やりたいこと その2 | 天から降った災難ー卵巣癌になって

天から降った災難ー卵巣癌になって

2009年1月、腫れた卵巣を切ったらガンが見つかった。Ⅰaが術中の破綻でⅠc期になり、抗ガン剤治療を余儀なくされました。
2010年4月には、まさかの乳ガン告知。
二年連続で抱えた病気に悲鳴を上げながら、何とか暮らす日々。

自分癒しの旅が終わって、16日仕事に行きました。とはいえ、まだお盆中。人はまばらでした。その間にぜひやりたいことがありました。それは、私が旅行に出る前の日に交通事故が原因で亡くなった知人のS子さんの家にお焼香に行くことです。私が温泉なんかにつかっている間に、当然ながらS子さんの通夜・葬儀は済んでいました。正直、この「よく見知っている女の子」のことを思わない日は旅行中1日もありませんでした。たったの14歳でしたから…。人の世の機微の幾ばくかを知って逝ったのでしょうか?否、まだ全てがこれからだったと思います。さて、S子さんの家に行こうと、勇気を奮ってお宅に電話してみました。実は私はこの子の家族のことは殆ど知りません。ただ、クレーマーで近所の人とトラブってる、ちょいとガラの悪い家、みたいな風評は聞いてました。だから電話するときはドキドキしました。名を名乗り、「旧盆の送りの日だから、お焼香に行きたい。」旨話しました。すぐに承諾していただけましたが、「旧盆の送り」については?????みたいな反応でした。仕事後、お線香の包みを持って行ってみて、わかりました。評判の気の強そうなお母さんも、とてもお若いのです。血縁で一度も葬式を出したことがないそうです。「ふうちんさんもやはり慰めようがないんですね。」といわれました。私は人生の先達の端くれとして、「はいどうしょうもありません。ただ、時だけが心を癒していくものです。」と答えました。自分が肉親を失ってことで得た経験です。帰りも気持ちよく分かれました。お母さんは寂しく、ただぼ~としてました。行くのはとてもつらかったけど、勇気を出してお別れできてよかったです。写真の中で輝く笑顔を振りまいていました。さようなら、S子さん!やはりここも行ってつくづくよかった場所になりました、