(首)
夏バテの正体は『息切れ』です。鼻が詰まっている人ほど、夏バテしやすいです。
首が歪んでいると、鼻が詰まりやすくなります。
アイ~ン!などで首の歪みを取って行きましょう。
加齢と共に頭の重みで胴体が首にめり込んで来ます。このため、腕や首から上に様々な不調が出ます。
腹ばいになって、床に着いた両肘で上体を支え、椅子に顎を載せます。胸から首を伸ばす意識を持ちましょう。
首が本来の長さを取り戻し、胸も開いて氣分が良くなります。
固い人は腰を反らせてしまうので、最初は低い位置に顎を乗せるところから始めましょう。
(胸は天然のエアコン)
首は胸椎から生えているので、胸や肩背部のコリや歪みを取らなければ、首の歪みや縮みの根本的な解決になりません。
椅子に座って両手の前腕を重ね、両肘同士を掌でつかみます。
右前腕を上にした場合は、床と垂直に、上から下に向かって大きく円を描いて行きます。
氣功の鳥の型の動きを、胸部だけで行う動きです。
肩甲骨が大きく動きます。
体操として行う場合は、氣のイメージは不要ですが、『相手を包み込む力・飲み込む力』が自然に高まります。
左前腕を上にした場合は、床と垂直に、下から上に向かって大きく円を描きます。
胸部だけの亀の型です。『相手を受け入れる力』が高まります。
胸の鳥亀を行なうことで、『懐が深い』人になれます。
相手を自分の間合いに抑えめて、(良い意味で)自在に操作できるようになります。
胸椎は加齢で真っ先に動かなくなるので、胸の鳥亀で運動性を回復していきましょう。
胸は天然のエアコンでもあります。胸の動きがいい人にとっては、夏は最高の季節です。
子供が夏を満喫できるのは、胸が弾むように動くからです。
実は『天地人』の天とは、太陽の運行のことです。胸が開いて天と通じている人は、時を味方に出来ます。
多くの日本人は肩背部が張っています=猫背。肩背部の張りが肩凝りや浅い呼吸の大きな原因になっています。
それなのにストレッチで無理に伸ばすと余計悪化します。
身体の不調は伸ばせば解決すると言うのは錯覚です。本来、筋肉は収縮と弛緩しか出来ないので、伸ばすのは不自然です。
片膝立ちの親指反らしお辞儀。意識的に肩背部を張る体操です=逆刺激。肩こりの人がこれだけやっていると余計悪化します。
猫の伸びのポーズ横バージョンで、胸を開き、肩背部を締めることでカウンターストレッチになります=刺激がより深部に届く。
胸バウンドで更に胸に弾力=開閉力を着けます。
胸が開くと、爽やかで希望に満ちた性格になります。
固まった胸を前に突き出すと、威張った人になります。
(夏の風物詩は氣功の稽古)
七夕は古来から伝わる願望実現法です。まず、短冊に縦に願いを書くことで左脳が使われます。
書く=火久です。火のエネルギーが紙に入ります。紙は『神』です。
だから紙に入れたエネルギーは焼かない限り消えません。
短冊を笹に吊るすことで、植物のエネルギーも借りられます。
夜空と星を見上げるのでホルモンが動きます。右脳=イメージも使われます。
短冊を吊るした笹を川に流せば完成です(現代だと不法投棄になりますが)。
七夕は氣功そのものです。
つまり、自分の願望を念じた=明確にした 後は忘れます。
しかし、潜在意識は覚えていて、動き続けるので、いつの間にか願いが成就しています。
これを念・忘・開(ねん・ぼう・かい)と言います。
日本の願望実現法は、西洋のようなアファメーションを、実現するまで毎日繰り替えす必要はありません。
ギラギラした野望より、淡い希望・キラキラした夢 を何となく持ち続けると自然にかないます。
強引に願望をかなえた後の反動もありません。
他に、夏の風物詩と言えば花火です。上がって行く花火を目で追いかけることで、氣も一緒に上がります。
その後に、ドーン!と言う音を聴くことで、氣が下腹部に下がります。
氣功の『昇降』そのものです。
花火の様々な色のイメージを脳に入れておくと、瞑想などにも使えます。
ちなみに、花火は精子、夜空は子宮 とイメージしても間違いではありません。
性=聖=生 です。花火を見るだけで氣功が上達します。
(はじめてを大切に)
立つとき、歩くとき、座るとき、すべてにおいて膝とつま先の方向がずれていると、目が悪くなります。
常に目とつま先の方向を一致させるだけで、その場で視力が少し上がります。
たとえば、膝上をきつく紐縛りすると、少しだけ視力検査の成績が良くなります。
強引につま先と膝の方向を揃えたからです。
膝は膝眼(しつがん)とも呼ばれています。
他にも、右肩甲骨は目と関連が深いので、右肩甲骨の歪みを取ることも視力アップにつながります。
しかし、目が悪くなる根本的な原因は、『見たいモノがなくなる』からです。
赤ちゃんは周りが初めてのモノだらけだから、『見たい!』と言う願望にあふれています。
大人になると、生きることに慣れて来て、無感動・無関心になり、視力も落ちて行きます。
古久澤先生は、日々の生活の中で『はじめて』の体験・感動を常に探しているので、いまだに視力2.0を保たれているそうです。
芸能プロデューサー兼作詞家の秋元康は、『魅力的な人の多くは、「はじめて」をつくるのが上手なんです』と語っています。
何度も旅行に訪れた土地、何度も食事に行ったレストランでも、常にはじめての体験を盛り込めるように工夫する。
一駅ずらして降りて、目的地まで歩いてみる。普段とは違うメニューを頼んでみる と言う具合。
失敗することもあるけれど、平凡な日常生活に好奇心を持って臨むことで、様々な氣づきが得られる。
その氣づきが企画を考えるときのヒントになる。
残念ながら秋元康は眼鏡をかけていますが(笑)、独特の観察眼と発想力で巨万の富を稼ぎ出しています。
肉眼の視力よりも、心の視力がある意味では大切なのです。
体操も毎回違います。パッケージは同じでも、身体が受ける刺激はその都度変わります。
その微差を感じることが感性です。
一期一会の精神で『はじめて』を求めることが上達につながります。
人はすぐに慣れて初心を忘れてしまいます。武道では最初に与えられる段位は一段ではなく、初段です。
『段を取って終わりではない。常に初心に帰りなさい』と教えるためです。
常に新鮮な初心=はじめて に胸を震わせながら、日々を過ごしましょう。
(深い呼吸が、深い眠りを呼ぶ)
睡眠不足が夏バテの始まりです。寝苦しいのは、息苦しいからです。深い呼吸が深い眠りを呼びます。
四つん這い胴体回しも逆手で行うと、肩背部(けんぱいぶ)=左右の肩甲骨の内縁と背骨のエリア がほぐれます。
いわゆる、「孫の手」で掻く部位です。ここが呼吸の急所です。
左上の横寝になって、両腕を重ねます。背骨を左に捻じると、上の左腕がスライドして、前方に伸びます。
左腕が伸びきったら、自然に背骨の捻じれが戻るので、左腕も最初の位置に戻ります。
左肘はずっと伸ばしたままです。
この動きを繰り返して行くうちに、肩背部がほぐれ、呼吸が深まります。
肩甲骨が緩むと、自然に眠氣が出ます。不眠症の人が、この体操をやっていたら、いつの間にか寝てしまう場合も多いです。
背骨と連動した腕は、「折れない腕」になります。この手を突きに変えると、必殺の逆突きになります。
左腕を床と垂直に大きく円を描きながら動かして、天井に向かって上げます。顔の前でストップ。
同じ動きをリバースして、右腕と重ねます。
この動きをずっと繰り返します。目は左掌を追いかけ続けます。
胸がだんだん開いてきて、呼吸が深まります。
ふくらはぎも夏バテの急所です。特に外踝から腓骨にかけて固いのはまずいです。
両足を交差させた正座で、自分の体重でふくらはぎのコリを取って行きます。
片足合蹠(がっせき)片足長座前屈も良いです。合蹠側のお尻のコリが取れます。合蹠側の骨盤を下げる意識で行うとより効きます。
お尻は肺の兄弟です。
昔の日本の夏は、扇風機と風鈴で過ごせましたが、いまはエアコンがないと乗り切れません。
温暖化なのか、ヒートアイランド現象なのか、軽々しく結論は出せませんが、確かに環境は変わってきています。
天氣も人の元氣と影響し合います。そして呼吸が乱れた人が多く住む土地は、災難に見舞われやすいと氣功は教えています。
まずはあなたの息を整えましょう。それが世界を整える第一歩になります。
(虎徹のワン!ポイントコメント)
ブリージングスタッフ・ふぐじろう先生のペットの虎徹です~。
写真は、ブランコに乗せられて揺られるボクです。
足が地に着かないのは、なかなか心もとないモノです。
現代日本人の身体は、みんなこういう状態になっています。
足を使わなくなったから、ドンドン下半身の循環が悪くなっています。
それに加えて夏はエアコンの冷えが足から入って来るので、ますます循環が悪くなります。
冷えの害は秋から冬にかけて出て来ます。
暑い夏は動くことも億劫になりがちですが、下半身の体操を少しずつでもいいので習慣にしましょう。
入浴もシャワーで済ませ勝ちですが、半身浴などで温めて、しっかりと冷えを抜きましょう。
地に脚足の着いた身体がアナタを守ってくれるのです~。
つづく
次回更新は7月21日予定です。