漁港のシロエリオオハムです。つまり白襟さんですね。

 

おっ、、、何か見つけたようですよ。

 

(2024.4.7 千葉県南部)

 

 

 

グワ~っと、一気に潜水開始!

 

シロエリオオハムは潜水の名手、アビ科アビ属の水鳥。彼らの潜水能力は、水鳥の中でも群を抜いています。

餌の小魚を追い、かなりの時間潜水し続けます。

 

 

 

そして、、、ズバババーっと、浮上!

 

シロエリオオハム1号機、発進します!(ウっソ~笑い泣き

 

 

浮上したら、お次は羽ばたき、、、バサ、バサ…

 

 

 

バサ、バサ~…

 

 

…からの~

 

 

…はいっ、お得意の水中覗き~! 水の中を覗いてお魚を探します。これ、よくやる行動です。

 

 

すると1羽のコサギがやって来ました。

 

 

シロエリオオハムは、水中を覗きながら船揚場の浅瀬へ。

そこへコサギが小走りで近づきます。

 

 

シロエリオオハムとコサギ。

 

シロエリオオハムなどの魚食性の水鳥は、魚の群れを浅瀬へ追いやり捕えることがあります。サギの仲間はこのことをよく知っており、おこぼれ狙いでやってくるのです。

 

このコサギもシロエリオオハムのおこぼれを頂戴しに来たのですが…

 

 

う~ん💧 

今回は上手くいかなかったようですね~…去って行くシロエリオオハムを、何だかガッカリした表情で見送るコサギ…えーん

 

 

シロエリオオハムは全長65センチ程のアビ科アビ属の鳥。

夏場はユーラシア大陸東北部から北アメリカ北部で繁殖し、日本では主に冬の海で越冬個体が見られます。

房総では時折漁港などに入ります。

見かけるのはほとんど春頃です。

 

 

正面顔がまたなんとも言えず、とても可愛いんですよね~。おねがい

 

 

 

…で、こちらはアカエリカイツブリ。そう、赤襟さんで~す。

 

アカエリカイツブリも魚食性の水鳥。やはり潜水して魚を捕えます。

 

先程のシロエリオオハムと同じ漁港にいました。

 

魚をくわえてますが、これは…アナゴかな?しかし…長い。

 

いやいやいや、これはいくらなんでも長すぎでしょ? 飲み込めるの? 

よりにもよって、なんでこんな長いの捕まえたんだか…。

 

 

脚をばたつかせ、頸を伸ばしてなんとか飲み込もうとしています。

 

本人は必死なんですが、見え方はかなり滑稽…かな💧。(ごめんなさ~い。)

 

ちなみに足のヒレにご注目。アカエリカイツブリなどのカイツブリ類やオオバンの足ヒレは弁足(べんそく)といい、足指の一本、一本が平べったくなっています。ちょっと変ったヒレですよね。

 

 

こちらはアイゴを捕まえています。アイゴは背びれの棘が鋭い魚。

 

 

飲み込もうと必死です。

 

どうしてこうも飲み込みづらい魚ばかり捕まえるのか…。

 

とはいえ、先程のアナゴもこのアイゴも、結局見事に飲み込んだようです。

 

凄いですね~赤襟さん!

 

アカエリカイツブリは全長50センチ程。日本では夏、北海道の湖沼で繁殖します。房総では主に冬の海岸で越冬個体を見ることができます。

 

アカエリカイツブリは池や沼でよく見るカイツブリの仲間ですが、その大きさはカイツブリの倍近くあります。日本産のカイツブリ類では最大のカンムリカイツブリに次ぐ大きさです。

 

 

こんにちはアカエリさ~ん。

なぜかアカエリカイツブリに近づくシロエリオオハム。

 

 

おお~っ!

これぞ白襟と赤襟の夢(?)の共演です。爆  笑

 

仲良く並んで泳いでいますね~。

 

 

ん~…でも、白襟だの赤襟だの言われてもどこが?って感じですか?えー

 

なるほど、なるほど…

 

確かに両者共、まだ完全な夏羽ではないですからね~。分かりづらいですよね~。夏羽だと分かりやすいんですけどね~。

 

しょうがないですね~。チュー

 

ではお見せしやしょうかね~皆々さま~。チュー

 

 

はいっ、こちらが白襟で~す。

シロエリオオハムの夏羽。

 

頭部から頸の後ろまで白いでしょ。これが和名「白襟大波武(しろえりおおはむ)」の由来です。

 

ちなみに「大波武(おおはむ)」は、「魚(うお)を食む(はむ)」から来ているそうです。

 

つまり、「白い襟の魚を食べる鳥」ということですかね。

 

しかし、「波」に「武」の当て字とは…ちょっとカッコイイですよね~。

 

(2017.4.29 千葉県南部)

 

 

で、こちらが赤襟です。

アカエリカイツブリの夏羽。

 

頸が赤っぽいのが分かりますね。これが赤襟の由来です。

でもこの個体は、まだ完璧な夏羽ではないかな~。完全な夏羽では、もう少し赤味が増します。

 

和名は「赤襟鳰(あかえりかいつぶり)」となります。そのまんま「赤い襟のカイツブリ」という意味。

 

(2013.3.17 千葉県南部)

 

 

 

ちなみにこちらは、近縁種のオオハム(奥)と並んで泳ぐシロエリオオハム(手前)。

 

とっても似てる2種。時折一緒にいます。違い…分かります?

 

(2024.3.31 千葉県南部)

 

 

 

答え!口笛

シロエリオオハムの冬羽の頸には、上の写真のように黒いラインが入ります。これをチンストラップと呼び、オオハムとの識別点の一つになっています。また下尾筒(かびとう…尾羽の付け根辺り)にも同じように黒いラインが入ります。こちらはベントストラップと言います。

 

この他、オオハムの方が一般的に大きめ。泳いでいる時のオオハムの脇は、シロエリオオハムより、白い羽毛が目立つ。嘴が大きい方がオオハム…といった違いがありますが、なかなか野外での識別は難しいです。

 

オオハムの夏羽はシロエリオオハムに似ますが、シロエリオオハムより頭や頸は白くならないそうです。(残念ながら私はまだ見たことないです。)

オオハムは夏場はユーラシア大陸北部で繁殖し、日本には越冬の為に渡って来ます。冬場の生息場所はシロエリオオハム同様に海岸付近や沖合。房総では春に観察されることが多いです。

 

 

(2024.4.7 千葉県南部)

 

 

 

油被害にあったと思われるシロエリオオハム。頸の羽毛が、黒くバサバサになっているように見えます。

 

(2024.3.31 千葉県南部)

 

この日、シロエリオオハム2羽とオオハム1羽を同じ漁港内で見ましたが、その内1羽のシロエリオオハムに、油が付着しているようでした。

 

人工的な油が何かの手違いで海に流出したのでしょうか?おそらく何処か別の場所で油被害に遭い、ここに避難しに来たのかもしれません。

 

詳細は分かりませんが、時折このように人工的な油が付着した海鳥を目にします。羽に人工的な油類が付着すると、羽毛の機能が損なわれる危険性があります。

 

この個体を確認したのは3月31日でしたが、4月7日に再度ここを訪れた時は見当たりませんでした。ただ、餌を捕えていたとの情報もありましたので、生き伸びていてくれることを願うばかりです。

 

 

 

 

ということで、今回はシロエリオオハムとアカエリカイツブリ、そして友情出演していただいたオオハムさんのお話しでした。

 

シロエリオオハムやオオハムは、ほんの少し前までは毎年春に定期的に見られましたが、最近は目にする機会がめっきり減ってしまいました。ただ、千葉県の沖合を移動する個体はそれなりに確認されているようですので、また再び定期的に海岸部に来てほしいと願っています。

 

情報をくださった先輩バーダーさん、ありがとうございました。チュー

 

では今回はこの辺で失礼したいと思い…お~っと忘れてました。友情出演はコサギさんもでしたね。ありがとうございました。(次はお魚とれるといいね。)

 

それでは改めまして…この辺で失礼いたしたいと思います。

 

では皆様次回また、お会いしましょう。今回もご覧いただき感謝です!

 

では、では~👋またでーす爆  笑爆  笑