4月。千葉県の房総丘陵の森は、春から初夏の装いに変化していきます。

 

芽吹いた木々の葉は一気に広がり、若々しい緑は太陽の光をいっぱい吸収します。

 

枝もグングン伸び、ちょっと怖いくらいに急速に…美しき緑のトンネルを形成していきます。

 

常緑樹も広葉樹も、そしてモミやカヤなどの針葉樹でさえ、この時期競うように瑞々しい葉を枝先に吹き出させます。

 

木々の花々も、ヤマザクラから、いつの間にかヒメウツギやウワミズザクラの花へ…尾根や谷間を彩る役者たちも次々に選手交代。めまぐるしく季節が移行していく4月の森。

 

この時期、私たちはあの青い小鳥を探します。

 

それは、南の国からやって来る、初夏の青き使者…

 

そう!みんなだ~い好き!チュー

オオルリくんでーす。

 

(2024.4.11 千葉県中央部)

 

 

 

オオルリはスズメ程の大きさのヒタキ科オオルリ属の野鳥。東南アジアで冬を越した後、春に繁殖の為、日本など極東アジアの温帯から亜寒帯地域に渡来します。主食は昆虫類。

 

雄の頭部から上面は眩い瑠璃色。顔から胸は黒で腹部は白という美しさ。その伸びやかな囀りも、古来からよく知られており、囀りの最も良い鳥として、コマドリ、ウグイスと並び「日本三鳴鳥」(にほんさんめいちょう)とされています。

 

雌は雄とは全く違い全体的に褐色ですが、とても落ち着いた色合いです。個人的にはとても好きですね。

 

 

オオルリは、主に渓流沿いの森に住みます。房総丘陵では、谷間の森で見られますが昔と比べるとかなりその数はかなり減ってしまいました。

 

昔は山で昼食をとっていると、普通にすぐ頭上で囀っていたりしたものです。

 

房総の初夏の探鳥では、そんなオオルリの姿が恒例でしたが、昨今はそのようなこともなかなか無くなってきてしまいました。

 

それでもまだまだ健在!

 

初夏の森の主役は、他の鳥には譲れません。

 

 

さて、さて、、、

オオルリは初夏の森の青い鳥。

 

緑の森に青い生き物を見つけると、なんだか素敵な気持ちになりますよね~。

 

春の森にはオオルリ以外に、青い生き物っていないんですかね?

 

そんな「青い子たち」を、ちょっと探してみましょう~おねがい

 

 

地面を見てみると、淡い青の小さな花…コケリンドウです。

 

春に咲く小さなリンドウの仲間。和名は苔のように小さいリンドウという意味。名前の通り小さな1センチ程の花を咲かせます。

 

山間部の日当たりの良い、それでいて湿った開けた場所を好みますが、海岸近くでも群落を見かけるときがあります。

 

これも森の青い子ですね。

 

(2024.4.23 千葉県南部)

 

 

お~っ!これはラッキー!

 

トラフシジミの羽の表の青が見えますよ。

 

美しい青色をチラッと覗かせていますね。飛んでいる時以外、なかなか羽の表の青は見られませんよ~。

 

トラフシジミは、大きさ2センチ程のシジミチョウの仲間です。

 

この子も森の青い子。

 

(2024.4.20 千葉県南部)

 

 

おお~っ💧

 

これは迫力満点のお顔💧

 

2センチ程の昆虫、ハンミョウです。素早く走り、その大顎で他の昆虫を捕えます。

 

よく林道の地面におり、人が林道を歩いて来ると、まるで先導するかのように前を飛び、その数メートル先の地面におります。これを何度も繰り返す為、別名「道教え」とも呼ばれています。

 

しかし派手派手のメタリックな色彩ですよね。特にこの青が綺麗。

 

なので…この子もまた、立派な森の青い子です。

 

(2024.4.23 千葉県南部)

 

 

ニホンイタチがなにか咥えています。

 

ん?これって

 

まさかの…イタチのお引っ越しではないですか~!!

 

咥えているのは自分の子供です。ニホンイタチの子育ては、雌が単独でおこないます。ですからこちらはニホンイタチのお母さん。

 

森の素早きハンター、ニホンイタチ。彼らを襲える生き物はあまりいませんが、巣穴にいる子供は別です。他の生き物たちに狙われることも多々あることでしょう。

 

ですから親は、時折このように子供を咥えて巣穴を変えます。巣穴に匂いが付くからです。巣穴を変えることで、子供の場所を外敵に悟られまいとしているのです。

 

しかし、、、なぜかこの時は、なんと💧こちらに向かって来てしまいました。

不意に出くわしたこちらに驚き、よほど焦ってしまったんでしょうね。

 

 

慌てたお母さんでしたがなんとか冷静さを戻し、林道から脇の斜面へと去って行きました。

 

きっとこのニホンイタチのお母さん…かなり青ざめたガーンことでしょう。

 

なので、このニホンイタチのお母さんも森の青い子???…ではないか(笑)。爆  笑

(ニホンイタチのお母さん…なんだかすみませんでした。)

 

 

オオルリを始め、森で見つけた「青い子」をちょっとご紹介しました。

 

森の「青い子」はきっとまだまだいるはずです。

 

皆さんも是非探してみては…ん?

 

 

あ…オオルリと桜。その後ろの空も青だった。

 

春の空も森の「青い子」…というのはこじつけ過ぎですかね。

 

失礼いたしました。

 

(2024.4.13 千葉県中央部)

 

 

季節は今まさに春から初夏へ。多くの生き物たちが躍動の時。

 

さあ、今日もフィールドへと出かけましょう!

 

皆様にも、素晴らしき自然の仲間との出会いがありますように…ウインク

 

最後までご覧いただきありがとうございました。では次回またお会いしましょう。

 

では皆々様~、、、👋またでーす。爆  笑爆  笑