MGCの固定スライドガスガンS&W M745へのカスタム施工の様子をお伝えします。

 

M745が登場したのは1990年代の初頭、軽いトリガープルにサイクロンバレルを搭載したこのMGC最上位モデルを所有することはエアガンファンにとってのステータスで、私も友達に兄弟機種のM645を散々自慢されたのを覚えています(笑)

 

左:シングルアクション  右:ダブルアクション

 

↑そんな鳴り物入りのM745ですが問題点もあったようです。ハンマーを起こしてから撃つシングルアクション時の0.40J(0.2g弾の弾速で63.4m/s)に対してそのままトリガーを引くダブルアクション時が0.24J(0.2g弾の弾速で49.7m/s)とパワーに約40%もの落差があります、これは一体どういう事なんでしょうか? *各マガジン温度28℃時の計測

 

左:シングルアクション  右:ダブルアクション

 

↑落差の原因はハンマーの起きる角度にありました。ご覧のようにダブルアクション時はシングルアクションに比べかなり早めにハンマーがリリースされているようです。たぶん30年近く前の製品ですのでハンマーのノッチでも摩耗しているのでしょう。

 

と、思ったのですが取り出したハンマーに摩耗の形跡はなく、どうやらこれがメーカーの標準仕様みたいです。ちなみに兄弟機種のM645やM445はもっとストロークしていますのでこれはM745特有の問題点みたいです。

 

そんな訳でM745カスタムの最初はシアー関連のパーツを調整し直すことにします。ちなみにこれ慣れない人は絶対にやってはいけません。特にこのM745は失敗しても部品が手に入りませんので後々大変なことになります。

 

左: ダブルアクション・マガジン温度28℃  右:同36℃時

 

↑調整後のパワーは0.38J、シングルアクション時とほぼ同等の数値にまでパワーを引き上げることができました(施工前と比べて57%のパワーUPです)。でも続けて行った高温時のテスト結果が0.1Jってオイ・・・このM745にはまだまだ問題が残っているようです(汗)

 

 

以上、MGC S&W M745 シアー調整の様子をお伝えしました。