KHC(啓平社)の固定スライドガスガンM92Fモデルをベースにしたカスタムガンのご紹介です。

 

KHCのフィクスドM92Fには前期と後期の2種類のモデルが存在しますが今回は後期モデルがベースです。後期モデルの中身は前期と完全に別物で構造的にはMGCのM92Fなんかとよく似た造りになっています。

 

そうなると実射性能の違いが気になりますが、その前にガス漏れを修理します。前の持ち主の人も色々やってたみたいですが、「コーキング類やシールテープでガス漏れが直る」なんて話はネットのデマですから・・・

 

左:トリガー速く  右:トリガーゆっくり

補修が終わったのでパワーを測ったのですが、ちょっと微妙な結果がでました。0.2g弾の初速で88m/sは固定スライドらしい数値なのですがトリガーをゆっくり引くと大幅なパワーダウンが起きるようです。トリガープルも重いというか動きが渋く、せっかくリアルになったセイフティーも機能していません。別にどこか壊れている訳ではないのでたぶんノーマルはこんな性能みたいです。 *HFC134aガス使用、マガジン温度28℃時計測

 

そんな訳でとりあえず作動調整してみます。パーツを一旦分解してからパーツクリーナーで洗浄に再グリスアップ、シアーの切れるタイミングを調整して途中で引っ掛かっていたハンマーはちゃんと動くようになりました。打撃力にも余力ができたのでハンマースプリングも弱くして、もちろんセイフティーも直します。

 

バレルとHOPは既存の物を使いました。開口部を広げてHOPの出面を増やすことで重量弾にも対応できる性能を与えています。

 

ノーマルのトリガーがやたらに重いのはこの大型のバルブを開くのに大きな力が必要だからですが、初期流量を増やす加工を施して少ない力でも十分なガス流量を確保しています。

 

仕上げはガスルートの縮小です。色々やったらオーバーパワーになってしまったのでノズルを絞ってパワーを適正な数値に抑制しました(汗)

 

左:マガジン温度28℃時  右:同36℃時

最終スペックはこんな感じです。長物並みのパワーは固定スライドガスガンならではと言った感じでしょうか。もうゆっくりトリガーを引いてはパワーは落ちません。

 

ハイパワーに物を言わせた長物並みの実射性能の高さはガスブローバックや電動ハンドガンには真似できないフィクスドスライドガスガンならではの長所です。アヒルも納得?の質実剛健なサイドアームが完成しました(笑)

 

水平射飛距離 55m~ 

最大到達距離 75m~ 

0.25~0.28g弾推奨 

 

以上、KHC mod.92(後期) パワーカスタムのレビューをお伝えしました。