MGCのフィクスドスライドガスガン ベレッタM92F をベースにしたカスタムガンのご紹介です。

 

今から34年前の1990年、MGCのベレッタM92Fはひっそりと登場しました。当時MGCの固定スライドガスガンと言えばM93Rが絶対的な人気でガスブローバックへの移行期とも重なり注目度は今一歩、でもサバイバルゲームでの使い勝手は悪くなくWAのマグナブローバックがサイドアームで幅を利かせるようになってからも上手い人のホルスターにはカスタムされたMGC M92Fが入っていたもので、私の回りでもM93Rと並んでしつこく使っている人がいました。

 

とは言え30年以上前のモデルですので今は色々と不具合もあるようです。「時々スライドが外れてしまう」なんてのは売る前にちゃんと言って欲しいのですが落札してから言われても・・・仕方がないのでスライド内壁にあった溝を復元しました(ちゃんと直ってます)。

 

左:ガス注入バルブ  右ガスタンク接合部

ガス漏れについては現状で漏れがなくても補修は必要です。液化ガスに触れる部分のパッキンは劣化が進みやすくこの個体もゴムが風化してパリパリになっていましたの全て交換しています。

 

左:ガス放出バルブ補修前  右:同補修後

バルブも錆びていましたが経過年数を考えると仕方ありません。これでも撃てなくはないのですがまともな性能が出せる筈もないので整備してから試射しました。

 

左:マガジン温度28℃  右:同36℃時

そんな訳でようやくノーマルM92Fの性能をチェックできます。高温時にパワーダウンするのはちょっと気になりますが、28℃で0.37Jは0.4Jの自主規制があった当時としてはこんなものでしょうか。トリガープルは1.9㎏ぐらいでした。

 

ではいよいよカスタム開始です。昔はカスタムバルブも沢山ありましたが今は手に入りませんので加工して作ります。とは言え私は昔から自分でイジってたので買った事はありませんけど(汗)

 

固定スライドガスガンが衰退した理由の一つがこのHOP、これが入っているだけでもガスブローバックモデルは売れたものです。固定スライドに”旧式”のイメージを持つ人がいるのもHOP移行期の製品を比べてのことだと思うのですが、パワーや精度に優れる固定スライドが実射性能でブローバックに劣る理由は一切ありません。(固定HOP 0.25~0.28g弾推奨)

 

左:マガジン温度28℃  右:同36℃時

施工後のスペックはこんな感じになりました。ノーマル比193~287%のパワーはもちろんガスハンドガンでは最強クラス、CO2なんて使わなくてもこのぐらい出せるのが旧式?の実力です。0.25gで測っていますが0.28gでもパワーは落ちませんのでガス圧や弾道の加減を見ながら使い分けて下さい。トリガープルもそのままです。

 

サバゲーのルール説明で「フリーズコールの代わりにハンドガンで・・・」と言われて「ぜひ喜んで♡」なんて返す気色悪いオッサンがいたら要注意、たぶんサイドアームはこのM92Fパワーカスタムのようなチューニングガンです。サバイバルゲームやプリンキングで楽しのはもちろんですが、お酒を飲みながら昔を懐かしむのも一興、あと害獣や害鳥の撃退にもペットボトル置いたりCD吊るすよりこっちの方が手っ取り早いですよ(笑)

 

水平射飛距離 55m~ 

最大到達距離 75m~ 

0.25~0.28g弾推奨 

 

以上、MGC ベレッタM92F パワーカスタムのレビューをお伝えしました。