マルシンの固定スライドガスガン デトニクス.45 をベースにしたカスタムガンのご紹介です。
実銃のデトニクスは1977年に登場したガバメントの切り詰めモデル、私も子供の頃に放送されていた海外ドラマ「マイア・ミバイス」の主人公(ドン・ジョンソン)がアンクルホルスターに入れて使っていたのを覚えています。
マルシンのデトニクスと言えば8mmBB弾仕様を思い浮かべるかもしれませんが今回のベースガンは普通の6mmBB弾を使う製品です。左右に分割されたモナカ構造の中には実銃同様に同シリーズのガバメントをそのまま切り詰めた”あんこ”が入っています。
カスタムの最初はメンテナンスからです。昔の製品ですのでガスタンクのパッキンはすべて交換が基本です。よくシールテープで直す人もいますが硬化したゴムはそんなのじゃどうしようもありません。
左:ガスタンク温度28℃ 右:同36℃ *HFC134aガス使用
メンテナンスが終わったので一先ずはノーマルのスペックを見ていきます。ガスタンクの温度が28℃の時のパワーは0.35J、マルイのデトニクスも似たようなものですがマルシンのは36℃まで温めると逆にパワーダウンしてしまうようです。
という訳でまずはシアー関連の調整からチューニングを始めます。ノッチの噛み合う個所を調整してダブルアクション時のハンマーの起きる角度を増やします。失敗するとハンマーが起きなくなるこの加工にはそれなりの経験が必要です。
セイフティーは実銃同様にコック&ロックできますがハーフコックも追加しました。ハンマーダウン時は少し起こした位置でハンマーを保持できるので間違って落としても暴発を防ぐ事ができます。あと「うっかりハンマーを引っかけて生ガスがブシュ~」なんて事もなくなります。
バルブやガスルートへの加工はこれだけやっても限定的な効果しかありませんがフィクスドスライドガスガンのチューニングは如何にガス流量を増せるのかがポイントになります。
ハンマースプリングも少し強化しました。といっても前出のシアー調整の時に余計なフリクションを抑えていますのでトリガープルはノーマル時と変わりません。3.4㎏程度と少し重めですがスムーズにしていますので気になる程ではないかと思います。
HOP未搭載のモデルなので新たに固定HOPも搭載しました。重い弾はちゃんと飛ばすのが難しいですがそれさえクリアすれば飛距離や精度、被弾時のダメージなどで軽量な0.2g弾を大きく上回る効果があります。*0.25~0.28g弾推奨
左:ガスタンク温度28℃ 右:同36℃ *HFC134aガス使用
カスタム施工後のスペックはこんな感じです。ノーマル比178~499%のパワーアップとなりました(今回は0.28g弾で計測しています)。0.80Jは0.2g弾の弾速に換算して89.9m/sですので夏場は電動ガンに施工される ”流速カスタム” にも匹敵する飛距離が稼げます。
実銃のデトニクスと言えば45ACP弾を使用する強力なキャリーガンですが、この「マルシン デトニクス.45 パワーカスタム」もマルイの同モデルに対して2倍近くのパワーがあります。0.28g弾の被弾感覚は0.2g弾のそれとは大違い、小さいからと言って決して侮れない一丁に仕上がりました(笑)
水平射飛距離55m~
最大到達距離75m~
0.25~0.28g弾推奨
以上、マルシン デトニクス.45 パワーカスタムのレビューをお伝えしました。