で到着できるのだろうか?
スタートしてすぐ、八十八ヶ所の本尊を映した祠が並ぶ
早速上りが続くが、そこまでキツイ勾配ではなく、同宿していた夫婦遍路さんなど、何人かの登山者を追い抜いて、歩きはすこぶる順調だ。
はいはい、これも知ってます。とうとう来たな1匹目のボスw
1/6ということは、後ろにあと5匹いるってことだなw
6時51分
へんろころがしは、想像以上にキツいものだった。
過去に、鳥取の大山、屋久島の縄文杉、富士山などの登山の経験があるが、山登りってこんなにキツかったっけ?と思うほど足に負担の来る急な上りが続いた。
これはかなり厳しい戦いになりそうだ。
へんろころがし1/6をクリア
1匹目のボスを倒した後、ちょっと落ち着いてこんな道。
休憩所
疲れていたがスルー。
たまにこういったメッセージの札が木に吊されており、登山者を励ましてくれる。
だいぶ登ったけど、まだまだだ
ちょっと視界が開けた
短時間でけっこう登った
心にしみる
またキツい上り
生きてることに感謝
長戸庵に到着 1/4を歩いた。
7時50分
ここで休憩しているお遍路さんや登山者が何人かいて、「お疲れ様です」と挨拶を交わし、お参りもして、間もなく出発。
焼山寺まで残り9.5となっている
と言うことは、3.4km歩いて来たってことか、まだ先は長いね。
だいぶ登って来たね~
さぁ、いっぱい距離を稼ごう!
稜線を歩く
こんな道がずっと続くなら良いんだけど・・・w
来たよキタキタ、2匹目のボスだ
ふぅ、キツい(^^;
団体さんとすれ違い
遍路道の整備をする方達だろうか?
そうだとしたらめっちゃお礼を言わなきゃね。
ここまで4.6km歩いて来たという事だね
まだ半分もいってないや。
8時25分
ちょっと良いこと思いついて、上り坂の時には持久力を持たせるという意味で、大股でゆっくり歩いてみたところ、結構いい感じだったw
次の休憩スポットまで1.2km 8時34分
標高500m突破
だいぶ泥濘んでてタイヤの跡がくっきり
「♪そんな時は僕のところへおいで歌を歌ってあげよう」思わず、コブクロの「轍」を口ずさむw
でもこういう道は結構ツラい(^^;
難所と言っても、道標もちゃんとしてるし、整備は行き届いているから、だいたいは歩きやすい道になっている。
地面はダートだし、足には優しい。
整備されてる方々に、心から感謝
この時、ちょっと余裕が出てきて、怖いのは、へんろころがしだけと勝手に決めつけるw
今まででいちばん急な下り
柳水庵の建物が見えてきた
柳水庵に到着 8時54分
12番までの中間点。
ここに湧き水があったので、空になった0.5本のペットボトルに補充w
ここの休憩小屋でしばらく休憩
バニラ味、結構美味しいよ
後半戦しゅっぱーつ!(いかりやさん)
9時6分
ここからの上りもキツかった!
あれ、でも3匹目のボスはどこ行った??
うわぁ、めっちゃ登ってきた~!
んっ、この石柱はもしや!?
お、お大師様!ようやくお会いできた~
浄連庵(一本杉庵)に到着 9時47分
ここも言うまでも無く、ブログなどで何度も拝見していたが、実際に目の当たりにすると、鳥肌が立ち、心の中で歓声を上げ、目がちょっと潤んだようにも感じた。
そんな中、お大師様の前で数珠を取り出し、合掌し、御宝号(南無大師遍照金剛)を唱える。
大きな一本杉とお大師様のショットはとても美しかった。
こちらからのショットも美しい
だいぶ来たけど、この先も簡単には進ませてくれないだろう。
さあ、いくぞ!
恐らく、ここが一番高いところだろう
急な下りが始まる
どんどん下る
途中で、前を歩いていた歩き遍路さんを追い抜いた。
下りは、得意なのかも。
ここまでめっちゃ下って、箱根駅伝の6区かってくらい
足はガクガク、下りも結構踏ん張る力が必要なので体力的にもキツい。
視界が開けた 10時21分
ここまで来るとあと2.3㎞くらいかな?
舗装路と合流し、そこからまた2つに分かれる道があって、片方は車で12番へ向かう道だが、ちょっと分かりにくいと思ってたところに、近くで除草作業をしているおじさまに私が行くべき方向へ無言で手を振りながら誘導してくれたので笑顔で「ありがとうございます」と答えた。めっちゃ嬉しかった(^^)
橋と沢が見えてきた。
長い下りも終わりかな?
さっき、700メートル超えだったのに、ここまで下がってきた。
焼山寺は705mだから、また250m登らなきゃならん(^^;
ついに最大の難関がやってきた
ラスボスの登場 10時30分
しかし、3匹目と4匹目と5匹目のボスはどこ行った??w
頑張りすぎず、頑張りますw
16丁、1丁は109mなので、あと1744mか〜
耐えれるかな?(^^;
11丁に差し掛かる 10時50分
この時、マジでキツくて、1段上がっては止まり、1段上がっては止まり、それでいて、何度もハァ、ハァ、って息を整えながらの登山だった。
ここで、次の対策を考える。
競馬でも馬が走っている途中で手前を変えることをしているが、私も似たようなことをやってみる。
階段を1段ずつ上がる際に、右足を先に上げる時と、左足を先に上げる時と交互にすれば疲労も分散できるのかと思ったのだが・・・。
やっぱり遍路ころがしには効かないようだw
でも、やらないよりはましかも。
そんな中、先ほど下りで追い抜いて行った歩き遍路さんが抜き返して行った。
すれ違う際、お互いに、「キツイね」と一言言い合う。
でも私よりスタミナがありそうで羨ましかった。
この出来事で思ったこと、自分はスタミナ不足だと、遍路ころがしは今後も幾つか待ち構えてるので、その時までに何とか鍛え上げたいと決意するのであったw
一旦、キツい急坂を登り切り、緩やかなダートに入り、残り4丁(436m)となった。
ゴールが見えてきたが、ちょうどこの時小雨が降り始めるし、まだ急な上りがあるのではと思い、結構ビビりながら歩を進めるw
あっ、この景色、見たことあるやつ!
という事は、これから先は緩やかに上ってゴールするだけだ!
11時12分
その瞬間、「ヤッター」と何度も心の中で歓喜の叫び。
苦労しただけに、半端ない達成感で、だいぶ目が潤んだことを覚えているw
ついに、12番札所 焼山寺に到着 11時20分
聳え立つ山門に、石段を包む杉の木と、お大師様の景観が、苦労しただけに余計に素晴らしく感じ、ちょっと身震いした。
とにかくキツかった。
昨日の10番の333段なんてホントかわいいものだと思えるくらい・・・
さぁ、何時間で到着したかな?
記録は、4時間35分
目標の健脚5時間を達成w
あんなにキツい上りがあって苦労したのに、自分は結構やれるんだと、今後への自信に繋がった。
つづく・・・