春から初夏にかけて、房総半島南部の海岸から
遙か海上を望むと、多くの種類の海鳥を見るこ
とが出来ます。
今回はそんな海鳥たちの中から房総半島近海で
よく見られるミズナギドリ3種をご紹介します。
彼らは海風を巧みに利用し延々と飛び続け、そ
してその生涯のほとんどを海上を飛行して過す
のです。
風を友とし、波間を翔け続ける鳥、水凪鳥のお
はなし。
ハシボソミズナギドリ
海上を飛翔。
(2023.5.6 千葉県南部)
岸近くを移動。
(2016.5.28 千葉県南部)
翼開長1メートル程で細身の体型。初夏に大群
を形成し北上します。冬に南半球で子育てをし
て北半球で夏を過すという、壮大な旅をする鳥
の一つです。
房総では初夏の頃に水平線に延々と続く大群を
よく目にしましたが、最近はあまりそのような
光景を見ません。数が減少したのか、渡りのル
ートが変わったのかそれともただ私が見てない
だけなのか?💦…だとしたらすみません。
最近北海道知床半島で、海に大群を成す鳥の映
像がよくテレビなどで放映されますが、それが
この鳥です。
ハイイロミズナギドリ
ハイイロミズナギドリ
(2023.5.6 千葉県南部)
翼開長1mちょっとのミズナギドリで、ハシボ
ソミズナギドリに酷似しますが翼の下面が銀白
色なので区別できます…が大抵は遠くを飛んで
いるのでかなり識別困難というのが実際のとこ
ろ。ちなみにハシボソの翼の下面はやや黒っぽ
い感じです。
冬に南半球で子育てし、日本では春から初夏に
かけて海上で見られます。房総半島でも同様。
港内に入った個体。近くで見る機会は少ない。
(2010.5.29 千葉県南部)
かつて一度だけ港内に入った2羽を見たことが
あります。釣り餌のおこぼれをついばんでい
ました。
オオミズナギドリ
オオミズナギドリ
(2023.5.10 千葉県南部)
群れ
(2023.5.10 千葉県南部)
房総半島では、最もよく見られるポピュラーな
ミズナギドリ。翼開長は122センチで1メートル
を超える大型のミズナギドリ。房総半島のもの
はおそらく伊豆諸島で繁殖している個体群で昼
は房総周辺で餌を捕り、夜に繁殖地の伊豆諸島
へ帰ると思われます。ご出勤ご苦労さまです。
先ほども述べましたとおり、房総半島の海岸線
からは多くの種類の海鳥が観察できますが、実
際行うと、対象の鳥たちは遠くに見えることが
ほとんどで、日によっては全く見られないこと
も珍しくありません。まあ運任せの一面もあり
ますが、だからこそ見られたときの感動はひと
しおです!
次回も海鳥予定ですのでよろしくお願いいたし
ます。
では👋またです