愛子さまが皇太子になるべき100の理由No.19
男系固執派のかたは、神武天皇から続いてきたY染色体こそが日本の伝統であり、これが途絶えることは、すなわち天皇の歴史の終焉を意味する、みたいなことをおっしゃります。
果たして本当でしょうか。
わたくし、ちょっと勉強してきました。
超絶ハショってまとめます。
ゲノム
Y染色体なんかよりも、上段の上段にあるのが ゲノム です。
遺伝と言えばゲノム。
とにかくゲノム。
ヒトには染色体（Y含む）があり、その中には約30億塩基対のDNAがありますが、その30億塩基対全てをひっくるめてゲノム、と呼びます。
常染色体と性染色体
ヒトは、23対46本 の染色体を持っています。
AHPインフォ より
子どもは、父と母から23本づつ、合計46本の染色体を受け継ぐことになります。
染色体の中に、遺伝情報（DNA）が含まれています。
そのうち、22対44本 の染色体が、常染色体 と呼ばれるものです。
のこりの1対2本が 性染色体 です。
男性は XY
女性は XX
です。これはよく知られているヤツですよね。
ちょっと小難しくなりましたが、ダンケーさんはこの「Y染色体」をありがたがり、あろうことか、実在するかどうかあやふやな初代：神武天皇から、この「Y」が受け継がれてきている、と強弁しているのです。
Y染色体はただの飛脚の屋号のようなもの
Y染色体は、ゲノム全体から見たら、とてもちっぽけなもの、という事がわかるかと思います。
もちろん性を決定する点では重要な要素を持っています。
が、それだけなのです。
Y染色体は、遺伝子の運び屋として運命づけられた男性の「飛脚の屋号」のようなもの
と、生物学者の福岡伸一氏は言っています。
小林よしのり「愛子天皇論」p65より
ようは、単なる運び屋さんのカンバン、ということです。
個性も何もない。
よってY染色体が親から子に引き継がれたとて、それは、日本中、世界中の男性が同じY染色体を持っている、ということを意味しているのです。
このことから、神武天皇から引き継がれたY染色体をもつ男系男子こそが正統である、というのは、ただのペテン、ということになります。
遺伝の観点で言えば、
Y染色体が運んできた大きな積荷（ヒトノゲノム全体）の方が大事なのです。
しかも、積荷は常にシャッフリングされるべく運命づけられているのであり、そこに男系・女系の区別は無意味です。
小林よしのり「愛子天皇論」p66より
ファクトチェックセンターの回答
最近、面白いニュースがありました。
自民党の古だぬき 古屋圭司議員 が、
神武天皇と今上天皇は全く同じY染色体であることが、「ニュートン誌」染色体科学の点でも立証されている。
とえらそーXに投稿していたところ、
「『神武天皇と今上天皇は全く同じY染色体』と科学雑誌が立証」は誤り
党憲法改正実現本部長として橿原市にて講演前に神武天皇が祀られる橿原神宮を参拝。
— 古屋圭司 (@Furuya_keiji) March 6, 2022
天皇制度は如何に男系男子による継承維持が歴史的に重要か、神武天皇と今上天皇は全く同じY染色体であることが、「ニュートン誌」染色体科学の点でも立証されている。近代の男女同権という価値観とは次元が異なる。 pic.twitter.com/LwJ6mPWacC
。
で言ってくるのです。
。。
愛子さまが皇太子になるべき理由 その19
Y染色体をありがたがる思考回路はポンコツすぎる。
科学的にも意味がないことが、生物学者、第三者機関からも指摘されている。
Y染色体なんかより、今上陛下のゲノムをがっちり受け継いだ、直系長子の愛子さまこそが、皇位継承の王道であり正解なのである。