さて、さて、今回は「房総(とりかぜ)通信」としては、ちょっと番外編とでも言いましょうか…
千葉県内ではなく、全て東京は葛西臨海公園の野鳥たちのご紹介であります。
(まあ、しかし…なんやかや言いましても、ホントに葛西はお隣さんですので…そんな感じで、どうぞご了承下さい。ハハハ…)
東京湾のスズガモの群れ。
(2024.3.30)
3月の終わり、乗り鉄くんの息子を電車に乗せるため、東京まで行くことに。息子としては、外房線で東京まで行き帰りするのが目的ですので、特に東京の何処に行くという目的はありません。そこで…「フフフ…それでは、お父様と一緒に帰りの電車の時間まで、葛西へ鳥見にでも行きませんか~?」と…(気持ち悪い声で?)お願いをしてみました。すると息子はそんなしょうもない父親の願いを快く承諾(ホントかあ!?)してくれました。う~ん優しい子じゃの~う。
いや~皆さんがクロツラヘラサギやホウロクシギのことを、ブログで書いていらっしゃるんですもの~。そりゃあ、私だって見たくなっちゃいますよ~。仕方ない、仕方ない、、、ウン、ウン。
と、そんなこんなで今回めでたく葛西臨海公園へ鳥見に行くことと相成りました。
スズガモ。向かって左が雄で右が雌。
スズガモは全長50センチ程のカモ科スズガモ属のカモ。ユーラシア大陸から北アメリカの北部で繁殖し、日本へは冬に大群で渡って来ます。主に海上や河口で越冬し、潜水して貝類や海藻を食べます。
葛西臨海公園ではよく砂浜で休んでいる個体たちを目にします。
名前の由来は、大群が飛ぶときの音が鈴の音に似ている…ということから。
千葉県周辺では東京湾や九十九里方面に多く、時に数万羽にもなりますがその数は年々減少傾向にあると言われています。
ミヤコドリ。
赤い嘴が特徴的なミヤコドリ。ミヤコドリ科ミヤコドリ属の鳥。全長47センチ程。
ユーラシア大陸中央部から北部にかけての地域で繁殖、日本には越冬の為に渡って来ますが、東京湾では一年中見られる場所もあります。
この日のミヤコドリはとても活発で、始終鳴きながら飛んでいました。繁殖期に入ったからかもしれませんね。
ハジロカイツブリ夏羽。
黒い頭に真紅の目。そして目の後ろの金色の飾り羽が特徴的な、ハジロカイツブリの夏羽。ユーラシア大陸から北アメリカの中央部で繁殖します。日本へは越冬の為に渡ってきます。冬羽には金色の飾り羽は無く、褐色と白色の地味な姿です。
カイツブリ科カイツブリ属で、全長30センチ程。潜水をして小魚を捕えます。時に、集団で小魚の群れを追うことも。
ちなみに、葛西臨海公園ではハジロカイツブリの群れが見られることで有名。
いました!クロツラヘラサギ!
今までも葛西臨海公園でクロツラヘラサギは何度か見ましたが、いつも遙か遠くに望むだけでした。しかし今回は鳥類園の方にいらっしゃいましたので、こりゃラッキー!
おかげさまで、割合近くで観察できましたよ~
クロツラヘラサギは、全長77センチ程のコウノトリ目トキ科の水鳥。名前にサギが付きますが、サギより科名にもある通りトキに近縁の野鳥です。杓文字のような特徴的な嘴を水中に差し入れ、頸を左右に動かし、嘴に触れた獲物の小魚や甲殻類を素早く捕えます。またサギ類が頸を曲げて飛ぶのに対して、クロツラヘラサギは頸を伸ばしたまま飛びます。
極東アジアにのみ生息する極めて珍しい鳥で、国際的にも保護されています。保護の結果、その数は増えたものの世界中にまだ6000羽程しかいません。
日本へは冬鳥として主に九州や沖縄などに渡ってきます。関東では数は少ないです。
ちなみに、姿の酷似する近縁のヘラサギはクロツラヘラサギに比べユーラシア大陸の広範囲に分布しますが、日本への飛来数はクロツラヘラサギより少ないようです。
いや~可愛いですよね~。この時は2羽おり、両名様共にほとんど寝ておられました。起きられるまで、じ~っと待ち、やっと起きて、愛嬌のあるお姿を見ることができたのです…が…
あっ! あれっ!💧
うっそ~ん! マジでっ! ああ~飛んじゃった~。
行かんといて~!!
なんということか…起きたのでさあこれから撮影という時に飛んじゃったよ~ん
おそらく潮が満ちてきたので、獲物の魚を獲りに行ったのでしょう。潮が満ちてくると小魚が出だしますからね。仕方ないのですが、いや~でも、もう少しゆっくり撮影したかったな~。
ちなみにこの個体は翼の先端が黒いので、まだ若い個体のようです。
クロツラヘラサギ観察後、干潟を望む場所に行くと、なにやら嘴の長~いお方が飛んで来ました。
んっ!これはっ! おおっ~と! ホウロクシギだよ~!
遂に見ることができました。
その持ち前の、長~い嘴を干潟の泥に突っ込み、好物のカニを探しています。
目までつぶって、カニ探索に集中しています。
長い嘴を泥から抜き取ると、その先端にはカニが!
お見事です!
ちょっと得意げな表情に見えるのは、私だけ?
ホウロクシギは捕えたカニを振り回し、脚を取ってから丸呑みにしま…
脚を…取って…ん? あれれ? まさかの…
ありゃりゃっ! そのまま… あらっ…そのまま…ですか?
あれ~? まんま丸呑みにしちゃった!
う~ん聞いてた話とちが~う💧
こんな時もあるのですね。というか、この子はこの後も次々とカニを捕えていましたが、全てこのように脚ごといってました。
いや~意外な行動でした。前にホウロクシギは、カニの脚を取り除いてから食べると聞いておりましたので…でも、こういう想定外な場面に出くわすというのも、野鳥観察の醍醐味です。
しかし…よく飲み込めるものですね~。
ホウロクシギはチドリ目シギ科の野鳥で、全長63センチにもなり、ダイシャクシギと並ぶ最大級のシギ類です。
その特徴はなんと言ってもその長大な嘴。長さは20センチ近くにもなるそうで、全長の3分の1を占めます。その嘴を干潟の泥に差し込み中に潜むカニ類などを捕食します。
繁殖地はユーラシア大陸東部で越冬地は南アジアから遠くオーストラリアなど。日本へはその旅の途中、春と秋に立ち寄ります。
かつては多くの個体が渡って来たようですが、最近は数を減らしダイシャクシギなどと共に、なかなか見られない野鳥になってしまいまし。
今回、葛西臨海公園では2羽のホウロクシギを確認できました。
夕方近く…帰る間際、、、見事なカニ獲りを見せてくれました。
東京湾の自然回復の為に整備された葛西臨海公園は、かつての東京湾の面影を残すたいへん貴重な場所です。
私も何回か訪れましたが、ここは、毎回素晴らしい野鳥たちとの出会いがあり、とても楽しい場所です。特に今回は、見たかったホウロクシギやクロツラヘラサギが近くで見られ大満足の一日でした。
こんな野鳥の楽園にすぐに訪れることができる近郊の方々が羨ましいです。
また季節を変え、再び訪れたいと思っております。新たな素晴らしき出会いを期待して!
ただ…息子はちょっと飽きていたみたいですが…ハハハ…(すまぬ息子よ!)
とまあ~そんなこんなで今回はこの辺で失礼致したいと思います。
今回もご覧いただきありがとうございました。
季節の変わり目です。体調など崩さぬようにしてくださ~い!
では皆様、また次回お会いしましょう~
それでは…👋またでーす